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美桜が生まれた時からずっと母は植物状態でベッドに寝たきりだった。小学生の頃も大人になっても母に会いに病室へ行く。動いている母の姿は想像ができなかった。美桜の成長を通して、親子の関係性も変化していき──現役医師でもある著者が唯一無二の母と娘のあり方を描く。
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Posted by ブクログ
植物人間という言葉の響きは、若い頃はとても忌避的に感じていた。植物が人間よりも遥かに尊い生き物のように思える今では、この小説で描写される植物人間への畏敬も朧げには理解できる気がする。慣れてないと良くも悪くも特別視してしまうけど、本書の主人公の場合は物心がつく前から植物人間との触れ合いがむしろ日常だっ...続きを読むた。元に戻って欲しいという意識にとらわれない母娘の関係は、普通に五体満足で健康な両親を持つ自分よりも遥かに自然体で人間らしいと感じた。
三島由紀夫賞受賞作品。自分が産まれてからずっと母が植物人間だったら?母にどんな感情を抱くだろうか。一度も外にでられずとも、ただそこで生きているのはどんな気持ちなんだろう。知らない世界をまた一つ知ることができた。
久々に衝撃を受けた。作者が医師なのも納得。ベジ患者の生きる意義を考察してたら、逆にお前の存在意義はよ?と鼻であしらわれたカンジ。過去も未来もみず他人と比べたり自分を見つめ直したりもせず、今この瞬間を存在する充実感。ヨガの境地かな。主人公の、母との距離感の変遷も興味深かった。
はじめて、植物人間という言葉を知った時、とても怖い印象があった。子供の頃。 生きるとは。何か。子どもは成長するが、母は変わらず。しかし、亡くなってしまった。 単なるストーリーを読ませるものではなく、何感じたか。
現役医師だからこそかける植物状態の方の有様が細かく描写されていると思う。 とても壮大なものを読んだ気がする。 植物状態の母をまるでかつての思い出を引き出すフロッピーように接する周りの大人と、ありのままの母を愛す娘のお話。 だれも可哀想じゃない。そんな強い気持ちを感じました。
静かな物語。 植物状態でも口からご飯を食べられたり、目を開けたりすることができるとは恥ずかしながら知らなかった。 植物状態で長く生きていて、本人、家族はどうなんだろうなんて思っていたけれど、毎日毎日呼吸をして生き続けているってすごいこと。芯がある。 呼吸を土台にしているところが上手。
非常に重たいテーマで、中々読み進めるのに 時間がかかりました。眠り続ける人たちと、その 周りで目を覚ますことをずっと願い続ける人たちの物語で、希望を持ち続けることが、いかに難しいのかと、改めて実感しました。植物状態という 言葉をニュースとかで、聞いたことがあり、ざっくり言えば脳の病気で脳が壊死して、...続きを読む寝たきりになってしまう。そういったテーマで、寝たきりの方の周りの方たちが、どんな苦労をしているのか、こういった言い方はあまり良くないが、終わりのない眠りからどうやって救えるのか。医者でもある著者の想いもいっぱい伝わってきました。
読んでる時も読んだ後も時間がゆったりと流れていった感じがした テレビの音や趣味の曲の音、端末の音を全部消して今この瞬間を感じたときに気づく あ、腰曲がってたな
読み終えて検索して、著者が現役の男性医師であることを知って納得。 さまざまな理由でいわゆる植物状態になってしまった患者たちが集まる病棟の物語。 主人公・美桜の母・深雪は、美桜を出産するときに脳出血を起こし植物状態になってしまったため、美桜は母と言葉を交わしたことがない。 だけど産まれたときから母は...続きを読むその状態なので、美桜は当たり前にそれを受け容れ、植物状態の母、そして父や祖母のもとで成長した。 病棟での、美桜を取り巻く患者たちとの描写がとても生々しく、時にグロテスク。 母の病室に集う4人の患者は状態がまちまちなのだけど、植物人間という共通点があり、食事や排泄や死に向かう様子などが本当に生々しくて、これはやはり医師ならではの目線なのだろうと思った。そこには厳しい現実が描かれている。 幼い頃から病室は美桜の遊び場で、病棟の看護師などとも友だちのようになり、そこで過ごすことが当たり前の環境で大人になる。 だけど時折母に過激に接する場面もあり、その描写もまた生々しい。 凄いものを読んでしまった…というのが率直な感想。淡々と描かれている分、状況描写に凄みを感じると言うか。 感情ではなく事実が優先されるところがリアルで、男性作家だからこそ書ける物語なのかもと思った。 そして私は、「植物状態」のことを誤解していたのだと分かった。 ベッドに横たわり意識のない状態なのかと思っていたが、実際は人の介助があれば咀嚼して食事をするし、ベッドに腰掛けることも出来る。 人によって状態はまったく違うのだということを知った。 その環境を当たり前に受け止めて過ごす美桜と、かつての元気だった深雪との過去を追いながら1枚フィルターを噛ませたような状態で接する周りの大人たちの対比。 植物状態になっても食事はするし排泄もする。そして徐々に老いてまた別の病を得たりする。 途中向かいのベッドにやってくる少年、あっ君の存在感も大きい。髭が生えたり声変わりしたり、意思がないように見えても身体は成長していくという事実。 それは確かに身体は生きているということだから、尚更切ない。「生きているとはどういうことか」ということを、問いかけてくるような作品。三島由紀夫賞受賞作。
自分の出産時に植物状態になった母との交流を娘視点で描く。 元気だった状態を知っている人達と、植物状態しか知らない娘の受け止め方の違い、母という存在をどう感じるのか、その交流の様子が、今まで私の発想の中には無い視点で興味深い。
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