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向き合わずにいられて、安全圏で生きられて、いいな―。イジメを見てみぬふりした自分に嫌悪を抱く伏見と、障がい者の兄と暮らす敦子。傷だらけで世界への違和にあらがう高校生たちの物語。
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Posted by ブクログ
誰かに対しても自分に対しても、行動や抱いた気持ちがきっと正解ではないと感じてることに、登場人物たちが不器用にも向き合っていました。それを読んでいるこちら側もうまく言葉にできないし、正解の形はわからないけれど、何か感じたことから目をそらしてはいけないと感じました。
真っ直ぐな人間。当たり前の人間。そう思わないとじっとしていられない。目の前の問題と自分たちの事情がリンクしないと無表情で素通りするだなんて、悪意も情動もおかしみに変換するなんて、そんなのが常なんて、古川より余程暴力的だ。(P.36) おれと大石が互いに感じていた暗さや鈍さのようなものは、きっと&q...続きを読むuot;おとな”の兆しだ。色々なものに対する取捨選択や諦めが見えないシワとなって、きめ細かく刻まれているのだ。ー(P.87)
めちゃくちゃ読みやすくて、すぐに読み終えてしまいました。どの人が読んでも深く読み込めると思うけど、やはりこれは学生には絶対読んで考えてほしい。誰も彼もが関わったこと、考えたこと、体験したことがあるシチュエーションだと思うし、ありきたりな言葉ですがすごく考えさせられました。 登場人物全員が本当にいろ...続きを読むんな事情(考え?という意味でもあるような気がする)や障がいを抱えており、悪いとか嫌なところが見えてもどこか愛おしくて憎めないというか…そこがかなり好きでした。決して軽く扱ってはいけない題材であるし、どうしても影を落とすような場面もあるけどきっと私は何回もこの本を読み直すんだと思います。一生もののこの作品に出会えてよかった。
こんなに若い作家さんが出てきていて文芸の未来は明るいですね。 と思うと同時に自分の年を感じてしまいます。
『何食わぬ顔をされるもどかしさ、するもどかしさ…』 障害を持つ少年に対するいじめ。 傍観者の視点、当事者の視点から、どうすることもできないもどかしさに悩みながらも、正解を見つけようとする若者たちの心の葛藤を描いた作品。読後に感じるもどかしさ… これも作者の意図なのか!?
登場人物それぞれの気持ちがわかるようなわからないような、とても捉えどころが難しいニュアンスが多く含まれていた。 敦子が前向きに一歩踏み出せますように。
途中までは話についていけてた気がするのに、終盤の、敦子と大石と伏見の会話があんまりついて行けなかった。3人とも予想外な会話をしていた。 全ての登場人物がわかる気もするしわからない気もする。 読んでいて、モヤモヤするような、気持ちがずーんと重くなるような本だった。あまり消化できていない。
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