ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
どうして僕を死なせたの? 赤川次郎の哀しみと恐怖に満ちた、初期の傑作ホラー。優雅に横たわる別荘風の建物の子供部屋には10歳の男の子の写真と、黒く血に汚れたシャツが置かれている。8年前、ジャングルジムの上から転落させ、死亡させた級友たちに、莫大な遺産を受け継いだ母親は復讐を決意する! 母親の復讐に、昔のままのシャツは真赤な血を流し、そして舞う─著者会心の長篇恐怖ミステリー。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
その昔、初版で読んで、余りにも怖くて手元に置いておけなかった本。 でももう一度読んでみたくて堪らなかった本。 今日本屋に行ったら新装版を見付けて、飛び付く様に買い、一気に読んだ。 前に読んだ時は子供だったし、今読んでも以前の様な怖さは感じないかとも思っていたけど、やっぱり滅茶苦茶怖かった…...続きを読む…(泣)。 それが嬉しくもあるけど、夜中に目覚めたくないなぁ。 昔読んだ時も思ったのだけど、本当に怖い話が好きな人からすると、特に怖くもない本じゃないだろうか。それなのに何で自分はこんなに怖いのか、ちょっと不思議な気もする。 そういえば、山岸凉子の『わたしの人形は良い人形』という漫画も物凄く怖いのだけど、この本と雰囲気が似ている気がする。 最早手に負えなくなった子供、というのが私の恐怖のツボなんだろうか。
山に出掛けるときにザックに放り込んだ一冊。たぶん何年も(十何年も、二十何年も)前に手にした本なんだろうな。中身はまるでおぼえちゃなかったけど。
“何だろう?何かが、幸子の記憶に触れたのだ。 二階に上ると、幸子は、無人の廊下を、見通した。たった今、人がいたのに違いない。気配がある。空気の乱れ、とでもいうべきものが。 「——どこにいるの?」 と、幸子は言った。 自分の声が、びっくりするほど小さく、震えている。——しっかりして!あなたは以前には教...続きを読む師だったのよ! 自分を叱って、ゆっくりと廊下を歩き出したが、 「そうだわ」 呟きと共に、幸子の足は止まった。 教師。教師だったころ。——その記憶に、あれが触れたのだ。 あの甲高い、男の子の笑い声が。”[P.151] 簡素な文章から滲み出る静かな恐怖。 “「久美。——パパだ」 佐田は、久美の部屋のドアをノックした。 久美が、ドアを開けた。 「パパ……。どうしたの?」 「終ったよ。——何もかも、終った」 佐田の言葉の意味を、久美は分からなかったろうが、しかし、あえて訊こうともしなかった。 「もう……大丈夫なの?」 「ああ。大丈夫だ」 佐田は、力一杯、久美を抱きしめた。 佐田の背中に、貼りつくようにくっついていた、汚れたシャツが、フワリと床に落ちたのには、二人とも気付かなかった。”[P.236]
心理描写がほとんどなく、 読者の共感を呼び起こさない。 赤川次郎らしい恐怖小説。 書き手と、読み手との間にあるのは、 通勤時間に読める読み物という位置づけしかない。 社会問題を解決したいのでもなく、 親の怨念だけを主張しているのでもない。 子供部屋のシャツが一人歩きしている。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
子供部屋のシャツ
新刊情報をお知らせします。
赤川次郎
フォロー機能について
「文春文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
赤川次郎シネマセレクション 6冊合本版
あざやかな結末~「謎」3分間劇場(1)~
深夜の見舞客
試し読み
パパの愛した悪女 <新装版>
三毛猫ホームズの闇将軍
一日だけの殺し屋
さすらい
踊る男
「赤川次郎」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲子供部屋のシャツ ページトップヘ