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薬売りだった父を亡くした、はる。一つ年上の兄は、口入れ屋から奉公先を紹介してもらい、その支度金ではるを親戚に預け、江戸へと旅立っていった。十年の月日が流れ、江戸からやってきた絵描きの彦三郎の絵に生き別れの兄の姿を見た彼女は、兄と再会すべく江戸へと旅立つ。彦三郎の世話で、かつては人気の一膳屋だったものの、偏屈者の治兵衛が継いでからすっかり寂れてしまった「なずな」で、住み込みで働くことになるのだが……。慎ましくも美味しい庶民の料理、そして彩り美しい江戸の四季の中、一生懸命に生きる人々を描く時代小説の開幕!
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Posted by ブクログ 2024年01月27日
作中と今の季節がぴったり重なって、冷たい空気と料理のあたたかさを感じながら読んだ。はるの生真面目さがとても可愛らしくて応援したくなる。そして他のみんなもとてもあたたかい。やさしい、ではなく、あたたかい。それがとても好き。
そしてなにより料理が美味しそう!素朴なのに丁寧さが溢れていてお腹が空く…納豆汁...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月30日
必ず迎えに来ると言って、親戚に預けて出て行った兄の消息を絵師の彦三郎が兄の似顔絵と兄から預かったお金を持って、主人公はるに届けてくれます。はるは絵師の彦三郎の人柄を頼って、江戸に出ます。「なずな」という一膳飯屋を彦三郎と「なずな」の店主の治三郎などに助けられながら、昔、お父さんが作ってくれた味を思い...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月26日
札幌生まれ、佐々木禎子さん、初読み作家です。「思い出牡蠣の昆布舟」、はるの味だよりシリーズ№1、2021.10発行。兄寅吉23歳を探すため、下総から町絵師彦三郎に連れられて江戸に来たはる22歳の物語。花川戸「なずな」の料理人として治兵衛に雇ってもらいことに。素直で優しい春を中心に常連たちが憩う「な...続きを読む
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