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夏休みのある日、小学校六年生の秀一が突然家出をした。その波紋は、静かに深く広がって激しく家庭をゆさぶった。家出さきで出くわしたさまざまな出来事―ひきにげ殺人事件の目撃、武田信玄の隠し財宝の秘密、薄幸の少女夏代との出会いなど―がきっかけとなって、教育ママの母親や優等生の兄妹の重圧から秀一は解放される。崩壊寸前だった家族が手探りで歩む再生の道とは。
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Posted by ブクログ
久しぶりに読んで面白かった。ゲーム機やPCやスマホが無い時代の日常を今の若い世代は想像出来るかな?と感じた。
眠くなるために読み始めたのに読破してしまった。大学の授業も教授も大嫌いだったけど、強制的に買わされた本がこんなにおもしろいとは思わなかった。もっとおすすめの本を聞いておけばよかったと後悔する一冊。
すごい迫力。権力と生きることを誠実に、またギリギリまで問うた人にしか書けない物語。20年前に一度読んでいるのだが、すっかり内容を忘れていた。情けない。しかし、私も辛苦を嘗めて、やっと本書を読めるようになったのかもしれない。子どもの視点の凄さを思い知った。
流し読みでは何度も何度も読んでしまった。良い児童書は大人の鑑賞にも耐えるの見本だと思う。 主人公と同じ年頃の子供が読んで、ちゃんと本の主旨が伝わるものなんだろうか?
親への反発、親への服従は大なり小なり皆、通ってきたことだと思います。親の子どもに対する期待や愛し方も十人十色。秀一のおふくろさんも子を愛し思う故であるのだろうが、この歯車の合わなさもよくある事で…。 一時,家を離れ生活するうちに、いろんな事々を通して客観的に自分や周りを視ることが出来たとき、「自分...続きを読むが自分であること」を周りにわかってもらおうと立ち返る。秀一のそんな心と身体の成長をハラハラしながら読める一冊。 ひとりひとりがかけがえのない存在。「ぼくがぼくであり」「あなたがあなたである」人と人がうまく噛み合っていく世の中である事を願う。
山中恒のぼくがぼくであることを読みました。私が小学生だった頃、学校で「6年の学習」というような雑誌を売っていました。私もそれを購読していたのですが、「学習」の付録に小説がついていて、それを読んでとても感動したことを記憶していました。たまたま古本屋でその小説を再度見かけたので、つい買ってきて読んでしま...続きを読むいましたが、やはり面白く読めました。ここで描かれている母親のイメージは確かにステレオタイプなのですが、子供の頃に見上げる形で読んだときと現在横から眺める形で読んだときでは受ける印象もちょっと違っているのかなあ、とか思いながら読んでいました。
昭和44年の作品ということだったが、展開が始まってからは(最初の主人公がどういう少年かというくだりがやや長い)どんどん話が繰り出されていき、面白く読めた。ただ、女は家事、男は稼ぎみたいな昔のテンプレート的な設定や会話は多く、そのあたりを今の子がどう受け止めるかは不明。 五人兄弟(!)の下から二番目、...続きを読む小六の秀一は名前はりっぱだが、成績などイマイチ振るわず、兄弟姉妹の中でいつも駄目だと母親に言われ続けている。他の兄弟は皆、良くできる。 あまりにも怒られるので、夏休みに家出を試みる秀一。もちろん計画性もなにもない(アホなので)。このへんまでは読んでいてもあまり楽しくない。 しかし、飛び乗ったトラックがなんと交通事故を起こして、秀一は密やかな目撃者となり…。 つばさ文庫になっているのが、どの程度手を入れたのか気になる。挿絵だけでも、少し昔の感じだせばかなり読みやすいかもしれない。
夏休みのある日、小学校六年生の秀一が突然家出をした。その波紋は、静かに深く広がって激しく家庭をゆさぶった。家出先で出くわしたさまざまな出来事−−−ひきにげ殺人事件の目撃、武田信玄の隠し財宝の秘密、発行の少女夏代との出会いなど−−−が微妙に絡みあって、教育ママの母親や優等生の兄妹の重圧から彼を解放する...続きを読む。 家庭が持つ強さともろさの二面性を児童文学の中にみごとに描き、読み物としても抜群におもしろい話題作。 ----- 夏代のキャラクター、特に最後の祖父との会話がグー。 過去ではなく今が大事(リアル)という夏代のセリフがいい。さすが山中恒、子どもにこういうことを言わせてしまうところがとてもいい。模範的な児童文学にはなかなかできない芸当である。ジェネレーションギャップがテーマ。上記の部分にもつながっている。子どもが自分たちの今を主張。その意味では「ノーライフキング」とも通じるところがある。 活き活きとしたストーリー・文体。秀一が手紙を盗まれたことを知り吐くところがよい。
親と子達の物語。 母親を嫌うようになった子供たちの様子が描かれいるけどこんな小学生いるか?と思ったが境遇によってはいるのかもしれない。作者が子供の時に体験した事を文章にしたらこうなるのか...言葉が大人ぽっくて小学生に思えなかったが、作品の時代背景や戦国時代についてふれている関係なのかな。 家出...続きを読むをモチーフに親と子の関係をうまく物語りに取り込んでいました。さすが児童文学の最高傑作で考えさせられました。そして正直に面白かったです。
なんとなく手にとって読んでみたら、主人公は小6の男子。 ちょっと反抗期。 うるさい母親。 なんとも自分の境遇に似ている・・・。 読めば読むほど、母親が鬱陶しい。 私が読み終わった後、小6の息子が読み始めたので、 「この母親、ママとかぶる?」と聞いてみたら、やはり「すごーくかぶる」とのことで。 ...続きを読む 普段の自分を大いに反省するきっかけとなった良い1冊でした。 すごく前の作品とは思えない今読んで共感できる本でした。
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ぼくがぼくであること
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山中恒
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