海と毒薬(新潮文庫)

海と毒薬(新潮文庫)

407円 (税込)

2pt

戦争末期の恐るべき出来事――九州の大学付属病院における米軍捕虜の生体解剖事件を小説化し、著者の念頭から絶えて離れることのない問い「日本人とはいかなる人間か」を追究する。解剖に参加した者は単なる異常者だったのか? いかなる精神的倫理的な真空がこのような残虐行為に駆りたてたのか? 神なき日本人の“罪の意識”の不在の無気味さを描く新潮社文学賞受賞の問題作。

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海と毒薬(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月13日

    みなさんには、自分の生き方を変えた1冊はありますか?
    ぼくは、子供のころから本を読むのが好きでした
    高校生くらいまでは、推理もの、いわるるミステリ、というジャンルのものを手に取ることが多かったです

    大学生になり、友達がこの本を勧めてくれました
    今まで手にすることがなかった種類の本
    読むうちに物語...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月28日

    おばはん、息子に会いたかったろうに。この人と米国人捕虜の死はちょっと辛かった。犬のマスもどうなったのか…

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    Posted by ブクログ 2023年12月08日

    和風「少年の日の思い出」ハードモード
    心のなかに罪の意識を抱えながら、変わらぬ日常を送る人々の不気味さが際立つ内容でした。

    冒頭の十数ページでそんな罪を抱えながらも変わらぬ日々を送る人々の恐ろしさを感じられるのも本書の魅力でした。また、印象的なのはp144の戸田の独白。

    『ぼくはあなた達にもきき...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年04月30日

    文章も展開の構成もうま過ぎて圧倒された(うまいとか当たり前なんだけど)

    作中で数人死にますが、人の命が途切れる瞬間の描写があっけなくてそれがさらに意味を重くしている
    死ぬところをネチネチと書かないところがすごいし、それぞれの死に対して読者も思うことが全然違うようにできてる

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    Posted by ブクログ 2022年04月29日

    米軍捕虜に対する生体解剖事件をモデルにした小説。「私」が引っ越してきた地で知り合った人々は、戦時中に暗い過去を持っていたという導入部分の描写が、以降の陰惨なストーリーを予感させる。

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    Posted by ブクログ 2024年04月14日

    ・罪の価値観
    「俺もお前もこんな時代のこんな医学部にいたから捕虜を解剖しただけや。──(本文より)」
    世間の罪というのは、時代によって異なるとだな思った。例えば、平安時代では一夫多妻が当たり前だったが、今は不埒なこととして世間から見られている。

    ・本文の心情描写
    さすが遠藤周作。色々な背景を持つ人...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月23日

    ヒーーーー、えぐい話
    激ヤバ人体実験に関わる人たちの罪の意識を描いた作品

    "闇の中で眼をあけていると、海鳴りの音が遠く聞こえてくる。その海は黒くうねりながら浜に押し寄せ、また黒くうねりながら退いていくようだ。"
    動揺の感情表現の比喩やばすぎる

    "恨み悲しみ、悲歎、呪...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月23日

    11冊目『海と毒薬』(遠藤周作 著、1960年7月、2003年4月 改版、新潮社)
    太平洋戦争中に起きた戦争犯罪「九州大学生体解剖事件」を題材にした名著。
    戦争に歪められる医師の姿が描かれるが、本作が追及しているのは現代にも通じる人間の本質。出世欲や絶望、孤独、嫉妬、傲慢、恋慕、そのような欲望や感情...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月19日

    海と毒薬。この本が課題読書だと知り合いが話していたので興味があり、読んでみたのですが、罪と罰、日本人とは何か。
    戦争中はこんなにも人を変えてしまうのか。

    という強い衝撃を受けました。
    また、実際の事件があった場所がとても身近な場所であったため、改めて様々なことを考えさせられる1冊となりました。

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    Posted by ブクログ 2023年11月23日

    終始引き込まれ続ける。
    人体実験という、人間としてのタブーを犯した医師たちの話。
    初めから終わりまで、とにかく重い空気感が漂う。
    本からここまでの重圧を感じた事は今までほとんどなく、何か心の奥を抉られ続けるような感情で読み進めるという新しい読書体験になった。
    遠藤周作の本はこれが初めてだったのだけど...続きを読む

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