角の生えた帽子

角の生えた帽子

748円 (税込)

3pt

3.4

何度も同じような夢を見る。それはさまざまな女をいたぶり殺すことでエクスタシーを覚えるという夢だ。その夢はまるで自分が手を下したかのような錯覚に陥るほど、リアルなのだ。ある日、自分が見た夢と同じ殺人事件が起こっていると知る。犯人逮捕のニュースには、自分と同じ顔をした違う名前の男が映っていた―ー。運命の残酷さに翻弄される悲劇を描いた「悪魔の帽子」ほか、植物に取りつかれた男を描いた「花うつけ」、主人公が犬嫌いになった理由があかされる衝撃のラスト「犬嫌い」、著者の出身地である松山が舞台の正統派ゴーストストーリーの「城山界隈奇譚」などの他、文庫化にあたり雑誌掲載原稿を2篇、文庫版書下ろしも収録した充実の十二篇。登場人物たちの心の昏闇や地獄は、自分の中にもあると気付いたとき、すでに著者の術中にはまっている。一度読み始めたら、止められない語り口、一気読み必須の正統派怪談。

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角の生えた帽子 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かった。ひとつひとつの短編が、読んだあとしばらく余韻に浸りたくなるようなお話だった。設定はありきたりでも演出が良かったと思う。
    特に「みどりの吐息」「湿原の女神」が好きでした

    0
    2023年07月04日

    Posted by ブクログ

    とにかく読みやすくてサクサク進んだ。
    飛び抜けて面白い話はなかったけど、イマイチな話もなく平均して面白い。

    0
    2020年12月19日

    Posted by ブクログ

    一本の話かと思ったら短編集だった。しかし難しいよね、短編って。良質な短編にはなかなか出会えないからこういった感想にもなる。

    12篇の物語のうち、ほう!というのは2、3かなー。夏休みのケイカク、犬嫌い、あなたの望み通りのものを、あたりかな。

    全体的にキライではないんだけども、文字通り小品感があって

    0
    2023年02月10日

    Posted by ブクログ

    強大なモンスターも派手な怪奇現象も出てこないけど、ただひたすらに気味が悪い感じの「静かな怪異」が日常に滑り込んでくるような話が中心。
    でも基本的にただ胸糞悪いだけの話はないので読後感は意外とすっきり。
    『世にも奇妙な物語』のコメディ話なしバージョン(感動系は多少あるよ!)みたいな感触だった。
    同じ状

    0
    2022年03月14日

    Posted by ブクログ

    短編集とは知らず読んでいましたが,どの作品もスラスラ読めたので楽しめると思います。
    自分的には,後編の5作が良かったです。
    最後の『湿原の女神』が好きかなぁ。

    0
    2021年06月19日

    Posted by ブクログ

    これまでに読んだ宇佐美さんの著作の中ではやっぱり『愚者の毒』がいちばん読み応えがあったように思うのですが、短編もお得意の様子。怖さとしてはホラー苦手の私でも全然平気な程度。映像化すればそれなりに怖いでしょうけれど、想像力を働かせて読まなければ夢に見ることもありません(笑)。

    嫌ミス的なオチもあれば

    0
    2021年05月07日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    単行本で読んでいて内容的にはほぼ再読。
    新たに収録された三つの短編が、これまたひんやりとした冷たい輝きを放っていて嬉しい。
    人の心をざわつかせ、時にゾクリと時にせつなく不意にじんわりと、謎めいた怖さの中に様々な顔を持つ怪談の愉悦にしばし浸った。異彩を放つ「みどりの吐息」、読後の余韻がたまらなく好きな

    0
    2020年12月11日

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