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「矛盾」「株を守る」などのエピソードを用いて法家の思想を主張した韓非。鋭い人間分析と、君主の君主による君主のための支配を理想とする君主論は、現代のリーダーたちにも魅力たっぷり。
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Posted by ブクログ
ごめんなさい、今までナメてました。これからの自分に必要なのは韓非子と荀子の思想でした。改めてきちんと全編読みます。
末世の低級な王の無理解や家臣の専横を批判することの危険を膚に感じながら、己の主張を展開した韓非の姿や思想を、原典に触れつつわかりやすく描いている。法家思想といえば、一般の人々を法に厳しく従わせるようなイメージが強いが、実はその厳しさの矛先は、まずは君主に近い家臣たちが君主の権力を私物化しようとするこ...続きを読むとに向けられていたという。そしてまた法治主義は、聖人でない普通の君主が普通の人々をうまく治めるにはどうしたらよいか、という現実的な問いに答えるものとして説かれているという。人間の性質を善悪でなく功利でとらえる立場に立つ韓非子の思想は、思っていたより単純ではなかった。
なんという人間不信、なんという冷徹さ。「矛盾」も「守株」もここまで重い話だったとは。 善悪に意味は無くただ「利」を説く姿勢はとても2200年前の古典には見えない。ただ、「大体篇」に読み取れる黄老思想は、血みどろの現実に疲れた韓非が見た一縷の理想だったのかと思うと、「100分de名著」老子の回でのドリ...続きを読むアン助川氏よろしく、つい韓非の肩をたたいて「あんたも大変だったんだね。まあ、一杯どうだい」と声を掛けたくなる。 今回はダイジェスト版だったので、次は岩波文庫で全巻読みたい。
全55篇ある韓非子のエッセンスをざっくり把握。基本的には処世術の内容。全てのビジネス書の原点は韓非子と言ってもいいのではないか。 私は五蠹篇が一番好きでした。「古代は資源が豊かだったが現代は人口が増えたため資源を求めて争うようになった」「昔の王は今の門番より貧しかった」といった内容が書かれており紀元...続きを読む前も今も同じことが実感できる。 あと、韓非子は冷徹な考えとよく言われるけど、ネットで見る言説の方が100倍くらいキツい。
性悪説とされる荀子の弟子の韓非子。韓非子は性悪的な発想をさらに進め、法に基づく厳格な統治を主張。 目的のためなら手段を選ばないところがマキャベリを連想させるのだが、読み進めると、ホッブスの権力論、スミス、マルサス、マルクスと経済学ととても近いところがあって、とても興味深い。 これが紀元前に書かれ...続きを読むたものとは思えない現代性を持っているな。 もちろん、今読めば、変なところも多いのだけど、まずはもうちょっと学んでみよう。
非常にわかりやすく、とっかかりとしては最適。既にある程度の知識がある人が読むには物足りないかもしれないが、私のように凡人程度の知識レベルならば、変に気合入れて岩波とかちくま学芸文庫とかに手を出すより、まず本書をインプットしてからの方が理解が深まりそう。「わかりやすい=低レベル」という感じではなく、理...続きを読む解させるための配慮が行き届いていると感じた。結局理想のリーダー像、トップのあるべき姿の実現って永遠の課題なのかな。周囲の思う理想をわかっていても、実際トップに立った時に実現出来るかはまた別の問題。
誰もが知る「矛盾」、「守株」、「逆鱗に触れる」。 それはいずれも、韓非子による。 韓非の生涯と、思想について、コンパクトにまとめた本。 儒者と異なり、理念ではなく「利」に基づく人間観を持っている。 つまり、人間は本来善でも悪でもなく、その場の利益に基づいて動くものだ、ということ。 それゆえに、君主...続きを読むは、法と術にのっとって臣下をコントロールしなければならなく、臣下や家族に気を許してはいけない。 臣下は君主の利害関心がどこにあるかを冷静に見極めて、何を伝え、どう接するかを考えねばならない。 寵臣の中へ入り、まず喜ばれない立場にいるにもかかわらず、君主に自説を聞き入れさせるのは難しい。 こういった場合の状況分析と対処を論じていく。 冷徹に分析したはずの韓非自身が、結局、始皇帝の威を借りた李斯に服毒自殺に追いやられていく。 法術の士の行く道が、険しく孤独であるとわかる。 韓非の考え方は、切れ味鋭く、何というか、振り切れてしまっている。 だから、ある意味では理解しやすいのかもしれないが、何かやりきれない気分になる。
20/5/1 英明な君主が臣下を養う場合、臣下は官職の職域を越えて業績を得ることが許されず、言葉を陳べて業績がその言葉に合致しないことも許されない。 七術 1>いろいろな人の言行を照らし合わせてみる 2>必罰をもって威厳を明らかにする 3>信賞をもって能力を尽くさせる 4>いちいち臣下の言を聴き、...続きを読むその結果が言に一致することを求める 5>故意に疑わしい命令を出したり、逆の命令を出したりして臣下を惑わせる 6>知っていることを知らないふりをして臣下に尋ねてみる 7>誉めるべきものを反対に謗ったり、憎む相手を可愛がったりする 平均的人間のための支配の術>それが法家韓非の関心 【利」こそが道徳や倫理よりももっと根元てきなところで人間の行動を決めていることになります。 社会は時間と共に変化します。>これが韓非の歴史観>守株>まちぼうけ 大体>老子に通ずる
卒論が無事終わり久しぶりの更新 今回は韓非子です。 一言でいうならドライ でもそのドライは単に冷たいという意味ではなく、次から次へと覇権が変わる時代において生き残るための術とも言える。たとえ、妻子であっても隙を見せてはいけない。 また王に使える者として、どのように進言をすべきか、その...続きを読む仕方によっては自らの命を失うこともある。 孔子のように徳による政治ではなく法と術による政治を説いた韓非子には好き嫌いがあるかもしれないが、心得ておくべきと思うことが多々あった。 これは自分の勝手な解釈だが、日本人(内資)に受けるのが、孔子なら外国(外資)に受けるのは韓非子かもしれない。 面白いと思ったのは、マルサスの人口論のような内容を韓非子も言っている点だ。2000年以上も前にこの内容を説いたことはすごいといえる。 マキャベリの君主論は王としての立場から書かれたものだが、この韓非子と同じにおいを感じる。 矛盾や守株などのエピソードのもとも、この韓非子にあります。
法家思想の大成者・韓非子。 荀子の弟子だけに、似てるなぁと思うところもあるけど、儒家の根幹である道徳を完全否定する所が全然違った。荀子は礼に従うけど、韓非子は法に従う。 最後の「自然に従う」道家的思想は突然違う絵を見せられたみたいで混乱した。私は道家思想とは気が合わないので余計かもしれない。 人...続きを読むは利のために動くのだからと、韓非子は道徳心を全く認めない。妻子にさえも心を許すなとは…。この人は心が休まることなどないのだろうか。
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韓非子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
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西川靖二
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