水の繭

水の繭

462円 (税込)

2pt

むかしむかしあるところに、私たちが家族だった頃がある――。母と兄、そして父も、私をおいていなくなった。孤独な日常を送っていたとうこのもとに、ある日転がりこんできた従妹の瑠璃。母とともに別居する双子の兄・陸は時々とうこになりかわって暮らすことで、不安定な母の気持ちを落ち着かせていた。近所の廃屋にカフェを作るためにやってきた夫婦や、とうこの祖母。それぞれが大きな喪失を抱えながら、ゆっくり立ち上がっていく、少女とひと夏の物語。

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水の繭 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2012年09月19日

    人それぞれが持っている、悲しみの深さなど、言葉で勇気づけることも必要だけど、相手の気持ちに合わせて行動し、悲しみを少しでも共有できる人間になりたいと再確認できたストーリーでした。
    お話に出てくる廃屋だった家に住みつき、悲しみ心に空洞を持った人々にそっと寄り添っていた野良猫ちゃんのように。

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    Posted by ブクログ 2011年03月09日

    優しい気持ちになるんですよね。

    大島さんの作品全体に言えることですが。

    心のリフレッシュにオススメ。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    最後にもの凄く、清々しい気持ちになれた本。
    解説で角田光代さんが「大島真寿美さんの小説は、秘密基地を思わせる」と書かれていますが、ほんとうに正にそれだ!と思いました。
    そう思わせるのは、遊子さんと茂さんの存在、瑠璃の存在、そして“かつて空き家だった、今は開店準備中のカフェ”があるからかもしれない。
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    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    透明なお話。喪失と再生、かな。
    静に響いてくる感じ。
    双子の兄弟が欲しくなる。
    以前読んだ「宙(ソラ)の家」の作者だと
    知ってなんか納得。
    4/6

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    Posted by ブクログ 2015年01月22日

    両親の離婚により、離れ離れになった双子。父親の死後、再会を描いた作品。お互いにそれぞれに様々な思いや苦労があって、でも全くそれをいい意味で感じさせないことで、余計にひしひしと伝わってくるものがあった。穏やかで透明感のあふれる作品でした。

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    Posted by ブクログ 2014年08月29日

    【本の内容】
    むかしむかしあるところに、私たちが家族だった頃がある―。

    母と兄、そして父も、私をおいていなくなった。

    孤独な日常を送っていたとうこのもとに、ある日転がりこんできた従妹の瑠璃。

    母とともに別居する双子の兄・陸は時々とうこになりかわって暮らすことで、不安定な母の気持ちを落ち着かせて...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年05月25日

    どこかに寂しさをかかえてる登場人物たち。でもみんな前向きで、これからはちょっとずついい方向に向かっていくんじゃないかなぁ。
    全体的にふんわりのんびりしてる感じが、いいと言えばいいんだけどスピード感はないかも。

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    Posted by ブクログ 2013年01月24日

    失った過去を父親の死というものをキーにいろいろなつながりを再生する物語・・・かな。ジャケットで手にしたんだけど、少し切なくも透明感があって良かったんだけど、後半に入ってからちょっと話を行き急いだのか話を詰め込み過ぎだろ感が否めないのがちと残念かな。

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    Posted by ブクログ 2012年08月01日

    父を亡くしひとりになった主人公のところへ、家出癖のあるいとこが転がり込んでくる。

    いとこの後押しをきっかけに、
    子供の頃家を出た母とふたごの兄と再会しようとするお話。

    カフェの開業準備をする夫婦との出会いがあったり、主人公のゆるやかな日常が主軸となっている。

    初期の作品ということもあってか、全...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年05月14日

    喪失と、そこからの再生を描いた、透明で澄んだ物語。
    ふわっと、淡々と話は進むのですが、確かにそこにある現実と、にわかに現実とは思えない話とが折り重なるそれは、なんだか実態の掴めない蜃気楼のよう。
    それはちょうど捉えようのない漠然とした孤独感とか、不安感に近いものなのでしょうか。

    壊れてしまったもの...続きを読む

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水の繭 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    角川文庫
  • ページ数
    209ページ
  • 電子版発売日
    2012年08月03日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

閲覧環境

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