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著名な小説家フローラ・コンウェイの娘、3歳のキャリーがニューヨークの自宅アパートメントから忽然と姿を消した。身代金を狙った誘拐か? 事件の鍵を握る唯一の人物は、パリに住むベストセラー作家ロマン・オゾルスキ。彼の存在を察知したフローラは、拳銃を手に、一対一の危険な対決に挑もうとする――。2人の小説家の人生が巧みに交錯する〈フィクション〉という名の迷宮。その予測不能な真相とは!? フランスNo.1作家ギヨーム・ミュッソの驚異のミステリー。
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Posted by ブクログ
やるなー、ミュッソ。 小説家フローラの3歳の娘が、アパートメントでかくれんぼをしていて忽然と消える、という始まりから、そう長くはない小説で、読者をよくこんな離れたところまで連れてきてくれるものだ。ラストもちょっと粋で清涼感も残る。 これまでで一番の出来では?
若い頃、嵌まった仏文学のコケティッシュな世界、そして極上のミステリーときて面白いはずもなく、サクサクと読み始めたが・・3割ほどで見ごとに作者の陥穽に。 もともと正体不明の作家が朦朧とした設定で登場する。あれよあれよという間にその人の娘が誘拐され生死不明。悲嘆にくれる間もなく、警察、マスコミの餌食と...続きを読む化す。対岸に登場する作家、そしてその息子。此処はミッソの手腕の躍如たる怒涛の流れが始まるところで、会話と言い、状況説明と言いウィットが利いた、豊穣の語彙が躍って凄すぎる。 読み手(私だけか?)は呆気に取られて観覧席で前の座席バーを握っているだけ・・えっ!なに、これ、どうしてという間もなく畳み込まれてラストへ。 まさに『人生は小説」~「小説のような人生」 思ったことは一瞬一瞬の刹那で運命は分かれて行くし、出会った男女によっても川筋は反れて行く、そして己が辿り着いた場所は・・っていう人生の教科書。 ハルキ氏が作品とともに引用されている。 彼の作品も、え・・と言う間に、彼岸に放り出され、そこで宇宙遊泳の骸とかしたことも度々あった・・だけに、何マ上手くしてやられた愉しさの1冊。
小説家の娘が忽然と姿を消して… 小説家や登場人物になってしまう魔法をかけられる物語 #人生は小説 ■あらすじ 有名な小説家の娘が、自宅のアパートから突然に姿を消した。哀愁に暮れる彼女だったが、頼りにしていた警察に疑われ、さらにマスコミに追いかけられ疲弊してしまう。彼女は拳銃をこめかみに当て… ■...続きを読むきっと読みたくなるレビュー 何これ… 耽美な小説な世界に浸ってたと思ったら…どういう話なんだ、これは… なんとなく10年ほど前にやってた、あるドラマを思い出してしまいました。思いっきりコメディでしたが大好きなドラマでしたね…懐かしい。本作も読み終わってみると奇妙な奥深さを感じた作品でした。 とりあえず落ち着いて読み進めていくと、徐々にどういう枠組みの物語なのかわかってくる。叙述は美しく、小説家の幅広い知識や豊富な表現力が素晴らしい。 一方で登場人物たちの窮地に追い込まれていく様子は、やたらエグく描かれてゆく。なんとも酷い言われようだし、扱いもカワイソすぎる。小説家の苦悩や混乱が伝わってきました。 本作の焦点、二人の登場人物が大切なこと対して駆け引きするシーンが秀逸ですね。ここがまさに「人生は小説(ロマン)」。到底、理解不能な状況なのに、読まされるセリフが超現実的で胸が熱くなってきてしまうんです。 そして最後まで物語についていけるように慎重に読み進めるんですが、まぁ終盤に入ると怒涛の展開ですよ。ただ怒涛の展開と言っても、物語がうねるという感じではなく、まさに読者が小説家になってしまうような感覚に陥ってしまうんですよね。まるで魔法をかけられてしまったかのような体験でした。 ■ぜっさん推しポイント 人生は小説であり、小説もまた人生である。この物語を通して我々は何を感じ取るのか。 本でも、漫画でも、映画でも、その他どんなコンテンツでも、さらに人との出会いや人生経験でもなんでも。結局はそれから学び取り、より磨き込みながら自身の人生に昇華させていかないと意味がないんでしょうね。
次々と予想を裏切るストーリー展開に、??という不思議な感覚のまま、絡め取られていくようだった。 読み終えて一番に感じたのは、作家とは大変な仕事なのだなぁ、、ということ。ひとつの作品ができるまでに、作家がどれだけ膨大なエネルギーを注ぎ込み、精神を疲弊させているのかがよく分かった。 普通のミステリー...続きを読むとは一味違った趣向の、複雑だけれど読み応えのある作品だった。すべてを知ったうえで、また初めから読み直してみたい。
著名な小説家フローラ・コンウェイの3歳の娘、キャリーがある日忽然と消えた。アパートの前に設置してある監視カメラには親子が入った後誰も来ていない。キャリーは当然アパートの中にいるはずだが…何処にもいない。 ---------------------------------- この作品は作家が書いた小説...続きを読むの世界と作家の日常の世界が入れ子式に組み重なっている。しかし、単純な入れ子式ではないので混乱が生じる。 ミュッソの他の作品と同様に子煩悩な親とその子どもとのやりとり、食べ物の美味しそうな描写は緊張した状況の中でもほっこりさせられる。 この作者の作品はストーリーが二転三転するのが常套だが、私個人としては転がしすぎてる気がしている。途中でやめとけばいいのに、転がし過ぎてるせいで逆にリアリティーに欠けて興ざめしてしまうものもあった。ただ、この作品は最後の一転があったおかげで、しっくりとまとまったと思う。そういう意味では久々に面白い作品だった。
ギョームさんの作品では1番好きかも。ニューヨークに住む作家の3才の娘が失踪した事から物語が始まる。出版社の社主、パリ在住の作家、と話が繋がっていく。どうなるの?ドキドキが止まらない。 フローラとロマンの対決、狂気のミステリとも言える作品に感謝。
こんな展開、どう着地するんだろう、、と思いましたが余韻すら残す見事さ。これまで読んだことない感触、ギョームミュッソは裏切らないですね。事実を挟み込んでくるところに重みも醸し出されてます。何度も読み返してしまいました。 #夏の読書感想文
小説家のフローラの家から3歳の娘キャリーがかくれんぼの途中で姿を消したところから始まる。起こり得ないような状況から始まり、もう一人小説家ロマンが登場し思いがけない方向へと展開していく。二人の小説家の繋がりはどこにあるのか。この物語の真相、着地点はどこなのか。最後まで気の抜けないミステリー。
映画「マトリックス」の世界的な話なんでしょうか? 根底にあるのは妻がいるのに浮気していた作家のお相手が、味方のフリをして何十年もかけて仕返しをしようとしていた、という怨念の話でしょうか? やっぱまだまだ日本は建前、体裁がガンコに根付いていて、復讐するならここまで精進潔斎して、自分も滅びるつもりでやら...続きを読むないとダメなのかなと思いました
メタもメタメタ、どうするのよ…と思いきや、えっそことそこ?なキャラクターが繋がっていて、愛に胸打たれる。さまざまな人物の視点と、現実虚構が入り混じり、ともすれば壊れそうなギリギリのところで世界を成り立たせた、この手腕はすごいな。ほぼ星4つ。
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