平原の町

平原の町

19歳になったジョン・グレイディ・コールは国境近くの牧場で働いていた。メキシコ人の幼い娼婦と激しい恋に落ちた彼は、愛馬や租父の遺品を売り払ってでも彼女と結婚しようと固く心に決めた。同僚のビリーは当初、ジョン・グレイディの計画に反対だった。だがやがて、その直情に負け、娼婦の身請けに力を貸す約束をする。運命の恋に突き進む若者の鮮烈な青春を、失われゆく西部を舞台に謳い上げる、国境三部作の完結篇。

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平原の町 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    国境3部作完結。
    ようやく読み終えたー。

    馬の主人公ジョングレイディと越境のビルが同じ牧場で働いている設定、というのにまずしびれる。
    ビルにとってジョングレイディは、弟のボイドと重なるところがあって、とても大切にしている。
    ほかの大人たちもジョングレイディを見守っているけれど、そんな時間は長くは続

    0
    2023年06月05日

    Posted by ブクログ

    コーマックマッカーシーの小説に出演することは不幸である。不幸困難にに痛めつけられる運命はあらかじめ定められていると語られる。それは小説の中の彼らの運命であり、小説そのものでもあり、また現実である。ため息が出るほど悪い方向へ進む顚末のかろうじての救いとなるのは、老人たちの哲学である。

    0
    2015年10月01日

    Posted by ブクログ

    マッカーシーの国境三部作の最後を飾る…とは知らず、
    越境を抜かしてこっちを先に読んでしまったことを後悔。

    ジョン・グレイディが前作に増して、
    悲しいほどまっすぐである。

    彼の作品はどうも序盤からとっつきにくいのだが、
    読みだすと止まらない。

    0
    2015年09月29日

    Posted by ブクログ

    ボーダー・トリロジー最終章。時代からはみ出た荒ぶる魂たちが、ピカレスクロマンの先に己の終着点を見つけて行く。大胆な省略法を活かした冒険の描出がとにかく格好いい。

    0
    2012年09月16日

    Posted by ブクログ

    ジョン・グレイディの恋は一途で情熱的で、だからこそ破滅のにおいしかしない。「すべての美しい馬」の時もそうだった。
    でも、それ故に悲しいほどに光り輝いて見えるのだろう。
    見守る立場のビリーは、彼にかつて亡くした弟の影を見ている。
    そんなビリーが、彷徨い続けた先に、落ち着く場所を見つけられたことに小さく

    0
    2010年11月03日

    Posted by ブクログ

    国境三部作の完結編。
    1作目『すべての美しい馬』の主人公ジョン・グレイディと2作目『越境』の主人公ビリーとが共演する。

    物語は、二人が同じ牧場に勤めているところから始まる。気のいいオーナーの元、多くのカウボーイ仲間に囲まれて、ジョン・グレイディもビリーも平穏な生活を手に入れたかと思わせる。
    しかし

    0
    2010年05月11日

    Posted by ブクログ

    ジョン・グレディは、「馬」のころにもまして
    厄介の種に対して熱く真っ直ぐに駆け出しすぎる
    喪失から再び彷徨いにいたるビリーは
    世界や運命や人間というものに巻き込まれる
    ジョン・グレディは、個人であり
    ビリーは、個人を取り巻く世界
    個人をつつむ運命と人間への問いかけだった。
    私は、ビリーでいたい。

    0
    2010年04月04日

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