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Posted by ブクログ
AIに依存した社会を予見したかのような小説、『妖精配給会社』。飼い主を優しい言葉で肯定する宇宙から来たペット「妖精」の目的は何なのでしょうか。
●『妖精配給会社』あらすじ
人々の悩みを聞き、心に寄り添う「妖精」を配給する会社。
10年前、宇宙から飛来した卵から産まれた「妖精」は、ペットとして地球人に浸透し始め、闇取引を規制するため配給会社が設立される。
人語を解す妖精は、優しい言葉や助言で人々を癒やしていく。人々は次第に、妖精なしではいられないほど深く依存していった。
ただ一人、妖精の言葉が聞こえない聴覚障害の老社員を覗いては…。
●AI社会を示唆?
私も時々、AIに悩みを相談します。彼らの回答は最初、「大変でしたね」「わかります」と共感の言葉を提示してくれます。
そうすると、質問をした方は「受け入れられている」と安心して、その後のAIの助言も受け入れやすくなるのです。
中にはAIに「役割」を与え、自分の理想の言葉で慰めるようにカスタマイズする人もいるのだとか。
AIに依存しつつある現代を予見したかのような展開に、ちょっと恐ろしくなりました。
Posted by ブクログ
2022年のプレミアムカバー。
植物性の発毛剤をセールスマンから購入したエム氏のその後を描く「アフターサービス」
ある公明な学者が国から予算を都合して作った装置の本当の使い道「ひとつの装置」
万能育児器を使った企業努力「遠大な計画」など→
今作も星新一らしさたっぷりのショートショート35編。
他に、
地獄から地上にやってきた鬼と自分の敷地内で出会った男の顛末を描く「分工場」
5歳の娘の友達で悩む親が精神分析医に相談する「友だち」
倒産寸前の会社を救う異星人との交流を描いた「ボタン星からの贈り物」
など、冒頭を読んで→
オチに驚く話がたくさん読めて楽しかった。
寝る前に一話読むのがちょうどいいんよなぁ。
Posted by ブクログ
星新一のショートショート作品集『妖精配給会社』を読みました。
星新一の作品は、昨年11月に読んだアンソロジー作品『日本SF短篇50 1 ―日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー―』に収録されていた『鍵』以来ですね。
-----story-------------
天から降下した、翼を持った小動物。天使か、悪魔か?
善と悪、益と害との区別がつかないまま、人びとは「妖精」を肩に乗せた――。
他の星から流れ着いた《妖精》は従順で遠慮深く、なぐさめ上手でほめ上手、ペットとしては最適だった。
半官半民の配給会社もでき、たちまち普及した。
しかし、会社がその使命を終え、社史編集の仕事を残すだけとなった時、過去の記録を調べていた老社員の頭を一つの疑惑がよぎった……諷刺と戦慄の表題作など、ショートショートの傑作35編を収録した、夢と笑いの楽しい宝石箱。
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1964年(昭和39年)に刊行された作品で、以下の35篇が収録されています。
■福の神
■暗示
■アフターサービス
■沈滞の時代
■ある戦い
■おみやげを持って
■指導
■おそるべき事態
■夏の夜
■三角関係
■マッチ
■妖精配給会社
■恋がたき
■作るべきか
■ハナ研究所
■ひとつの装置
■宝船
■銀色のボンベ
■遠大な計画
■逃走
■すばらしい星
■分工場
■ごきげん保険
■責任者
■遺品
■春の寓話
■輸送中
■幸運への作戦
■友だち
■豪華な生活
■宇宙の関所
■求人難
■ボタン星からの贈り物
■天使と勲章
■終末の日
■著者よりひとこと
■解説 福田淳
60年以上前に描かれた作品とは思えませんねー 全ての作品が、わかりやすい文章で読みやすく、意外な結末が用意されていて、一定レベル以上の品質で愉しめます……それでいて、一つひとつの作品が深いんですよね、、、
解説でも評価されていましたが、
「子どもにも大人にも喜ばれるが、子どもにも読めるかといって子ども向きでもないし、大人が読んでも充分に面白いし、啓発される、驚くべき文体なのだ」
という一文が、収録されているショートショート35篇のことを的確に表していると思いますね。
10代の頃に良く読んでいた星新一の作品……時々、読みたくなります。
Posted by ブクログ
星新一氏のショートショート35編を収録。似た設定の作品が多いがいずれのオチも被ることなくユニーク。シニカルでウィットに富んでいて最後の数行でニヤッとさせられる。著者は生涯を通じて1001編を超えるショートショートを生み出しておりすらすらアイデアマンが湧いてきたのだろうと思いきや、あとがきを読めばなかなか苦労して嫌々ながらネタを捻り出していたようだ。なんとも人間味溢れるエピソードであろう。また、著者の特徴としてSF作家(?)には珍しく主人公が税金や警察の心配をする姿が度々描かれる。これまた現実味溢れるエピソードで著者らしさが垣間見れて妙味ある。個人的に好みの作品としては「三角関係」「妖精配給会社」「ひとつの装置」「ハナ研究所」あたり。
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