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日本の大卒層と非大卒層――。全人口におけるその割合はほぼ同数となり、大卒/非大卒という分断線こそが、さまざまな格差を生んでいる。学歴分断社会は、どのようにして生じたのか。解決すべき問題点はないのか。最新かつ最大規模の社会調査データを活用し、これまでタブー視されてきたこの領域に鋭く切り込む。
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Posted by ブクログ
本書は「学歴」が「格差」に及ぼす影響について書かれた本だが、特筆すべきは様々な社会学的な議論を整理しているにある。例えば2000年代になってから横行している「格差論」について、様々な意味の「格差」が存在していて、まず定義がそれぞれ少しずつ異なっているためそれらを整理し、その上で様々な格差が存在してい...続きを読むるが実はどれも「学歴」と絡んでいるということをきめ細かに説明している。その他にもデータをベースにしつつ説得的かつ“背伸びをしない”議論を展開しており、実に有用な一冊である。
大卒と高卒の分断を語る本 大卒と高卒は半分半分くらいの比で存在するが、偏って存在して互いの交流は少ない。そして固定化している。 学歴は正規の格差生成装置 自分の成功は努力、自分の失敗は社会問題、他人の成功は社会的な追い風、他人の失敗は自己責任と捉えやすい 高度経済成長時代は、父親よりも学歴が高く生...続きを読む涯賃金も多い場合が多かった。 子供が親を超えられない時代への転換 目に見える世代間関係=豊かさの時代変化+不平等な継承関係 親の学歴、職業、エスニシティ、文化資本
親の学歴が子供の学歴に影響するー、格差の再生産として多くの教育社会学者が問題視するのはなぜか?大卒か非大卒かで収入や職業的地位、果てはその人の格のようなものまでそこに見出し、その後の人生に大きな差異をもたらすからだろう。ならば、再生産をけしからんというよりも、学歴が必要以上に大きな影響をもっているこ...続きを読むとをいかに見直すのか、著者のいうように、高卒か大卒かは「上下ではなく質的な違い」とし、その分断を滑らかなものにするにはどうしたらよいのだろう、ということを考えさせられた。
大阪大学大学院人間科学研究科准教授(計量社会学)の吉川徹(1966-)による、学歴社会の社会学的考察。 【構成】 第1章 変貌する「学歴社会日本」 第2章 格差社会と階級・階層 第3章 階級・階層の「不都合な真実」 第4章 見過ごされてきた伏流水脈 第5章 学歴分断社会の姿 第6章 格差社会論の「...続きを読む一括変換」 本書で論じられている学歴とは、有名進学校の受験競争や国公立や有名私立大学間の優劣を問題にする「学校歴」とは一線を画している。端的に言えば大学卒と非大学卒の間に横たわる大きな溝としての学歴分断が主題である。 昭和から平成にかけて起こった学歴社会における大変化とは、大学進学率の絶対値が上昇したということではなく、進学率が現状の50%より増えることなく横ばいとなったことである。 これは、大学全入と言われ進学について広く門戸が開かれているにもかかわらず、高校生の半数は大学進学を希望していないことを意味し、それは家庭の経済的な理由ではなく、親子共々大学進学を希望しないという家庭が再生産され続けるということである。 そのような学歴分断社会の中においては、子は親の学歴を追い越したりせず、学歴間の上下が親子世代で解消されることのない社会ができあがっている。親から子に学歴が受け渡される社会の成立である。 これにより、大卒再生産家族(35%)、学歴上昇家族(15%)、学歴下降家族(15%)、高卒再生産家族(35%)という比率で社会が分断され、そのうち下位50%の高卒家族が世帯収入550万円以下の下流社会に分類される。これらの非大卒層は諸々のアンケートで示される文化水準においても大卒家庭との文化資本の差が歴然となっている。 新書というある種啓蒙的な媒体に拠って、これほどまでに学歴格差が固定化していることを明示した書籍は無いであろう。日本社会の大きな転換点としての学歴分断社会の成立を説得力を持って説明する本書の主張に反論する有効な術を評者は知らない。
人は生まれながらに平等ではない。学歴は再生産され、高卒層と大卒層の格差は広がって行く。日本社会が学歴分断線によって構成されていることを様々なデータを用いてわかりやすく説明してくれる本。
データに基づいた社会学者の格差論。 GCOEかなんかのプロジェクトの成果の一部が本にまとめられたもので,こうやって社会に還元されるのは,いいことだ。 学歴で格差ができるというのは,分かっていても大っぴらには言いにくい現象だけど,データを使って淡々と今の社会状況が説明されている。 「そもそも学校制度と...続きを読むは,子供を学校で教育した結果としての本人の能力や適性に応じて職場に送り込むパイプシステムであり,学歴に応じて職が決まってしまうのというのは,学校制度にそもそも期待されていた機能である。ただ,そうやって決まった職によって,ステイタスや報酬が大きく異なり,その後の人生が大きく影響されてしまうという現象がもれなくついてきてしまうのが,問題を引き起こしているのだ。(意訳)」というのは,言われてみればナルホド!と,と納得がいっておもしろかった。
とちゅうから、道を外しているように思う。もう1つ、高等教育の学費負担が、現状を現状のままにすることに与しているんじゃないのかなあと思うんだけど、どうなんだろ。
著者の最新刊である『日本の分断 切り離される非大卒若者(レッグス)たち 』(光文社新書)を先に読んで、そのひとつ前の研究であり、前提になっているところを確認するために読んだもの。 「学歴」がすべての問題の主成分にして、その出発点であるというのが大きな主題であり、その状況説明が長く書き連ねられてい...続きを読むる。結論として何が言いたいのかを気にしていると、最後のところで、大卒と非大卒の共生を保つ社会を目指すこと、社会的に弱いグループになってしまう人たちへの配慮、といった点を認識しようというところだろうか。 大卒・高所得世帯がその経済力によって子どもを社会的強者へと導くから問題が大きくなるといった議論とは一線を画するものの、その後をどう理解すればよいのか、まだこの著書の段階では整理がついていなかったようである。 今、自分自身が子育ての初期段階にあるところで、ここから何を得られるのかを考えながら読んでいたが、この手の本にありがちなところとして、子ども自身から見た視点はやはり欠けていた。非大卒<大卒(低学校歴<高学校歴)が依然として社会的な影響を強くもっているという主張の中、それでは、その現場にさらされている子どもたちはどうすればよいのか。勉強が得意な子どももいるし、勉強が得意でない子どももいる。 子どもの目線から見た風景の議論があれば、相当な厚みのある話になるだろう。
非常に難解。 大卒か非大卒か、多くの人が意識をしていることだと思うが、このことがあまり表に出て来ないのは分かっていてもタブーとされているからなのか。 ここに正面から切り込んでおり、科学的な説得力も備えているのだが、受け入れられるかどうかは何とも言えない。 いちおう解決策まで踏み込んではいるが、...続きを読むそこが少し弱く、言いっ放し感が若干捨てきれない。(他の類書よりはマシなのだが)
『名ばかり大学生』の流れで読んだ。下位大学生がアルバイトに異常に熱心だったり、地元企業で就職し(のんびり暮らし)たがったり、『高卒』の価値観のまま大学に来ているせいかと気付いた。
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学歴分断社会
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