アメリカ、中国、そして、日本経済はこうなる

アメリカ、中国、そして、日本経済はこうなる

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4.1

二〇〇七年までの世界同時好況は、アメリカの家計が年百兆円単位で借金を増やして世界の需要を一手に引き受けてきた。しかし、二〇〇八年を堺に状況は大きく変わった。現在のアメリカ経済は、簡単にいえば二極化が広がっている。ウォール街に活況がもどり、地方経済がガタガタになっている状態だ。
いまのアメリカを支えているのは、公的資金注入の政府支出だけだ。だから、二番底、三番底はいくらでもあるだろう。
中国はどうか。中国も政府が五十四兆円規模でお金を出して、公共事業でもっているという状態だ。これは九〇年代の日本と同じだが、この先の展望が見えない。それではどうするのかといえば、いまをしのぐことができれば、いずれアメリカが回復するだろうと思っている。
では、日本経済はどうなのか。わかりやすい例を引けばこうだ。給料を百万円もらったとすると、それを全部使ったら、それは回り回って企業が個人か誰かの所得になる。
ところが、百万円のうち十万円を貯蓄してしまうとその分は誰の所得にもならない。その結果、現金・預金が貯まっているというのが、いまの日本の現状だ。
つまり、フローである所得が増えないで、財産ばかりが貯まってしまうという守り志向に入っている。
もう一つは、デフレが続いているので物価が下がり、企業の売り上げが今後下がっていくということで、給料が上がらない状態が続く。だから、デフレの克服こそが、最大の課題なのである。

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アメリカ、中国、そして、日本経済はこうなる のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2011年12月18日

    内容は勿論面白いが、著者のお二人の意見の主張の仕方が対照的なのも良かった。最後にこの本の結論、未来の予想を簡潔にはっきりと書いてもらえると尚良かった。
    日下さんの本を何冊か読んでみたくなった。(2011.12)

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    Posted by ブクログ 2011年08月07日

    またもや日下節にやられてしまった。シュルツ、マスグレイブ、フィッシャー等、評論家としては当たり前ですが、良く読んでおられるんですね。本当に当たり前の事なんですが。またマンガ文化についても勉強されており関心しました。

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    Posted by ブクログ 2010年05月20日

    とても勉強になった本。

    一般人が持つ日本経済に対しての誤解を解いてくれた。
    日本の政府を批判しかしない人には是非読んでほしい。

    興味深かったのは、著者は麻生政権の経済政策を評価していて、
    勿論その理由も明確にしていた。
    にも関わらず、メディアはその側面を報道せず、国民には伝わらなかった。

    GD...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年07月08日

    最近よくある危機感を煽るものではなく、どちらかというと楽観的な考えの人たちのようだ。(特に日下さん)
    日下さんの意見にはところどころ賛同しかねる部分も多かったが、三橋さんという人は正面きって反論はしないものの、相手に不快感を与えないようにソフトに反論しているところがいい。
    「日本は核兵器をもつべきだ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年06月19日

    今の世界経済の流れが分かって大変勉強になった一冊である。

    対談形式で進んで行くが、日下氏の軍事強化による経済発展の考えはメディアではなかなか報じられることがなさそうであり、新鮮だった。

    日本の財政問題については最近読んだ本と反対で「日本の国債は日本国内で買われているから大丈夫だ」の主張であっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年01月16日

    経済の大ベテランが時に謙虚に、時に鋭く切り込みながら、気鋭の若手との対談の中で日米中3者の関係を明快に解き明かしてくれます。どちらかと言えばまだ若者寄りの自分には耳の痛い内容もありますが、とても面白い1冊でした。

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    Posted by ブクログ 2010年06月26日

    [ 内容 ]
    それでも、日米中、三角経済の主役は日本だ!
    日本を代表するエコノミストと超人気ネットエコノミストが、日本と世界経済の今後を予測する。

    [ 目次 ]
    第1部 米中二大国をめぐる世界経済(いま、世界経済はどうなっているのか;いまのアメリカ経済を支えているのは公的資金だけ;「見栄っ張り中国...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年08月10日

    最近良く読んでいる、ネットエコノミストの三橋貴明氏が日下氏と対談。というか主は日下氏で従が三橋氏。

    数字を使わず説明する日下氏と数字を駆使して説明する三橋氏のコントラストが印象的。また、所々(特に後半)議論が噛み合わないまま進行する感じは面白かったです。

    本書の中で、三橋氏が世間(政府)が無策だ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年02月10日

    分かりやすい経済学の本だった。日本経済が駄目だ駄目だ言ってるマスメディアが上っ面しか報道してないのが良く分かる内容で痛快だったが、じゃあこれから日本はどうしていけばいいのかって内容は曖昧なままな感じ。世界の文明自体が過渡期に来てるのは間違いないんだろう

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