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Posted by ブクログ 2022年04月14日
各々に実在した近世の芸術家をモデルとする主要視点人物が据えられている5篇が収められている。
以下、何れも少し難しい漢字の題を冠した5篇の名と、各篇の主要視点人物のモデルとなった芸術家の名、伝えられる生没年を挙げる。尚、これ位の時代の人は自称、他称で色々な呼び名が在る場合、何かの契機で改名する、青年期...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年12月25日
絵師と画家が同じものか分からない。
が、以前、ある画家の絵を見て、それを通して画家の目に映る世界に触れて、確信したことがある。
画家は、狂気を見ている。
この話に登場する絵師たちも、同じ世界を見ている気がする。
特に、永徳は。
美しいものを描けるのは、汚いもの、地獄を知っているからこそなのか。
そう...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月27日
大ファンである葉室さんの最初の受賞作品ということで手に取りました。武士の話ではなく、絵師の話。いつものパターンのは違いましたが、後の作品にもこの短編からの逸話が見受けられますよね。和歌も出てくる。芸術が葉室さんの作品を武骨だけでない奥深さの隠し味のような気がします。絵師も"修羅"...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月13日
戦国から江戸元禄期に渡り後世に名を残した尾形乾山、狩野永徳、長谷川等伯、清原雪信、英一蝶といった絵師、陶工達を描いた5篇の短編集。主人公はそれぞれ異なり、独立した作品集ではあるが、時の権力者に深く関わる狩野派が絡んでおり連作短編集的な楽しみもある。
天才的な絵師の創作活動を語るというよりも、創作する...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月14日
江戸の絵師ー尾形乾山、狩野永徳、長谷川等伯、狩野雪信、英一蝶ーをそれぞれ主人公とした短編5篇。
著者には、『いのちなりけり』3部作や『はだれ雪』など忠臣蔵異聞ともいえる作品があるが、本書でも赤穂浪士討入りの裏話が綴られる。
表題作の「乾山晚愁」では、赤穂浪士討入りの装束も尾形光琳好みで、光琳の匂いが...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月20日
久しぶりに読む葉室作品。今作は絵師に焦点を当てた五編。
表題作は尾形光琳の弟・乾山(けんざん)。初めて知った人物だが、家族が偉大だと辛いところがあるだろうと思いながら読んだ。
しかし話は意外にも赤穂浪士の討ち入りと絡んでくる。最大の後ろ楯であった二条家から出入りまで禁じられるという窮地に…。
表題...続きを読む
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