人魚は空に還る

人魚は空に還る

小説・文芸
605円 (税込)

3pt

「しずくは空に昇ってみたい」富豪の夫人に売られてゆくことが決まった見せ物小屋の人魚が、最後に口にした願いは観覧車へ乗ることだった。しかし観覧車の頂上で人魚はしゃぼん玉の泡のように消えてしまい――(表題作「人魚は空に還る」)。風のように身軽で変装の名人、そして鮮やかな盗みっぷりで世間を風靡する怪盗ロータス。予告状に示された次の狙いは大邸宅の主人が集めた洋画だった――(「怪盗ロータス」)。明治の世に生きる心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、ふたりの青年が贈る帝都物語。人情味あふれる五篇を収録したデビュー作品集。

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人魚は空に還る のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    知識と伝手とたゆまぬ情報収集と信頼を取り得る美貌と名声が揃ってる二人が成り行きで身の回りの事件を解決してゆくお話。並び立ててみるとなかなかにチートなスペックだと思う。
    美貌の天才画家に振り回される主人公という紹介を読んで、どんな破天荒な造形のキャラが出てくるかと思いきや、意外と人間味にあふれていて社交的。主人公の実直な人柄も相俟って大変好感の持てるコンビだった。腰が低く誠実な探偵役と面白がってけしかける助手役という対比も面白い。
    話の内容も地に足がついていて、大きな起伏はないもののそれが良い、という雰囲気。今ではない時代を感じさせる空気感の表現もよくて、落ち着いて読み進められる。

    一番好きなのはやはり表題作の人魚のお話。文章から浮かび上がる情景が美しい。
    怪盗ロータスが気になるので続きも読みたい。

    1
    2019年09月13日

    Posted by ブクログ

    明治40年代の東京を舞台に、雑誌記者の高広と天才絵師の礼のふたりが謎に挑む。
    ミステリのネタとしては至極真っ直ぐでトリックもわかりやすいのですが、その世界観にぐいぐい読ませる力があります。明治という時代や道具立てもさるものながら、この作品の魅力の第一は高広と礼のコンビでしょう。
    稀代の天才絵師にして超絶美形しかもエキセントリックな性格となれば、どう考えても探偵(ホームズ)役となりそうですが、彼の方が自らワトソン役を買って出ているのが面白いです。こんな偉そうなワトソンは初めてですよ。そのふたりが挑むのは、盗まれた真珠、天に消えた人魚、美術品を狙う怪盗などなど。大仰さが話を盛り立てます。

    0
    2015年04月01日

    Posted by ブクログ

    人が死なないミステリー。性格に難ありなホームズ好きの小説家と、実家は変わっているけど性格は一般的な雑誌記者の話です。ホームズは雑誌記者の方です。ミステリーと書きましたが、謎解き期待して読むと拍子抜けかも…?

    語り手がホームズの方なので若干の読みづらさはありますが、私には気にならない範囲でした。
    人物達のやり取りが好きなので、文庫版の描き下ろし小話が気に入っています。

    脇役達もユニークなので、続きを読むのが楽しみです。

    0
    2013年11月30日

    Posted by ブクログ

    表紙につられて読んでみてます。明治時代の探偵もので、助手がいい感じに態度でかいのに探偵の子に懐いてる様子がかわいい。
    優しい雰囲気と明治という時代のノスタルジーとかたまらんバランスで楽しいです。モチーフになってるものが人魚とか真珠とか、そういうのも綺麗で好みドストライクでした。

    0
    2013年11月23日

    Posted by ブクログ

    誰かが死んだりする訳ではないミステリー。
    雰囲気が素敵でほっこりします。
    高広と礼のやり取りが面白かったです。
    表題作の人魚は空に還るが一番好きでした。

    0
    2013年02月14日

    Posted by ブクログ

    表紙買いでしたが、大当たりでした。
    文章の運びも好みで読みやすかったですし、表題作の『人魚は空に還る』では演出が本当に美しかったです。一つ一つの情景がイメージしやすかったです。笑えるわけでも無いし、泣ける訳でもないのだけど、一話目の冒頭からハマりました。謎解きをする高広の視点で書かれているので、高広が注目している所や気にしている所をよく考えると、結構推理(?)できます。私的には気になりませんでしたし、むしろ楽しかったですが、好き嫌いありそうですね。

    0
    2012年08月31日

    Posted by ブクログ

    雑誌記者の里見高広
    天才絵師の有村礼


    点灯人
    天才彫刻家少年の行方不明

    真珠生成
    高級真珠の盗難事件

    人魚は空に還る
    見世物小屋の人魚

    怪盗ロータス
    怪盗ロータスからの予告状

    何故、何故
    ワトソンの喜び

    0
    2026年02月02日

    Posted by ブクログ

    明治時代の帝都東京で不思議な事件に巻き込まれるお人好しの雑誌記者と美貌の天才絵師。絵師が探偵役かと思いきや、お人好しで優しい記者が探偵役(しかも武芸にも通じているらしいという)というギャップ。殺伐とした事件ではなく、ちょっと不思議な幻想的な出来事が題材で、人情味があって優しい雰囲気に仕上がっている。事件が当時の時勢を反映しているのも面白い。
    切なく幻想的な雰囲気の第三話「人魚は空に還る」と、鮮やかな怪盗の手口を通して被害者側の行動の謎が明かされる第四話「怪盗ロータス」が好みです。
    読み口は軽めで、登場人物に嫌味がなく読後感が非常に爽やか。
    続編も読みたい。

    0
    2017年07月09日

    Posted by ブクログ

    イケメン天才絵師とお人好しの雑誌記者と愉快な仲間たちが帝都で起こる事件の謎を解く。
    絵師殿は最初引きこもりなのかと思っていたが結構アクティブだった。
    佐野が結構好き。
    ロータスのその後が気になるので続きが読みたい。

    表題作を読んだ期間にロトのCMに出てた米倉さんを見て、花遊鞠子のビジュアルイメージが確定した。笑

    0
    2014年06月12日

    Posted by ブクログ

    不可思議な事件を不本意ながら解いていく記者のお話。
    短編集なので読みやすいですし、レトロな雰囲気も良いです。
    表題の「人魚は空に還る」が一番好きかな。見世物小屋で歌う人魚が本物か否か、探るお話です。

    0
    2013年09月07日

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