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Posted by ブクログ
■内容(「BOOK」データベースより)
「ふふふふふ。蜘蛛を信じる仲間ですわ」。房総の女学校・聖ベルナール学院の生徒・呉美由紀は校内に潜む背徳の行為と信仰を知って戦慄する。連続目潰し魔に両目を抉られた教師・山本純子は呪われて死んだのか。そしてもう一人、教師の本田幸三が絞殺され、親友・渡辺小夜子が眼前で校舎から身を投じた。
■感想
なんとなくイメージとして、水墨画のような印象を受ける。全体的に墨と白、そんな感じで色彩の印象を受けない。モノクロームの世界。
絡新婦の理に、まさしく蜘蛛の糸のように張り巡らされている女性論は面白い…というか心地いい。
私自身、趣味で古典をかじったことがあって、現代の感覚で読むと違和感をどうしてもぬぐえなかった部分が、妻の地位が重要であること、女の家に通うこと(というか婿入り前提)、あとは後宮に入っての後ろ盾が、父より母の身分の方が重要視されていること。
現代の場合はそうでもない。一見「妻の地位が重要」で「婿入り前提」に見えても、それは彼女の父親が偉いからというケースばかり。
古典は「彼女の母親が偉いから」なんだよね…ここがなんとも。ううん。
調べればいいんだろうけど、疑問に思っても、もともと調べたいことは別のことだったのでスルーしてもうた。その謎を京極が見事に解いてくれている。ううむ、すごい。
あとは個人的に最初の頃の織作茜の描写が好き。○○というよりは××、という否定形のとこ。うん、写真では(あるいは黙っていれば)美人だけど、動いちゃうとなぜかそういう印象が砕けるって人いるよなぁ(これは男女関わらず)。
しっかし日本人にとって、キリスト教(というか一神教…てくくると怒られるのかな)て、想像以上にものすごく理解しづらいものなんだなぁとしみじみ思う。
それと同じく、キリスト教(一神教)が当たり前の人って、多神教が理解できないものなのかしら。
Posted by ブクログ
鮮やかな真犯人発覚から始まり、魅力的な女性陣をばったばったと蹴散らしての流血の惨事。相変わらずモチーフ(女郎、蜘蛛)が随所に散りばめられています。
織作一家だと真佐子さんが一番好きでした。学長に「あなたは人を見る目がないのですか」と言い放つシーンが格好いい。あと美由紀ちゃん可愛い。
真犯人は予想通り。自らの手を汚さず目的を成す最も好みの真犯人で、榎木津の霊視さえ躱した手腕は見事でしたが、序章を読むだに完璧な殺人誘導システムを構築したが故に自分でそれを制御できず、死んでほしくない人まで死んでしまったのかな。でも死なせる気がなかったのって誰だろ? 家族は死んでもらわないといけなかったわけだし、無関係の女学生たち?
京極堂作品でフェミニズム論が読めたのは感慨深かったです。男八割女性二割で女性がことごとく素敵だもんなあ。ところで京極堂さんが身内の女性をボロクソに言いがちなのが面白いです。愚妻とか言っちゃってるけど京極堂を言い負かせるのは千鶴子さんだけなんだぜ! いや未登場なだけでお師匠さんも勝てそうですが。
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