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絵画における近代は、印象派とともに始まる、といわれる。しかし、印象派の「革命」をもたらした要因がロマン主義の運動にあるとすれば、広い意味でのロマン主義に始まる大きな歴史の流れの中で近代絵画は理解される必要がある。本書は、十九世紀前半から第二次世界大戦にいたるおよそ一五〇年間の西洋絵画を概観。上巻は近代絵画の先駆者ゴヤから、ボナールに代表されるナビ派まで。名著をカラーで刷新。
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Posted by ブクログ
非常に文章が読みやすくて勉強になりました。ただ絵が挿入されているのを期待してたんですが、後付けのためにこっちが挿入されてこれはないのかと感じることが多かったです。
美術史をかじったことのない人間でも楽しめました。 美術史が、美術史単体で存在してるのではない。 当時の時代背景(フランス革命や、近代化の中で移動が容易になりグローバル化が進む世界)と絡めて美術の変遷を語っているからこそ、非常にダイナミックで、野心的で、多くの人に響く絵画史、という印象でした。
絵画を学ぶことは人間の心のうちに秘める苦悩や葛藤や喜びといったあらゆる気持ちの変遷や歴史をなぞっていくことである。 ぽっと思いつきで絵が描かれているなんてことはなく、当時の体制に対する批判、常識を覆すことへの気持ちの表れなどが形となってキャンパスの中に表現されているのだ。 誰が見ても魅力的な絵という...続きを読むものは確かにあり、それはそれで大変な価値のあるものだ。 しかし、絵画が描かれた当時の背景、画家の生い立ち、気持ちに触れることで、一枚の絵に対する見方は全く異なってくる。 この一冊は近代から現代へ向かって進む時間の中で、どう絵画が変貌を遂げていったのかを追うことのできるものであることに間違いはない。
ヨーロッパ近代絵画の流れをゴヤから始まって上巻はナビ派まで。さすがの高階先生で相互の関係とか見えてきますね。大体の流れは頭に入ってましたが、時にはこういう纏めたもので知識を再確認するのも大事ですね。
2020.08.20 ロマン主義から写実主義、印象派、ゴッホに至る近代の絵画の流れが良くわかった。とても勉強になった。
本書は、いわゆる近代絵画から現代への歴史を、それぞれの区分ごとの特徴や画家の生い立ちを網羅的に解説した新書の上巻。個人的に大好きな画家にコンスタブルやターナーがいるのだけれど、印象派がこれらの画家から胚胎したとは思ってもみなかったことでしたので、新鮮でした。
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