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生活保護より低い最低賃金額から、祖父母が孫の年金保険料を支払う実態まで、でたらめすぎる日本の社会保障制度を一刀両断! 「パラサイト・シングル」や「希望格差社会」といったキーワードを創出してきた気鋭の社会学者・山田昌弘さんがずばり問題の本質に迫ります。
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Posted by ブクログ
ワーキングプアの出現とライフコースの不確実化による社会保障・福祉制度の穴の顕在化 これを繰り返し事例を挙げながら説明し、根本的な解決策を提言するが、そのどれもが分かりやすい。そして身近に感じられることでよりその問題性の大きさが理解できる。 あとはその工程表を引く人間が必要だろう。
意図的たと思うが、繰り返し繰り返し執拗に、今の社会保障制度の基本設計が社会にあってないかを述べている。 基本的な分析には概ね同意出来るし、成る程と思う。 惜しむらくは、今後の提言の部分をデーターや実現可能性を含め充実して欲しかった。 恐らく政治家は選挙がある限り、 高齢者向けの政策を変えられるはず...続きを読むもなく、年金制度の不公平は無くならないだろうし、小手先の増税を繰り返すのが関の山だろう。 また、官僚も身分も老後も保障されているので、自ら特権を放棄し抜本的改革をするとも思えない。 日本が本当に沈没する前に、若年層はまず選挙にしっかり行って意思を表明するべきだ。
端的に言えば、『現行の社会保障制度は実社会に対応できていないから、その機能を果たせないでいる』ということです。社会保障とりわけ年金制度は発足から数十年経過している制度なので、今から解体するわけにもいかず、手をこまねいている状態です。しかし結果的に見れば、社会保障の制度破綻議論がなされて十年近く経って...続きを読むいるのに、何一つ進歩していないのは政府の怠慢でしょう。制度の二転三転や混迷、迷走を続け、犠牲になる人は数知れず。ここで抜本的な改革をしなければならないと、社会保障に警鐘を鳴らします。 ミニマム・インカムと年金マイレージ制という二大柱を軸に社会保障の再構築を訴えますが、先ずミニマム・インカムが実際にできるか疑問です。国民一人に年100万円給付すると、約120兆円という巨額の税金が必要となり、現実的には難しいと言わざるを得ないでしょう。 また、著者の主張するミニマム・インカムを社会保障にすれば、勤労意欲が高まると言いますが、これだと働く人と働かない人の差が大きくなるのではないかと思います。著者はそれでも良いと言いますが、これで経済が成り立つのか、強い疑問を持ちます。最低限の生活で暮らすと、消費が少なくなるので、そうなるとお金の循環が悪くなり、ますます不景気になるのではないかと危惧します。 ミニマム・インカムとベイシック・インカムの違いが今一つ分かりませんでした。ベイシック・インカムの縮小版がミニマム・インカムなのでしょうか……。ネットで調べてみてもよく分かりませんでした。 それでも、色々と有意義な内容だったので、僕の評価はA+にします。
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山田昌弘
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