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わずか四文字に、深い意味や味わいのあるニュアンスを凝縮した四字漢語。表現に役立つ2170語をとりあげ、意味や由来、使い方を豊富な用例とともに解説。生き生きとした語彙が身につく辞典。
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Posted by ブクログ
1から10まで読むような本ではなかった。 しかし、出典まで明記しているのは非常によい。 漢文、和文、仏教用語に分けて非常にわかりやすくまとめられている。 あ、ちなみに80Pくらいで断念しました。
・武部良明「四字漢語辞典」(角川文庫)はよくある四字熟語辞典である。四字漢語と四字熟語に違ひがあるのかどうかの説明はない。「四字漢語というのは、何となく難しい感じがするものである。一般の文章やあいさつが話しことばを主とするようになった今日、四字漢語が次第に用いられなくなったのも事実である。」(「まえ...続きを読むがき」3頁)これからすれば四字漢語=四字熟語であらう……とまづは当然と思はれることを書いたのだが、もしかしたら本書の四字漢語は意味が違ふのかとも思ふ。手元に四字熟語辞典が2つある。漢検と岩波である。本書との違ひは、 たとへば蛍雪乃功や漁夫乃利が本文とは別になつてゐることである。つまり、これらの「乃」のつく熟語は純粋に漢字四字からできてゐるのではな いと武部氏は考へてゐるのである。日本語にすれば漢字の「乃」は仮名の「の」に変はる。これでは四字漢語ではない。「日本語の中で用いる場合 は、四字漢語の特色となる字音読みの調子を欠くことになる。」(645頁)三字であることより、字音読みが問題であつた。だから、本文ではな く付録なのである。同様に「訓読漢字を含むもの」(同前)、たとへば合縁奇縁、青息吐息等も付録に入る。これは他書とは違ふところで、初めて使ふ時にはとまどふかもしれない。それもあつて、漢検や岩波はこれらも本文に入れてゐるのであらう。音読漢字四字の熟語にはこだはらずに、漢 字四字であれば入れるといふことである。使ひ易さは音読にこだはらない方である。ただ、音読にこだはつても慣れれば分かる。その意味で、本書には慣れが必要だとは言へよう。 ・今一つ、本書の特徴と言へるのは例文の多さであらう。漢検は漢検対策用にと割り切つて例文を載せない。その代はり、類義語、対義語や注意などといふのがある。注意は「烏」を「鳥」と書き誤らない、「青史」を「正史」と書き誤らないの類で、これらも漢検対策である。つまり、漢検の 辞書は文章を書く時の参考になりさうにない。意味や漢字が分かつても使ひ方が分かるとは言へないのである。漢検だからしかたないとは言へる が、四字熟語は易しいものばかりではないのだ、分かりにくい語に例文は必須であると思ふ。この点、岩波には例文が載る。とはいへ多くない。いや、少ない。それも解説文中に紛れ込ませてある。例文かどうか分からない。ただ、その説明は詳しい。帯には「あふれ出る知識の泉」とあるほどである。その熟語の成立や背景が分かる。それが「知識の泉」であるかどうかは見解の分かれるところであらうが、詳しいことは確かである。しかし、本書もまた結構詳しい。たとへば、たまたま岩波を開いたら出てきた一刀両断、ここには「朱子語類」の例が引いてあるが、本書では岩波の例と今一つの同書の例が載る。本書は用例として柴田錬三郎と夏目漱石が載り、更に実際の使ひ方も載せる。そして最後に中日の意味用法の違ひをさらりと述べる。岩波は日本の表記と原義を述べる。どちらが詳しいといふより、編集方針の違ひであう。次の一得一失も同様、岩波は「史記」「無門関」の例を引いた後、一長一短に近いと言ふ。本書の用例は尾崎紅葉と三宅雪嶺である。最後に岩波と同じ「史記」の例が出るが、一長一短には触れない。意馬心猿などはいろいろと書いてありさうだが、それほどではない。分かり易さから言へば本書である。太宰治と石川天崖の用例が載 り、実際の使ひ方を示した後に参考として意馬と心猿の説明が、漢籍等の引用なしで分かり易く書いてある。やはり辞書は分かり易くあらねばならぬと当然のことを思ふ。漢検無縁、岩波忌避の人間には角川版がふさはしいのであつた。
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