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Posted by ブクログ 2013年01月26日
河川工学の老教授が日本の河川に関する課題を論じた書。
最初のうちは、きれい事を並べているだけかなと冷めた気持ちで読んでいたが、ダム建設全盛期の昭和30年代にタム建設反対の訴訟に原告推薦の鑑定人を引き受けたり、多摩川水害訴訟では、原告、被告双方から証人として推薦され、平成の今の時代でも通用する主張を堂...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月05日
川や崖などの地形や水環境といった、自分が興味のあるテーマの本を続けて読む機会を得ました。最後に出会ったのがこの本でした。専門用語などが多く使われ、読みとばした部分も少なくありません。でも、今の日本にとって何が優先されるべきか、あらためてきづかされました。経済成長だけを声高に叫ぶ方々に是非読んでくださ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年06月16日
国土の変貌と水害、都市と水、地球の水が危ない、といったこれまでの岩波新書での著書のエッセンスがちりばめられている。(さっと読めるわりに)本質をつき続ける記述の勢いに陰りはない。それでいてまた、海岸堤防のことなど、まだまだ新たなテーマをも繰り出してくるのだから恐れ入る。
河川に携わるなら、やはりまず...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年09月24日
職場の本屋の平積みから購入。
高橋さんは、昔河川関係の本を読んだ記憶がある。
水害訴訟やダム訴訟で、住民側の証人になっていたと知りちょっとびっくり。
内容は極めてまとも。
(1)東日本大震災について、「地震、津波、火山噴火、洪水など、自然の猛威が原因となる災害に関係する科学者、技術者...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年08月17日
川の源流から河口まで、本来川はひとつながりの自然と考えるべきところを、我々が管理する上での合理性を求めて縦割り行政によって管理したことにより、水害を助長させたのは間違いないと感じた。恐らく高度経済成長期において経済性が優先されていた時期にも、筆者のように災害工学的見地から意見を発していた方は少数なが...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年12月29日
外国人が自由に土地を買える。うん、そうか。
武田信玄の信玄堤とか、昔の人って治水に関しては良い知恵をいっぱい持っていた。気候変動やら何やらでゲリラ雷雨だの河の氾濫だの、水に関する諸問題があるので、国は領土問題ばかりを国土の問題とせず、環境問題もじっくり考えて欲しいものだ。
公共事業というととかく高速...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年10月19日
水をせき止めれば、同時に土砂も止めてしまい、河口に運ばれる土砂が無くなれば、海岸が浸食されるがままになる。
いたちごっこだから、人間のすることはたかが知れているし、ダム事業そのものが間違っているのではないか・・・という若者をむしろ諌める。
人はそのように試行錯誤しながら防災に努めてきたのだからと。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年11月12日
近代以降の短期的な要求にもとづく土地利用が、災害に対する危険度を増していったことが具体的に論じられている。『国土の変貌と水害』の入門編ともいえる一冊であり、大河津分水路についてのエピソードは特に興味をひかれた。ダムの嵩上げ、浚渫と下流への土砂運搬、操作目的の変更など、新たな提案もいくつかなされている...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月14日
【内容】東日本大震災は、臨海地域の開発に依存してきた近代日本への警告である。無思慮な開発は国土の脆弱性を増し、大水害の危険度は増大している。一方、人々は防災を行政に依存するあまり自助の意識が薄れ、災害の可能性すら考えない。水源地の森林から河口の海岸まで、川の流域全体を統一した保全思想と、防災立国の構...続きを読む
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