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群馬県高崎市から茨城県鉾田市まで北関東を横断する一本の道、誰が呼んだか「エスニック国道」は知る人ぞ知る異国飯の本場だ。外国人労働者が集まるレストランやモスク、ときには彼らの自宅で著者がふるまわれるのは、湯気立ち上る皿、皿、皿。舌鼓を打ちつつ目撃したのは日本の屋台骨を支える「見えない人々」の姿だった。この国道はひと味違うぜ!
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Posted by ブクログ
群馬から栃木を経て茨城を結ぶ国道354号線。そこは外国人の多く居住するエスニックかつディープな世界。日本国の縮図とも言える移民事情を紹介するルポルタージュ。 普段東京都内で職場と家の往復では決して知ることのなかったディープな世界。決して単一民族国家ではない日本の現況を見事に伝える小紀行。 難民、...続きを読む移民の問題も今や国家的な課題。本書を読むと非常に身近な問題であることを教えてくれる。
最近、友人に教えてもらった西川口のガチ中華って言うのかな?フツーの中華料理店では出会えないようなディープな料理にハマっています。ちょっと想像を超えたメニューとインパクトの強い美味しさ、クセになりそうです。味もそうですが、ほとんど日本語が通じない店員さんや、周りのテーブルで話されている中国語もトリップ...続きを読む感を誘ってくれるのです。そしてなんでこの街にこんなお店が集結している不思議にもくらくら来ます。この本を読みながら、その店のこと思い出しました。北関東に南米から来た人やアジアからの技能実習生が多いことは、なんとなく知っていました。しかし、国道354線ってすごいことになっているのですね。東京にいるだけではわからない現在の日本の実像が354という補助線でCTスキャン映像のように浮かび上がりました。もう一本の線は、バブルから始まる外国人受け入れの政策の歴史のタイムラインです。場当たり的な海外からの労働力確保の施策が結果的に人種のパッチワークをつくっています。今回も外国人技能実習制度が廃止され、育成就労制度が創設されることは、どんな社会へ繋がるのでしょうか?労働力ってまとめられちゃうけど、そこには生きる、話す、繋がるって人間の暮らしを持ち込むことであり、その基本の基本は、食べるってことになると思います。そういう人とのコミュニケーションは、この本に登場する絶品メシを楽しむことから始まるのかもしれませんね。それにしても大好きなパクチーの生産の現場のことなんて考えたこともなかった…食べることは生きること、食べることは繋がること、そんなことを思いました。国道354線、すごいです。
読んでるあいだずっとお腹が空く〜。 南アジア、ブラジル、東南アジア料理のオンパレード。 群馬、栃木、茨城を貫く国道354号線を舞台に、異国からやってきた人たちがどのように根を張っていったのか。 コロナ禍を経て、技能実習生への受け入れがまた始まり、今どうなっているのかなど。 とにかく初めて知ることばか...続きを読むりだけれど、とにかく読んでると面白い。 異国の地で逞しく生きる人たちに元気をもらった気がして。
北関東の国道354号線を軸に、日本で暮らす外国人や外国にルーツのある人のリアルな生活の様子を取材した1冊。 西から東へ向かっていく構成で、それぞれの土地で、そこに住む人たちに話を聞いてゆく。いわゆる「日本人」目線ではない、これまで、あまりスポットが当たってこなかった、その土地ごとの現代の1つの生活誌...続きを読むのよう。きれいごとではない、まさにその土地の現実の一端が取材されていて面白い。 さまざまなルーツを持つコミュニティが集まっているからこそ、さまざまな料理店を含むお店がたくさんある。旅してみるのも楽しそうな地域だなと思う。それとともに、自分の住む地域も、こういった人たちに目に見えない形で支えられているので、ふだん意識していないところに目を向けていくと周囲の世界が変わってみえるかもしれないなと思いました。
タイトルに興味を惹かれて読み始めました。普段の外国人労働者に関するニュースは日本人側から見た負の面に関する報道が多いが、本書は彼の等身大の姿を描いていることが印象に残った。後ここに出てくる料理はどれも美味しいそうです。
エスニック料理が好きなので、著者トークイベントに西荻窪の旅の本屋のまどで参加して購入。料理のことはほとんど書いてなくて、国道354の近辺、北関東の移民紀行だった。まるで海外を旅した紀行文のようで大変興味深かった。これを読んで実際に古河市のフラップタウンを訪れてみたが、確かに海外に来た気分(緊張した)...続きを読む。なぜ海外から人が集まるようになったか、どんな生活をしているか、日本人との関係は…など大変面白いルポだった。オススメの店も載ってるので折を見てまた訪れたい。
北関東国道354線を取り上げたルポ。群馬高崎から茨城鉾田までをインタビュー等で取り上げている。場所場所で住まってる出身国の人達の違いや形成してる町の様子、何より日本での3世の事とか。先ず日本に居る海外の人達に聞いて欲しい。
通りかかったことはあっても、全く意識していなかった地域も、掘り下げて知ることができれば、興味深く、味わい深い場所であることを教えてくれる。
表紙とタイトルから、Youtuber的な、うまいぜヒャッホー的な本かと思ってたら、全然違ったな。 いろんな歴史的な展開から、354号線の走る、群馬高崎から、茨城鉾田まで、東南アジアの一大居住地域になっており、そこに、「メシ」に代表される、エスニックなコミュニケーションエリアが広がっているということな...続きを読むのだ。 かなり、「真面目な」レポートだったさ。 面白かった。 私の住まいが近いところもあって、行ってみたいと思うよ。 最近色々、「移民」「難民」が問題になっている。 ここに出てるような人たちばかりなら問題ない気はするが、そっと「不法移民」らしいことを仄めかしてるのはダメだろう。 日本の制度とか、あと、田舎民的な、封建思想とかクソなんだが、それとこれとは別。日本の法制度の甘さにつけ入ってるのどうなんだと思う。 実際いろんな問題が起きているのも事実で。 こういう視点は大切だ。問題提起は大切だ。 だけどその視点だけでは問題は解決しないと思った。
ちょっと想像していた内容と違った。勝手に高野秀行っぽいものと思い込んでいた私が悪いだけです。コラムはまあまあ面白かったな。
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北関東の異界 エスニック国道354号線―絶品メシとリアル日本―
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室橋裕和
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