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凄いのか、凄くないのか
「手塚治虫文化賞マンガ優秀賞+文化庁メディア芸術祭優秀賞作家が贈る野心作!」
とあるが、両賞を取ったのは「神童」であり、本作ではない。
S13シルビアやタウンエースノアらしき車が登場する本作は、作品としては1990年代後半が舞台なのだろう。
一方、「神童」の連載が1997-1998年であり、本作はコミックスの発売が1999年12月となっているので、「神童」の次の作品と思われる。
まず、絵はかなり癖が強く、特に男性キャラは敢えてひどく描いているフシがある。
決してうまいとは言えないが、味があるともいえる絵。
一方の内容だが、冒頭から違和感のある流れが続く。
冒頭、信太の初登場シーンではやたら自信に溢れており、その後の彼の描写とはキャラが違うかのよう。
信太との出会いや新子というキャラの描写、さらには筆吉さんの存在や関係なども意味不明。
そもそも、トト(まだ1巻では名前も無いが)を匿って育てるというのも話が飛躍している。
こういう点をどう見るのか、些細なことと流すのか、意味不明と考えるのかで本作の受け止め方は大きく異なると思う。
これら突拍子もない展開は、ある意味日本の純文学に近いものがあると思う。
「ノルウェイの森」などを読んだ際に感じる、理解不能な感じとそれでも何となくすごいというのはわかるという感じ、そんな印象を本作にも感じる。
ただ、トータルで言えば自分にはちょっと難しすぎた。
マンガという娯楽で、そこまで深みを求める必要があるのかとも思うし。
そうなると、不可解な点や絵の特殊さばかりが目に付いてしまい、高い評価にはならない。
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