最後の祈り

最後の祈り

2,090円 (税込)

10pt

娘を殺した男がすぐ目の前にいる。贖罪や反省の思いなど微塵も窺えないふてぶてしい態度で。

東京に住む保阪宗佑は、娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し、死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人。牧師である宗佑は、受刑者の精神的救済をする教誨師として犯人と対面できないかと模索する。今までは人を救うために祈ってきたのに、犯人を地獄へ突き落としたい。煩悶する宗佑と、罪の意識のかけらもない犯人。死刑執行の日が迫るなか、二人の対話が始まる。動機なき殺人の闇に迫る、重厚な人間ドラマの書き手・薬丸岳の新たな到達点。

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最後の祈り のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    自分の中でベスト10に入る小説でした。
    読むのが苦しく、面白かった!と気軽に人に言えないような不思議な気持ちです。
    こんな復讐の仕方があるのか!と途中で衝撃を受け、そこからは一気読み。
    凶悪犯に対して簡単に世間は死刑!とコメントするけれど、死刑囚に一人の人間として接している刑務官にとって死刑執行はと

    0
    2024年01月29日

    Posted by ブクログ

    2024/1/27

    死刑囚、刑務所モノはわりと読むけれど、教誨師という立場は初めて読んだ。

    若い女性を続けて惨殺した男。
    無敵の人で、ふてぶてしく、反省の色は全くない。
    反省の気持ちを持たせるためには生きる希望を持たせること、死にたくない、と思わせることが必要。

    落とし所はどこなんだろうと考え

    0
    2024年01月27日

    Posted by ブクログ

    読んでいる時も読み終わった時も苦しくて、苦しくて、涙が止まらなかった
    この感情をどのように言葉にしたらいいかわからないけど、許すことができた人が許されますように

    0
    2024年01月22日

    Posted by ブクログ

    薬丸さんの本を読む時は、絶えず
    「自分だったらどうするだろう」
    と考えながら読んでしまう。
    本書もまさにそう。

    最初のシーンで石原ではなく工藤の最期を描いたのはなぜなのか、というのにも悩んでいる自分がいます。

    読むのに苦しみを伴い、それでも読む手が止まらない、そんな本だと思いました。

    0
    2023年11月27日

    Posted by ブクログ

    遺族の心の葛藤や復讐の思い、犯人の冷酷さと人間性を描いた人間ドラマ小説。牧師の宗佑(そうすけ)さんは、受刑者の救済に尽力する教誨師として活動していた。
    死刑判決を受けた犯人は冷酷な態度を崩さず、自らの罪に対する反省や贖罪の意思は微塵も見せなかった。その犯人に大切な人を殺害された宗佑さんは、犯人との対

    0
    2023年11月18日

    Posted by ブクログ

    最後の祈り
    薬丸岳さん。

    大好きな薬丸岳さん。

    初めから終わりまで、
    胸が苦しくなる。
    感情移入しすぎて、倒れそうになっちゃう。

    死刑制度。
    絞首刑。
    執行する刑務官。
    教え諭す教誨師。

    薬丸岳さんは、本当にすごい人です。
    伝わりすぎた。

    考えさせられた。

    0
    2023年10月29日

    Posted by ブクログ

    「13階段」や「グリーンマイル」などで、死刑囚の映画は視たが、この本ほど、詳細に描かれているのは初めて。

    絞首刑というものが、それを執行する刑務官、教誨師など、どれだけの精神的なストレスを与えるのか、ひしひしと伝わってくる。
    処刑の方法は、もっと見直されなければ、成り手がいなくなってしまうのでは?

    0
    2023年10月29日

    Posted by ブクログ

    教誨師や刑務官がこんなにも壮絶な苦しみを背負い、日々死刑囚と向き合っているという事に衝撃を受けました。
    娘を惨殺された復讐ができるのか、それとも違う結末が待っているのか凄く気になって一気に読んでしまいました。
    最後はある意味スッキリしたというか、いい終わり方だったと思います。
    重く辛い内容でしたが、

    0
    2023年10月23日

    Posted by ブクログ

    教誨をして死刑囚がおとなしく
    刑に服するということは
    即ち、死刑を執行しやすくするためでもある…

    なるほど、牧師さんにとったら
    なんともいえないジレンマ。

    死刑ってなんだろう。

    何の反省もなく刑に処されても
    被害者としたら納得はいかないだろうしねぇ。
    やっぱり難しい。

    0
    2024年05月16日

    Posted by ブクログ

    とても良かったです。
    石原、保阪、小泉の心情の変化が丁寧に描かれていて、納得のできるラストでした。

    めちゃくちゃ身勝手な感想ですが、薬丸さんが人間ドラマだけで傑作が出せることが証明されてしまいミステリファンとしては戦々恐々してます。

    0
    2024年04月19日

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