越境

越境

16歳のビリーは、家族の家畜を襲っていた牝狼を罠で捕らえた。いまや近隣で狼は珍しく、メキシコから越境してきたに違いない。ビリーは傷ついた牝狼の姿を見るうちに、故郷の山に帰してやりたいとの強い衝動を感じる。父の指示には反して、彼は家族には何も告げずに、牝狼を連れ国境を不法に越えた。その長い旅路の果てに底なしの哀しみが待ちうけているとは知らず――孤高の巨匠が描き上げる、美しく、残酷な青春小説

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越境 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    コーマック・マッカーシー著作初読。

    感情をほとんど排除した、乾いた、粛々と綴られる文体は、
    アメリカ南部、メキシコの荒涼とした風景の写像そのものだ。
    文体が光景を生み、光景が文体を生み出す。

    そこには広大で荒涼とした光景がある。
    馬の蹄の音、風、雨等の自然音のみが反響する。
    17歳の青年は馬に跨

    0
    2012年07月05日

    Posted by ブクログ

    読後しばらくしてから、じわじわと話が心に沁みてきた。
    細部を咀嚼し切れていないので、あくまで感覚的なものだけれど、無性に胸が詰まる。
    この作品(「すべての美しい馬」もそうだけれど)における「メキシコ」とは、“どこか別の場所”ってことなんだろう。自分が生まれ育った世界(=アメリカ)ではない、異世界。

    0
    2011年01月04日

    Posted by ブクログ

    舞台は1940年代のアメリカ・メキシコ国境地帯。主人公の少年は、三度び国境を越え、馬に乗ってメキシコの地を延々と放浪する。
    一度目は捉えた雌狼を生まれた地に送り届けに、二度目は盗まれた馬を取り戻すために、三度目は生き別れた弟を探しに。
    主人公は孤独な旅を逞しく続けるが、その過程であらゆるものを抗いが

    0
    2023年09月23日

    Posted by ブクログ

     1994年発表 、コーマック・ マッカーシー著。少年ビリーは家畜を襲っていた狼を捕らえた。狼を故郷の山に帰すためにメキシコへ一度目の越境するが次々に悲劇に見舞われる。そして弟のボイドとともに二度目の越境、更に三度目の越境と連なり、ビリーは全てを失ってしまう。読点を極力省いた息の長い文章、鉤括弧を使

    0
    2014年02月25日

    Posted by ブクログ

    【ガンバとカワウソの冒険】みたいな話かと思いきや、中盤手前でえええええという展開に。黙して語らない巨大な暗黒の世界に問いを投げ続ける、ハードな哲学小説になっていく。

    0
    2012年09月11日

    Posted by ブクログ

    国境三部作の2作目。
    本作もアメリカ西部に住む少年が、メキシコへと越境し、数々の苦難の冒険を経験するという粗筋である。

    が、こちらは『すべての美しい馬』以上に強烈な喪失の物語である。
    主人公ビリーの3度にわたる越境が描かれるが、そのたびに近しいものを失っていく。失われていくものを何とか取り戻そうと

    0
    2010年05月06日

    Posted by ブクログ

    アメリカとメキシコを行ったり来たりしつつ、悲劇に見舞われながら生きる主人公と対話する人々との哲学的な挿話で構成されている。様々な暗喩が込められて語られる会話がほぼ全体を支配してるので、相変わらず読みにくいが、分かり易い物語や伏線回収云々な小説よりずっと心に残るし、何度も再読出来る小説だと思う。

    0
    2024年04月07日

    Posted by ブクログ

    オオカミを失い、
    家族を失い最後は弟を失う。
    越境するたびに何かを失う話。

    陰鬱なはずの描写もあるが、
    他作品と同じくまるで風景のよう。

    0
    2015年10月15日

    Posted by ブクログ

    物語は一気に読むものという認識を強くさせられた。読むのに時間をかけすぎた。タイミングが悪かったことにして、いつか再読の必要があるだろう。

    0
    2015年09月15日

    Posted by ブクログ

    国境三部作の第二作目。

    オオカミを故郷へ帰そうというくだりは本当にすばらしかったが、その後が少し冗長。
    「すべての美しい馬」を先に読んでいたので、同じような展開に感じてしまい、あまり入り込めなかった。

    ただときどき入る逸話はとても興味深かったです。

    もう少し集中して読めば、この小説の神話的な真

    0
    2013年04月11日

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