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「107号室通信」「光と窓」のカシワイ最新作。 大切なものをわかちあう、 かけがえのない日々ーー。 やさしい眼差しで描かれる 老人と少女、真心の物語。 (全ページオールカラー)
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Posted by ブクログ
公園のベンチで一気読みしました。 この漫画は自然があるところで読むと、気持ちいいですね。風や、日の光、鳥の声……。それらを感じながら読んでいると、作中の風景がスッと自分の中に入ってきます。 p.98 “ 雨音は 雨粒が地上で何かと 出会ったときにたてる音だ ” 展示を拝見した時に出会ったことば。...続きを読む このことばがやっぱり、一番好きです。この感性が好きです。 (以下、読みながら綴った感想) 2023/03/04 p.5-166 p.6 あ。表紙にもなっている風景。 この街といえばこの風景、なのかもしれませんね。 p.13 このリンゴの絵。これを、1回目の展示の時、いただきました。 p.18 “ だからこの絵は リンゴのほんとうが 描いてあるんだね ” ほんとう……本当のことって、何でしょう。 このことばを受けて、おじいさんは何か思ったはずなのに、それをことばでは表さないのですね。 心の中が見えない漫画……。でもリアルは、そうです。誰が何を考えているのかわかりません。それがこわいこともありますけれど、頭の中だけは自分のものだとも言えます。何を考えたって、自由です。 p.23 絵のタッチを変えて、画材を変えて、過去を表現するの巧いですねえ……。 p.25 “ また何ひとつ 変わらないまま 次の季節が 来てしまう ” そんなことを、友人と話したばかりです。たいして変わらずに数年後も過ごしているのだろうなぁ……って。 まぁ、地続きですからね。 自分は自分以外になれなくて、少しずつ変わっていったとしても、自分の延長。だから、凄く変わったって感じづらいのかもしれません。 p.25 今更ですけれど、過去の海は暗いですね。本当はもっと色鮮やかなのに。 明るい色は彼女だけ。彼にとって、彼女だけ輝いて見えていたのかもしれません。 p.33 “ でも よく見えない ” え……十分、星が見えているように感じますけれど……。都会はもっと、見えないですよ。 p.47 “ それでも 絵を描けるなら… たとえそれが 意味を なさないとしても ” ここまで純粋に絵を愛している人の絵を見たいです。そして、描き続けてほしいです。 誰かのために描く絵もすてきですけれど、自分のために、自分がすきだから、描いている絵もすきです。 p.52 “ 今は 物置きだが ” 置いてある物、ひとつひとつがおしゃれ……。こんなおしゃれな物置きなら、いくらでも居たいです。 p.71 ペンギンさん! つい、目がいってしまいました。 p.73、p.75 美しい瞳……と思ってページをめくったら、別のいのちの瞳が見えて、びっくりしました。この配置は天才ですね……。 p.79 赤い帽子に赤い手袋の、手前の女の子、かわいいです。すきです。 p.98 “ 雨音は 雨粒が地上で何かと 出会ったときにたてる音だ ” 2回目の展示でいただいてきたことば……。 この、言語化する力、素晴らしいです。 p.108 “ 雨音は雨粒が この世界で何かと 出会ったとき たてる音だ ” これ、教わったことばだったのですね。誰かのことばが自分の中に、いい意味で在り続ける……それって凄くすごくすてきなことです。 p.109 “ 雨音に耳を 澄ませると ここにいる 手触りがするんだ ” この方の感性、だいすきです……。 自分の存在を、自分の身体の外によって確かめてしまうの、共感します。自分だけでは心許ないのです。 p.119 あの子の絵、かわいいです。 p.123 きれいな海。濃い、青色……。 p.127 “ わたしは あなたの 大切なものを 大切にしたい ” 嗚呼……。『魔女の下僕と魔王のツノ』にも、そんなことばがありました。 “俺にとって大事なものを大事にしてくれた”(p.139より。『魔女の下僕と魔王のツノ 16』、もちさん、スクウェア・エニックス) 大切にしたいです。その人が大切にしているものも、人も、その気持ちも。 もし自分はすきになれなくとも、尊重したいです。 p.137 あ。これ、本を交換できるやつですよね! 海外のお写真で見たことがあります。なんていう名前なのか知らないですけれど。 p.152 “それな” それな! このことばづかいを、この本で見かけるとは……。 p.155 アイス! いいですねえ。美味しそうです。 p.157 わぁ……! このページ、凄いです。いろんな時代の建物や人や動物……。 p.162-163 嗚呼……此処、表紙のところ。この風景だったのですか。
引越してきたばかりの少女との出会いを通して、若き日を思い出す老人。「気づけばこんなに遠くまできてしまった。」 淡いタッチにノスタルジーな思いを投影させた良い作品。人生振り返るのも悪くない。振り返ってばかりの気もするが…
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