ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
9pt
目付の永井重彰は、父で小納戸頭取の元重から御藩主の病状を告げられる。居並ぶ漢方の藩医の面々を差し置いて、手術を依頼されたのは在村医の向坂清庵。向坂は麻沸湯による全身麻酔を使った華岡流外科の名医で、重彰にとっては、生後間もない息子・拡の命を救ってくれた恩人でもあった。御藩主の手術に万が一のことが起これば、向坂の立場は危うくなる。そこで、元重は執刀する医師の名前を伏せ、手術を秘密裡に行う計画を立てるが……。御藩主の手術をきっかけに、譜代筆頭・永井家の運命が大きく動き出す。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
主人公・永井重彰の父・元重は、御藩主の世話をする小納戸頭取。ある日その父から、御藩主が内密に外科手術を受ける、と聞かされる。執刀するのは、全身麻酔を扱う町医・向坂清庵。実は向坂医師には、重彰の嫡子・拡の命を救ってもらった経緯があり…。 結末はあまりにも想定外の結果で、しかしそれぞれの人物の“命”...続きを読むをかけた物語が、とても良かった。藩主と家族の両方を守った元重は、「武士の鑑」だと思う。
一気読み。参勤交代で痔になる大名。初耳。大変だ。エコノミークラス症候群も多発していただろうな。「父のしたこと」まったく肯定できないが、それが忠臣という時代…。それにしても、あまりに実直…。教科書でしか知らない江戸時代の蘭方医が、生きた“お医者さん”として目の前に。資料探しも大変だったろうな青山さん。...続きを読む次も楽しみ。「守旧のためなら捏造でも誣告でもなんでもする妖怪・鳥居耀蔵」「人はいったん相手を敵と識別すると、とことん残酷になれるものらしい。己の酷さに昂るらしい。それが武勇伝にさえなるようだ」「藩士に動き癖をつけてはならぬ。動けば出世できるのが前例になれば、次の藩政の曲がり角でも必ず動くものが出てくる。あるいは、次の曲がり角を待ち切れずにみずから曲がり角をこしらえようとする者も出て来る」
物語の前半はちょっと読みにくい、ちょっとこの世界に入りにくいところもあるが、中盤以降は青山文平ワールドに浸ることができた。青山氏の本は残らず読んでいるが、今回も期待に違わず最後まで一気読みしてしまった。 隠居した父の年齢を超えているせいか、主人公よりも父に感情移入するところが多かった。 願うしか救い...続きを読むようがない時に禁句はない。謀るのは好まぬが、謀なければならぬときには能く謀る。
青山氏の向かわんとするところに疑問を生じた時代劇ミステリー。 小納戸頭取という役職にどれほどの重みがあるかを理解できぬまま、自らの命をとして「暴走」としか受け取れなかった「父 元重」 最期まで己の考えを突き進めていった先に、何を観たかったのか、何を伝えんとしたか、不可解なままで幕を閉じた感がある。 ...続きを読む 紀州の山奥の蘭方医 華岡青洲 たまたま私が住むところの近くでもあり、その館を幾度も訪れた事もあって非常に親近感を覚えている。 それだけに向坂医が滑落していくときの想いはどうだったんだろうと、暗然とした。 名医と言われる彼のほか、子を孫を必死に守り続けた母、嫁の熱い想いと脇を固める人々皆か一つの方向を見据えて生きて行っていると感じられた展開だけに・・・ 現代人の心では押し切れぬ「父がした事」への憶測。私の深謀熟慮が浅すぎる所以か
初青山文平。 久しぶりに、華岡青洲の「麻沸散」(全身麻酔薬、通仙散)の文字を見た。 史実を土台にした医療時代小説だけど、本筋は武家小説。 気になって、いろいろ考えてしまった。 藩主の妄言とは?どこの藩? 向坂先生は気の毒だとか。 関係ないけど、 華岡青洲の直系の子孫は東京で歯科医院を営んでいる。
「本売る日々」に続いて2冊目の作品。武士としての生き方の第一はなんとしてもその当主を守ることなのかなと感じました。自分の家族よりも重き置くというのは、現代社会の価値観で考えると理解に苦しむ一端もありました。私息子も先天性の腸の病気があり、この時代に生きていたら、とても耐えられない状況に置かれたのかな...続きを読むと思います。鎖肛の孫や息子を護ろうとする凛とした女性たちの生き方には感服しました。
藩主の痔瘻の治療や新生児の鎖肛など、肛門の話を扱った小説は稀でありながら興味深く読ませてくれた。 御城の小納戸頭取を勤める永井元重は、藩主より絶大な信頼をよせられていた。藩主の治療に必要な麻酔は、この時代には蛮夷として忌避されていたが、医師の向坂清庵は痔瘻手術に麻酔を使ったのだったが…。 藩主を思う...続きを読む元重は様々な思惑、恩義、葛藤を抱えていたが、譲れない事象の為に家族の思いを裏切り自戒の念に苛まされる。 苦しみながら父がしたことを捉える息子の心情が、感情を抑えながらも沁みるように感じさせる結末だった。
タイトルに惹かれて手にした みんな立派過ぎて・・・ 感嘆しかない それでも、そうしないといけなかった?? それが悲しい
譜代藩の譜代筆頭の家に生まれ、一旦はともに医師を志した父子。 藩主と我が子の恩人である蘭方医を山の事故で失い、一家の柱となる母を卒中で亡くし、更に隠居したばかりの父も海の事故で亡くすという悲劇を続けざまに経験し、その中で父が果たした役割を知った主人公は、自家で武士であるとはどういうことかを痛切に理...続きを読む解し、別の道を選ぶ。 静かな佇まいの中、武家の覚悟を感じる味わい深い一品。 題名は地味すぎるきらいがある。
藩主の手術に秘密裏に麻酔を使うことを決めた側近、江戸時代の蘭学の位置。 物凄く渋く、江戸時代蘊蓄に溢れ、意外なラスト。良かった。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
父がしたこと
新刊情報をお知らせします。
青山文平
フォロー機能について
「角川書店単行本」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
伊賀の残光
江戸染まぬ
鬼はもとより
泳ぐ者(新潮文庫)
かけおちる
白樫の樹の下で
底惚れ
つまをめとらば
「青山文平」のこれもおすすめ一覧へ
▲父がしたこと ページトップヘ