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不幸に襲われたとき、心のよりどころになるものは何か。老いて死を間近に感じたとき、不安から救ってくれるものは何か。生涯をかけて厳しく宗教を追求してきた著者は、実人生の中で、傍らにいる妻の苦悩と哀しみを受け入れるために、信仰とは相反する行動に出た……。生身の人間だけが持ちうる愛と赦しの感情を描いた表題作ほか、心の光と闇の間で逡巡する人間の姿を描いた短編集。
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Posted by ブクログ
人間の心を映したような短編集。 夫婦の鳥取砂丘の旅から始まり、江戸のキリシタン細川ガラシャ夫人に纏る小編で終わる5篇は、どれも鋭く心の光と闇、人間の弱さを射抜いた、恐ろしくもあり、見逃せない話だった。日本で生まれ育った私にとっては、カトリックの筆者の視点で見た日本人観、仏教観が新鮮で興味深い。生涯を...続きを読むかけて宗教に向き合い続けた筆者だからこそ視える、人間の深層心理なのだろう。 面白くて、他の遠藤作品も買ってしまった。
短編集。 表題作も印象深いのですが、この作品唯一の歴史小説の「日本の聖女」が一番印象的でした。 細川ガラシャの話です。 聖職者からみた、それも批判的?なガラシャ評価が心に残ります。
この短篇集含めて、僕が遠藤周作を好きなのは、高潔に生きたいという理想と情欲に溺れたいという堕落性、その双方が一人の人間の中に存在している矛盾について、認めて、許して、悩んでいるからです。 良い悪いの二元論で物事を切るのは明快かつ論理的で、一見逞しいけれども、空疎で断定的で、どこか脆い。 誰かと戦って...続きを読むいるわけでもないし、自分に正直に存分に苦しめば良いのではないか、そう伝えてくれているように思えるのです。
遠藤さん作品は読みやすい。 とは言え読みやすかっただけで、お茶漬け本として最高の本だったということです。 内容については遠藤さんの晩年って、こんなこと考えてたんだ!! という新しい発見もあり、面白いなあという感想。
作者のキリシタンとしての葛藤に苦しむ姿が描かれた「授賞式の夜」「日本の聖女」「夫婦の一日」。作者の中に渦巻く残酷さや人間臭さを書いた短編「ある通夜」「六十歳の男」。どれもリアルで生々しく、非常に興味深い内容でした。
未読の遠藤の短編。「侍」から「スキャンダル」に移るその軌跡を見事に表している、とあとがきにあった。5つの短編からなる、短編集であるが、どれも心に響いた。晩年の遠藤は、人間の無意識に関心を非常に寄せており、そこに潜む悪とそこからの救いという観点から、宗教と信仰を深く見つめている。その辺の関心が、この五...続きを読むつの中にありありと描かれている。 個人的には「日本の聖女」が一番響いた。細川ガラシャを遠藤流に描いている。 13/7/9
深層心理がうまく描かれている。行動と理性と感情のバランスが見事。日本文化を深く観察された遠藤周作の晩期らしい作品。
表題作の「夫婦の一日」と「日本の聖女」が個人的に好きな作品。 特に、「夫婦の一日」は、カトリック信者であるにもかかわらず、立て続けに起こった不幸から占い師を尋ね、その言葉に信心する妻の様子が印象的。カトリック信者なのだから、占い師の言葉など信じること自体おかしいと説く夫の気持ちも分からないでもなか...続きを読むった。けれど、夫が1年で亡くなるといわれ、それまで続いた不幸のことも考えると、たとえカトリックといえども何かにすがりなんとしても夫を助けたいと思ってかたくなに実行する妻の心情も理解できた。きっと女性ならではなのかもしれない。
日本の聖女が気に入った。他はいまいちだったが、後書きによって新しい側面を見たので、もう一度読み直す。 2011.8.24 再読 背徳的なものに快感を覚える悪魔の呼吸音に耳をすませながら
短編5つ。「日本の聖女」ガラシャの信仰について。他4編は自身の体験からのエッセイ風。仏教を主とした日本人の神性と日本人のキリスト教の捉え方が欧州人のそれとは異なるのではないかという作者の考えがなんとなく伝わってきた。2023.8.29
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