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福島第一原発事故後の日本――今こそその資源ポテンシャルに本気で向き合う時。変化に富んだ自然環境がもたらす様々な再生可能エネルギー、世界に先駆けて開発が進む非在来型天然ガスのメタンハイドレート、日本の英知を駆使して開発が始まった宇宙エネルギー。そして「もったいない」という言葉に表される日本人の感性という無限無形の資源。世界一の資源ポテンシャルに光を当て、近未来にエネルギー大国になる必然性を徹底解説!
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Posted by ブクログ
薄く、広く、という感じが否めない。各エネルギー賦存量の話は多少よかった。確かに日本も資源もってるかも、という気になった。が、総じて、ホント?って思ってしまう。宇宙太陽光の話とか特に。誤解っぽいこと書いてあったので余計に。 洋上風力発電を漁業の1つと見なすってのは面白い。
日本が、水、風、太陽、地熱といった、輸入する必要のない資源、取り尽くしてなくなってしまうことのない資源に恵まれていることは、今までも各方面から指摘がなされてきた。 本書はそれらの断片的なエネルギー事情を現時点で改めて整理すると同時に、今、期待を集めている新たなエネルギー資源の可能性について、まとめた...続きを読むものである。 本書では、日本が「世界一の環境エネルギー大国」であるという理由として、 ①変化に富んだ日本の自然環境がもたらす、さまざまな再生可能エネルギー ②世界に先駆けて開発が進む非在来型天然ガス「メタンハイドレート」 ③日本の英知を結集して進められる宇宙エネルギー開発 ④日本人独自の感性と世界屈指の技術力 という「資源」の存在をあげている。 それではなぜ、その豊かな環境エネルギーを今まで活用してこなかったのか。またはできなかったのか。また、3.11を経てもなお、なぜ再び原発依存型に戻ろうとするのか。そして世界に誇る様々な日本の先端技術が、なぜいつの間にか他国の後塵を拝すことになってきたのか。誰しもが抱くであろう疑問の答えが、もどかしさとともに各項の行間からにじみ出ている。実際のところ、日本の政治、というか政治家の人々は、いつまでも井の中の勢力争いにばかりに貴重な日々を費やしてほしくないものだと、改めて痛感する。
この手の本は、一般的に言われていること、資源が少ないことが、見方によっては違っており、これを活用することで日本も資源がたくさんあるということを伝えている。どこの国もそういう意味では危機もチャンスに変えられるということであり、それを成せるのは政治のリーダーシップと言うことであろう。
私の高校時代は理数系科目に力を入れていましたが、地図を見ることが好きだった私は、地理の授業はまじめに受けていました。その頃学習した日本の資源に関する知識といえば、エネルギー資源(特に原油、天然ガス、鉄鉱石)は、ほぼ100%の輸入に頼らないと日本経済は成り立たないというものでした。 ところが最近では...続きを読む、都市鉱山に埋もれている金や銀などの貴金属の保有量は世界で有数だということを知りました。この本の衝撃はそれ以上で、日本は風力やメタンハイドレード、地熱等の資源大国になる可能性があるというものです。 日本には火山の上にあるようなものなので、昔から中東で石油がでるのに日本で出ないのは不思議だと思い続けてきましたが、その答えが「メタンハイドレード」だったようですね。日本政府もそれが活用できるように支援をして、危険な原発に頼らないエネルギー開発を考えてもらいたいものです。 以下は気になったポイントです。 ・揚水発電が原子力発電に必要な理由は、夜間には電気が余るため、余った夜間電力を利用して水をくみ上げて昼間に水を流して発電する、原子力発電コストに揚水発電コストは含めない(p21) ・高レベル放射性廃棄物は、物質的に安定しているガラスを混ぜて「固体化」して30-50年かけて冷ましたあと、地下300メートルより深い地層で最終処分される(p22) ・日本は風力発電の盛んな欧州のように風況が恵まれていないとされてきたが、洋上は安定している(p41) ・風力発電機を一基造るのに必要な部品点数は1万点、ガソリン車の3分の1、電気自動車程度である(p51) ・風力発電装置の核心部といえるベアリングは1基に対して20個必要とされるが、直系が数メートルとなる巨大なものであり長期耐久性が必要、それを作る日本メーカは、JTECT,NSK,NTN(p52) ・量子ドット太陽電池という次世代型では、エネルギー変換効率が75%と、現在最高の単結晶シリコン:20%の3倍以上の効率(p68) ・設備利用率(稼働率)は、地熱発電が70%であり、太陽光発電:12%、風力発電:20%より高い(p83) ・地熱発電の核心部であるタービンの世界シェアは、三菱重工・東芝・富士電機で世界シェア70%(p87) ・地熱発電所をつくると温泉が枯れると言われるのは、気水分離器で分離された熱水を近いに戻さなかったため、地下熱水が減少したためである。日本では熱水を還元するのでそのような例はない(p91) ・天然ガス生産量は、近い将来に、現在1位のカタールを抜いてオーストラリアが圧倒的に凌駕する(p102) ・2011年のアメリカの見通しでは、2035年の天然ガスの供給の98%を国内産で賄える見通しとなった、シェルガスの増産見込みのため、それによりアメリカのLNG輸入が少なくなった(p107) ・メタンハイドレードとは、天然ガス主成分のメタンが水の分子に取り込まれて氷状になっているもので、日本の海に多量に存在している(p111) ・中国、インドでは石炭火力は81,68%であり、アメリカでも49%、これらの国で高性能な日本の「超々臨界圧」石炭発電所を使うとCO2削減に効果がある(p150) ・日本の海に外国の資源調査船が入ってきても規制する国内法がなかったので、2011.7.22に取締りを可能にする法律を公布(成立の1週間後)した(p197) 2012年4月14日作成
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