美食倶楽部 ――谷崎潤一郎 大正作品集

美食倶楽部 ――谷崎潤一郎 大正作品集

990円 (税込)

4pt

4.0

「善に対して真剣になれず、美しき悪行に対してのみ真剣になれるような奇態な性癖を己に生みつけたのは誰なのだ」――対象の善悪を問わず美しいものへの惑溺に情熱を燃やし尽くした谷崎。大正期の谷崎に注目してきた編者種村氏が、表題作ほか7篇で再構成した珠玉のアンソロジー。いま新しく、谷崎文学の再発見を試みる。『病蓐の幻想』『ハッサン・カンの妖術』『小さな王国』『白昼鬼語』『美食倶楽部』『或る調書の一説』『友田と松永の話』『青塚氏の話』を収録。

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

美食倶楽部 ――谷崎潤一郎 大正作品集 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    谷崎の二十代後半から三十代にあたる大正期の短編集である。探偵小説の名手でもあり、プロットの確かさと語り口の巧妙さに唸らされる佳作揃いである。またそれに加えて、これは編者の好みもあるのだろうが、江戸川乱歩にも通じるような露悪的、嗜虐的な志向性も強い。表題作に至っては食の官能性を究極まで描き抜いたその迫

    0
    2025年01月06日

    Posted by ブクログ

    耽美だ…
    基本的に谷崎ってあんまり共感できる情動や美的感覚ではないけど、「或る調書の一節」はなんか良かった。語り手の男はクズだけど、誰かが自分のために泣いてくれることで自分が救われる気がすることってのはあるかもしれない。でもその為に相手を殴るっていうクズっぷりがすごい。凡庸じゃない、ひとかどのクズで

    0
    2024年06月06日

    Posted by ブクログ

    不気味で滑稽でもあるが艶めかしい。

    「或る調書の一部」の掛け合いなんかは笑ってしまう。
    しかし、善いことができるはずがないから、
    気持ちの好い悪い事をするという一節にどうも心を惹かれる。

    0
    2015年08月17日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    目次
    ・病蓐の幻想
    ・ハッサン・カンの妖術
    ・小さな王国
    ・白昼鬼語
    ・美食倶楽部
    ・或る調書の一節―対話
    ・友田と松永の話
    ・青塚氏の話

    それほど谷崎潤一郎作品を読んできたわけではないけれど、明らかにこれは今まで読んできた谷崎とは全然違う。
    耽美というよりあからさまに変態寄りだったり、悪夢のよう

    0
    2024年02月26日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    谷崎潤一郎のイメージというと、耽美、エログロナンセンスあたりが思い浮かびます。

    私も若いころ「痴人の愛」「卍」「細雪」らを読んで、驚嘆した覚えがあります。いわゆるフェティシズムのはしりといえるかもしれませんが、明治生まれの人があそこまで極端な性癖を文章として露出できることに感激したものです。といっ

    0
    2023年02月19日

美食倶楽部 ――谷崎潤一郎 大正作品集 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

ちくま文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

作者のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す