遠の眠りの

遠の眠りの

748円 (税込)

3pt

3.6

大正末期、貧しい農家に生まれた少女・絵子は、農作業の合間に本を読むのが生きがいだったが、女学校に進むことは到底叶わず、家を追い出されて女工として働いていた。ある日、市内に初めて開業した百貨店「えびす屋」に足を踏み入れ、ひょんなことから支配人と出会う。えびす屋では付属の劇場のため「少女歌劇団」の団員を募集していて、絵子は「お話係」として雇ってもらうことになった。ひときわ輝くキヨという娘役と仲良くなるが、実は、彼女は男の子であることを隠していて――。福井市にかつて実在した百貨店の「少女歌劇部」に着想を得て、一途に生きる少女の自我の目覚めと、戦争に傾く時代を描く長編小説。

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遠の眠りの のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ☆3.8

    絵子は女として以前に、まず人間として生きづらそう。
    そんな絵子が見る女たちの生活はやはり苦しさがあって、彼女たちへの思いもきっと自ら言語化できるようなものじゃなかった。
    それでも振り絞って書いたものを積み重ねていく未来を見たいと思った。

    読んでいて苦しくなる気持ちがあったとしても、読む

    0
    2024年03月08日

    Posted by ブクログ

    文庫本で320ページです、1200ページくらい必要ではと思うほど詰まっています。絵子の脚本も1本きりではなく、南総里見八犬伝みたいな好きな小説を元にしたものを書けたに違いありません。朝子もまい子ももっとやりたいことができたに違いありません。つらい話ばかりではなく、笑える話も出てきたでしょう。

    女性

    0
    2023年03月21日

    Posted by ブクログ

    今よりもっと女の生き方が制限されていた時代。それに上手くハマれない人の話。
    最後まで重くて、いつまでも上向かない…最後の最後にちょっと希望が持てたのかな?分からないけど、そうだといいな

    0
    2023年02月03日

    Posted by ブクログ

    女性の人権がまだまだ確立しない
    時代に生きた絵子を中心とした女性達の
    時代に翻弄されながらも
    迷い、悩み、自立して行こうとする
    姿が時に痛ましく心が揺さぶられる。
    若き絵子が目にしたえびす屋は、煌めきと
    希望が詰まった宝箱であったのだろう。
    そこに現れたた少女歌劇団のキヨ。
    出会いはまた、絵子を夢の

    0
    2023年06月19日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    どれだけ時代が移っても、どれだけテクノロジーが進んでも、根柢にあるものに変化がないこと
    「いま」に照らし合わせるとよく見えてしまう

    結果的に彼女が最終的に戻ったこと、それを選択したこと
    そうならざるを得なかったこと
    なんとも気持ちのおさまりが悪いことよ

    0
    2023年03月08日

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