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Posted by ブクログ
1000年前のアレンシア大陸に、暁の賢者マールと呼ばれる魔女がいました。魔法学校を卒業した少年・カナクと天才魔法少女のユーリエは、マールが大陸の各地に残した石碑をめぐる旅に出かけます。
カナクには、一つの秘密がありました。彼が幻の種族・銀獣人だということです。一方ユーリエも、幼少時に養育施設に預けられてそこでカナクに出会っていたことを隠していました。しかし、旅が進むにつれてマールの残した石碑がユーリエの心理に呼応し、それとともに二人の心は接近していくことになります。
やがて二人は、最後の石碑のある、闇種族の治めるジェド連邦にたどり着きます。ところがそこに、マールを「暁の賢者」として奉る信者たちを排斥しようとする連邦軍が攻撃を加えます。カナクとユーリエは最後の石碑にたどり着きますが、そこで連邦軍の襲撃を受け、カナクはユーリエのために銀獣人の姿をさらして戦ったあげくに、致命傷を負ってしまいます。ユーリエはカナクの命を救うために魔法アルヴァダーグを使い、そのために1000年前の世界へと飛ばされてしまいます。
ユーリエが幼い頃からカナクのことを想っており、一方カナク幼少時から慕ってきたマールがユーリエだった、本書はそんな二人の純愛を描いた物語です。
この主題はとても気に入ったのですが、ただ、一般的なライトノベルとは展開のスピードが違うため、少しもの足りない気分にさせられます。ふつうライトノベルでは、キャラクターの行動原理は人間関係を通じて醸成されてくるというより、キャラクターの設定から演繹的に導かれてくることのほうが多いのですが、それを読者に違和感を抱かせることなくシリアスな展開にもっていくために、キャラクターどうしのたわいもないやり取りに何巻か費やしています。ところが、本作は1巻の分量にカナクとユーリエの物語を押し込めてしまっているため、「物語」以前の「設定」の部分が、そのまま提示されているような印象を受けてしまいます。
もう少し余裕のあるスピードで物語が進んでいたら、評価もまったく違っていたかもしれません。
終盤が急展開!
千年前の魔道士マールの足跡を巡る巡礼の旅。敬虔なマール教徒カナクと、強大な魔力を秘める美少女ユーリエ。
二人の巡礼に合わせて、マールの回想録を挟むことで物語は進む。石碑にかかれたマールの言葉に隠された真実とは?
冗長な前半から、秘密が解き明かされる急展開の後半。素晴らしい純愛物語です。
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