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強迫性障害による潔癖症のため5年間引きこもり生活をしていた主人公の黒田公正。
そんな彼の前に車椅子姿のピアカウンセラー足立歩が訪れます。
※ピアカウンセラーとは、似たような境遇にある者同士が対等な立場で行われるカウンセリングと、その実践者(作中より)
足立は黒田にゲームをしようと誘いますが、車椅子に乗り手指も不自由な足立を見て「出来ないクセに」と思い断ります。
足立はそんな黒田の思いを笑い飛ばし、見事に口でコントローラーを操作しゲームをプレイしてみせるのです。
足立はプロのゲーマーであり、ゲームの中は自由であることを伝えるのです。
肉体の接触がある現実世界は潔癖症である黒田にとって不快でしかありませんが、肉体を介さないコミュニケーションができるゲームの世界は快適な環境に思えたのです。
ですが、黒田は思考がとにかくネガティブかつ極端。中々自分自身の現状を受け入れることができません。
それでも障害者である足立と一緒にいることで、自分自身の考えの至らなさを実感し、更には足立のポジティブさに影響を受け、少しずつですが変化していくのです…。
黒田のように、どうしても前向きになれず自分を卑下してしまう事は誰しも経験があるのではないでしょうか?
そんな自分の姿を思い出してしまい、負のスパイラルに陥り身動きができなくなってしまう黒田の姿に苛立ちを感じつつも、なんとか脱して欲しいと願いながら読み進めてしまいました。
編集者の方からのコメントで
実際に障害を持ちながらゲームをする方にお話を聞いたり、障害者施設での、eスポーツを取り入れたリハビリなどを取材するなど、リアリティには拘っている。
とありましたが、eスポーツについての解説もあり、ゲームを全くやったことがない方でも楽しめる熱いヒューマンドラマです!
黒田が今後どんな成長を遂げるのか注目です!!
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