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「石油社会」から「ガス社会」へ
ガス黄金時代の到来で、世界のエネルギー政策、産業、安全保障問題が劇的に変化する。
シェールガスとは、地下100~2600メートルに眠る、固く、薄片状にはがれやすい頁岩(シェール)に含まれているガスのこと。技術進歩により採掘方法が確立した。とりわけ北米において生産量が急増し、石油の需給逼迫や脱原発などエネルギー危機が叫ばれるなか、将来の「エネルギー救世主」との呼び声も高い。
アメリカでは石油輸入量の急速な減少と天然ガス自給率の急上昇が同時に進んでおり、石油輸入量を2025年までに3分の1削減する計画も発表された。2011年4月には、NGV普及促進法が提出され、長距離輸送のディーゼルトラックのNGV(Natural Gas Vehicle、天然ガス自動車)への代替促進が進められようとしている。自国で豊富に採掘できるようになったガスを梃子にして、自動車エンジン、船舶用エンジン、ジェットエンジンのガスエンジンへの転換技術開発が進み、自動車、航空機、兵器などの分野でガス関連技術のデファクト確立を本気で企図しているのだ。
本書では、シェールガスについての基礎的な知識から、今後のエネルギー事情に与える影響、さらには、シェールガスの普及・拡大で伸びる産業に至るまで、業界関係者が知っておくべきシェールガスの実際知識について解説する。
Posted by ブクログ 2013年02月19日
2009年の天然ガスの技術的回収可能量は在来型404兆m3に対し非在来型230兆m3。この内約半分が経済合理性を持って取り出せるとして年間消費量の3兆m3で割ると106年。在来型天然ガスの確認可採埋蔵量が60年あるため経済的に利用できる天然ガス資源量は160年を超える。非在来型ガスの可採量だけ見ると...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年01月20日
急拡大しているシェールガスによって変わる世界のエネルギー問題について解説している。今後の予想も含めて驚かされることも多い。天然ガスの可採年数が160~400年と飛躍的に増加していること、天然ガス自動車の可能性に注目しており、特に天然ガスハイブリットが本命になる可能性があること、石炭のガス化技術が発達...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年10月13日
シェールガスについて初心者にも分かりやすく解説。ガスコンバインド発電の高効率性など原子力代替の候補としての魅力を教えてくれる。ただ、再生可能エネルギーが様々な理由でエネルギー源として主力になり得ないとしているが、最新の技術に触れていない点があったことや地熱発電のどこに問題があるのかよく分からなかった...続きを読む
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