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戦後最大の倒産とも言われるJALの会社更生法申請。ナショナル・フラッグはいかにして崩壊していったのか? 民主党の政権交代以降、前原大臣に委嘱されたタスクフォース、官邸、財務省、金融機関はそれぞれどう動いたのか。そして、国際線・労働組合・企業年金・独自の企業文化など、さまざまな問題を抱えながら、JALは本当に再建できるのか? AERA編集部の記者が驚愕の真実に迫るノンフィクション!
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Posted by ブクログ
[その鶴は、黒い]日本における戦後最大規模となったJALの倒産。ナショナル・フラッグともてはやされ、華やかさを伴う憧れの的となったその企業は、いかにして坂を転がり落ちていったのか。会社更生法の申請までをめぐる政財界の動きと合わせて詳細に記した作品です。著者は、『ヒルズ黙示録 検証・ライブドア』などの...続きを読む作品で知られる大鹿靖明。 本書で詳述されるJALは、まさに絵に描いたように典型的な没落組織の姿。責任の所在が判然としない企業体系、バブルの上げ潮に押される形での放漫財政、そして社内における小派閥の乱立...。「あのJALが...」と倒産時のニュースを見ながら思ったものですが、あまりのひどさに、その内部事情を知っている者からすれば「あのJALね」という感想を抱いていたのかもしれません。 どのような経路をたどって法的整理に落ち着いたかという点も本書の読みどころの1つ。発足間もない浮ついた空気感の中で、いささか「唐突に」民主党政権が対応を余儀なくされたということが浮き彫りにされています。また、いざというときには市場や世論の動向などから、政府が取れる政策の範囲がそこまで広くはならないんだなということを再確認させられました。 〜JALの体質の最大の特徴は、本来責任を負うべきはずの経営幹部たちが自身の在任中に問題と正面から向き合わず、後続の者にツケ回しし、傷が拡大する点にある。〜 大鹿氏曰く次はメディアだそうです☆5つ
民主党政権になってから、JALが法的整理を実行するまでの経緯が、詳細に書かれています。 政官財の癒着の構造なども書かれており、多角的です。 丁寧に調査し書かれた良書と思います。
JAL再建の舞台裏を詳細に綴った本。 航空産業のビジネス環境やビジネスモデルについての記述はあまりなく、あくまで再建の舞台裏で官邸・官庁・タスクフォース・企業再生支援機構・金融機関・米航空事業会社・JALの各プレイヤーが、どのような状況下で、どのような思惑の下、どのように振る舞ったかを細かく記述し...続きを読むていく(ただし、JALの過去の経営については、1章割いて説明している)。 数多い関係者へのインタビューに支えられた興味深い裏話を基に、各人の思惑や行動原理を鋭く炙りだしている点は称賛に値する。 しかし、全体をいちストーリーとして見た場合、些か焦点が定まっていない印象が拭えない。そもそもの事実関係が山場に欠けるというのはあるだろう。 実際、結局のところ事の顛末は、 ①官庁とタスクフォースが、政投銀の貸し渋りと資金ショートへの懸念から、法的整理を避け、私的整理を推していた ②ところが、JALや官僚に不信感を抱いていた菅から、「私的整理ではJALに対する責任追及が甘くなる、ケシカラン」という鶴の一声があがった ③菅を始めとする官邸の主導で、渋っていた政投銀を折れさせ、彼らの融資による資金ショートの回避が決定し、法的整理へと舵が切られた というだけである。 であれば、もう少しコンパクトにまとめてもらったほうが良く、記述が不必要に詳細に過ぎる嫌いがある(例えば、結局覆されることになるタスクフォース案に150ページ弱も費やす必要はあったのか?)。 とは言え、JAL再建に関してはこれ一冊読めば、裏舞台を含めて何が起こったのか大体分かると言う点で、価値のある本ではある。
JALの倒産までがよく分かった。JAL変わったわけではなく、まだ2次倒産があるのではないか、まだまだ経過を見守っていく必要がある。次はマスコミが崩壊するという予測はどうなる。
緊迫感が伝わってきて非常におもしろかった。 「チケット売って、飛行機飛ばして、整備すればOK、技術革新等は航空機メーカーが勝手にやってくれる。やる気は育たない」 たしかにそうだと思った。最終章で次はメディアだと言っているが、そのとおりだと思うし、ほかにもいいぱぱいありそう。Appleとか、、
JAL破綻の背景と政権交代以降の経過がよくわかる。筆者は新聞社勤務だけど金融業界、JALと続いた崩壊の次はメディア(テレビ新聞)だと断言している最終章が特に印象的。
努力は退屈で往々にして実を結ばない そして、責任を取るべき人達は見当違いの努力しかせず、悪評紛々、といったような話。あちこちに気を遣ってか、曖昧模糊としたところもあるが、それが実相なのだろう。
JAL倒産のドキュメント。小説「沈まぬ太陽」はあたらずといえども遠からずといったところか。許認可企業がこうして蝕まれていくのかと思う。国鉄、電電公社、専売公社の民営化は歴史を振り返れば正しかったといえるかもしれない。
09年秋頃からのJALの法的整理までの流れを 政治の目線を中心に追った本。 JALの社風はどのようにして出来たのか などの仮説はあまり目新しいものはないが JAL社内がいかに滅茶苦茶な事をしていたのかが よく分かった。 読み物としては、文章はうまくないが 記憶に新しい話だし、政治の世界を知らない...続きを読む自分には 裏側を見ているような感じが、楽しかった。 JALをみていると、優秀な人も、 環境によって腐っていくという事を 如実にあらわしていると思う。 今後のJAL再建に期待をしたいが、 内部、外部がこれではあまり期待できないかも・・・。
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大鹿靖明
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