姫椿

姫椿

611円 (税込)

3pt

やはり今晩にしよう──男の悲壮な決意は──自殺。手広く不動産屋を営んできたが、あっけなく去ったバブルは彼に多額の負債を残した。策は尽き、家族を守るための最後にして最善の手段を胸にひめつつ、ふと思い立って訪れた町で一軒の古い銭湯を見つける……。ありふれているようで多様な個性に富んだ市井の人々の表情。輪郭をうしなった魂が、この著者ならではのあふれる愛情をふきこまれ、しだいにくっきりとした力をとり戻していく表題作など、八つの短篇を収録。

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姫椿 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年07月30日

    短編集はあまりすきではないのだけれど、
    これは、好き。

    なんだか泣けてきてしまったり。

    うちにあったのだけれど、誰が買ってきたのだろう…?
    本は、出会い。
    呼ばれるものです。

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    Posted by ブクログ 2023年03月23日

    生き物の死を通して生き方を考えさせられる短編集。好きすぎて何回も読み返しとる。

    先週観た『灼熱の魂』の、"死は痕跡を残す。物語は終わらない"的なセリフが印象的で好きなんじゃけど、この短編集のコンセプトもまさにそれ。残された側は悲しいけど、その人の人生は続いていく。死と向き合って...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年06月15日

    短編ストーリーごとの設定の多様性が素晴らしかった。
    浅田次郎さんの人生の引き出しの多さと人情深さを思い知った。起承転結がしっかりしていて、オチの付いた作品ばかりでした。

    感動の涙を流したのが、「シエ」「オリンポスの聖女」「永遠の緑」

    よくわからなかったのが「再会」

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    Posted by ブクログ 2020年04月08日

    ジャンルレスな8作品が入っている短編集。少しだけ切り取られたそれぞれの日常が特別なものになっている気がした。フィルター次第で日常は面白くなっていくのかもしれない。情景を思い浮かべることができる浅田さんの文章の作り方が好きです。
    山岸聖太さんあたりに映像化してもらいたいけど、こういう作品は小説として完...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月09日

    初めての浅田次郎さんの作品。
    全8話からなる短編小説。

    この小説すごい…何が凄いって読んでる時の
    心の振れ幅が。まるでジェットコースターのよう。
    (↓ネタバレごめんなさい!)
    感動いっぱい涙涙で読んでいたと思ったら、ある男性の不倫とパラレルワールドの告白、かと思ったら素敵なゲイの一生、かと思ったら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年11月28日

    さらっと読める八つの作品が納められた短編集。
    そう、軽く読めてしまう作品ばかりだが、つい何度も読み返してしまう。
    灰色の世界をさまよっている心。そこに鮮やかな赤や黄色、暖かなサクラ色が、ふわっと舞い降り、生きる力をもう一度信じよう。そう思える作品たち。
    不幸を食べる不思議な動物の話「シエ」。
    表題作...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年08月30日

    気楽に読めて面白かった。
    ちょっと不思議なのが良い。

    話してはならぬ、言葉は穢れている とはなるほどだ。
    沈黙は金。

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    Posted by ブクログ 2018年07月30日

    短編集。「シエ」「姫椿」「再会」「マダムの喉仏」「トラブル・メーカー」「オリンポスの聖女」「零下の災厄」「永遠の緑」
    個人的には「シエ」「再会」が好み。

    0

    Posted by ブクログ 2018年07月09日

    8つの短編を集めた作品集。
    ベタな浅田ワールド全開のケモノ偏に解って書く「しえ」ってお話が良かったです。

    やっぱり我が家は動物好きだからさぁ~。
    しかもノラ猫ちゃんや捨て犬ちゃんを育ててきたから、こういったお話に特に弱いんだよねぇ~。

    「浅田さんのお話を読むと、やっぱり(ストレートな)男性は女性...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年11月08日

    ハートウォーミングな短編集です。
    主人公は孤児として育てられ「淋しくない事が幸せ」と考えている女性だったり、生面保険を目一杯掛け自殺寸前の不動産社長だったり、陸軍幼年学校の生き残りでオカマの道を歩き続けた人だったりとバライエティに富みます。
    そうした主人公が最期には何らかの形で救われるという話が...続きを読む

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