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松下幸之助を、陰で支え続けた“もう一人の創業者”、妻・むめの。五里霧中の商品開発、営業の失敗、資金の不足、関東大震災と昭和恐慌、最愛の息子の死、そして戦争と財閥解体…。幾度も襲った逆境を、陰となり日向となり支え、「夫の夢は私の夢」と幸之助の描いた壮大なスケールの夢を二人三脚で追いかけた感動の物語。
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Posted by ブクログ
経営の神様と呼び続けられた陰では、奥様のむめのさんの絶大な支えがあったからこそとつくづく思わさせて頂きました。 正に“もう一人の創業者”ですね! 数々のエピソードに感激しましたし、改めて教えられました。 お歳を重ねられて、できる奥さんになられても鼻にかけられず、いつも半歩下がって立ち位置を変えられず...続きを読む旦那様を支えられるお姿に感銘しました。
松下幸之助さんの妻むめのさんについて書かれた本。 この妻あっての松下幸之助さんではないでしょうか。そして、そのむめのさんに心から感謝を告げる幸之助さん。 理想の夫婦です。 日々の心構えは本当に勉強になりました。
松下幸之助氏の妻、むめのさんの視点から書かれていて、結婚当初の貧しい時代から、松下電器産業を築き上げるまでの苦労話やお二人のエピソードなど興味深く読んだ。 内助の功を発揮し、何度も襲う逆境にも負けず、夫を信じ、支え続けた強さは、とても真似できるものではない。 松下電器のもう一人の創業者という名に相応...続きを読むしいむめのさんの生涯に胸が熱くなった。
◆幸之助を選んだ理由は、はっきりしていた。幸之助の条件が、誰よりも一番悪く、厳しいものだったからである。<だからこそ、人からもろうた人生ではなく、自分自身で人生を作っていくことができるんや>むめのは若い頃に奉公した船場の商家の女主人の言葉を思い出していた。あんな人みたいになりたい。だからこそ、自分も...続きを読むその言葉を貫いてみたい。そう思っていたのである ◆むめのは、相手に尽くす生き方を母こまつに教わる。人生で一番うれしいことは、相手に喜んでもらうこと。それが、むめのが学んだ教えだった ◆<運針はたしかにスピードの勝負になる。でも、その初めは、誰でも針の穴に糸を通すことから始まる。まずは、静の一点で相手に先んじたら、ええんやないか>(むめのが技芸学校時代、競技会で負けた悔しさから気づいたこと) ◆「こう言いましたら、向こうの方がこうおっしゃったので、私はこう申しました。そこまでちゃんと報告するんやで」ここまで終わって、やっと、「ほな、よろしい。ご苦労さん」となるが、子どもたちにとっては、「ご苦労さん」と言われるまではひと苦労だった(むめのを育てた母、こまつのしつけ) ◆「できません、ではいけません。私はよういたしません、と言って教えを請うようにしないと」それは、後にむめのが、よく若い者に伝えた言葉となる ◆<このお人には、なんや運がついているみたいや> 練物の製造方法がわかったことに続いて、100円ほど足りなくなっていた資金についても、友人に貯金のある人がおり、林と二人で説得の末、100円を借り入れすることができた。「事業をする、ということは、人の支援が不可欠になる、いうことやな」 ◆<お母さん……> 淡路島から持ってきてくれた新しい着物の上に、紙包みがそっと置かれていた。開いてみると、お金が入っていた。むめのはその包みをおし抱いて深々と頭を下げた。<何もかも、お見通しやったんやな> ◆「なんや、おまんは商売に口はさむんか」 「幸之助さん、これは商売の話やおまへん。人間の話や。人間としての筋が通ってない話は、どんなに商売がうまいこといったかて、そんだけのこと。幸之助さんがしたいのは、そんな商売でっか」 ◆喧嘩が終わったら、先に話しかけるのは女でないとあかん
内助の功の見本として、学ぶべきことが多い。やはり、多少のフィクションもあるようだが、「実話」には、説得力がある。
母に勧められて読んだ。古き良き時代の理想的な奥様…と言ってしまったらいけないんだろうけど、自分とはかけ離れていてとても真似が出来ないと感服。こんなお二人が出会って一緒に過ごされたことが、一番スゴイのかも。常に前を向いて進む姿は、素晴らしいし、見習いたいです。
松下幸之助の奥さんである松下むめのさんを中心に、 松下夫妻と松下の創業期について書かれた本。 女性視点で書かれているので、生活感・人間感のある本で、 松下幸之助の経営者としての側面以外の面を見る際に参考になる。 もっと言えば、経営者(創業者)とその奥さん、経営・仕事と家庭という視点、 人間を育てるこ...続きを読むとと経営というような視点で読むと、 一つの参考になる本だと思う。 ちなみに、著者の高橋さんという人は、松下の執事として働いていた人で、 松下夫妻の家庭内でのサポートを一生を通じてやり続けた人で、 そういう意味では、松下夫妻を一番リアルに良く知る人物と言える。 この本は、一部フィクションだが、基本的に松下むめのの思考については、納得いくほどよく描かれている。 また、ほとんどむめのの回顧調で書かれているため、小説と同じように読める。 家庭人としての松下幸之助を紐解く上では、とても良い本だと思います。
日本の電機業界さらには製造業を代表する企業、パナソニック。 会社について、そして創業者である松下幸之助については、関連する書籍が多く出版されているということは知っていましたが、これまではあまり、接してきませんでした。 この企業のことを勉強したいなと思っていたところ、「創業者の妻」を主人公としたテレビ...続きを読むドラマが放映されたと知りました。 まずは読みやすいものから取りかかるのが良いかなと思い、原作本であるこの本を読んでみることにしました。 主人公は松下幸之助の妻、松下むめの。 19世紀の末の明治の世に生まれ、大正四年に幸之助と結婚。 結婚当初はサラリーマンだった夫が、会社を立ち上げると言いだします。 年号が大正から平成に変わるまで、夫・幸之助を支えた一生が、伝記形式で綴られています。 最初の製品として考えていたソケットの練物の作り方がわからず、むめのが近所の工場の廃品を漁るシーンなど、今のパナソニックからは想像できない、創業当時の牧歌的なエピソードも描かれています。 戦後の混乱を経て、「長者番付日本一」まで登りつめるなど、まさに「昭和の神話」を読ませてもらったように感じました。 恥ずかしながら、この方のことはこれまで知らなかったのですが、この本を読んで「もう一人の創業者」と言われる所以が理解出来ました。 「みんなを幸せにしたい」という大志を抱き、それに邁進する夫。 その夫の夢をいかに達成させるかを考え抜き、自分が思う「正しいこと」を貫いた妻。 「志」という言葉を最近、耳にしなくなり、その言葉を意識しなくなっていた自分がいることにも、気づかせてもらいました。 それだけでも、読んで良かったと思える、一冊でした。
【教訓】 こっそり助けるという心配りが主人に対してとれるか、ということが大事。 女が出過ぎてしまったら、主人の値打ちは下がってしまう。それは女の値打ちも下げる。主人の邪魔にならない範囲で、陰でいろいろ配慮する。口でとやかく言わず、気づかれないように、主人を持っていくように仕向ける。そうすることで、...続きを読むことがうまく運んだときに、主人も『わしもようやった』と自負できる。
読みたいと思っていたら、いただけることになって早速読みました。むめのさん本当に凄い。確かにこの人がいなかったら今のパナソニックはなかったでしょうね。目頭の熱くなる箇所も多々あり。
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高橋誠之助
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