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江戸の人々は、暮らしのなかで病とどのようにつきあい、癒し、いのちを守ったか。病を通して見る江戸の医療文化。医学史研究の第一人者が、錦絵などの絵画資料を通して江戸庶民の生活を明かす。
●百聞は一見にしかずという諺どおり、絵はことばでは見えなかった情報を豊かに伝えてくれる。たとえば、病人を描いたシーンでは、病人の困惑した顔、家族の病人へのいたわりと当惑、驚きのさまが描かれている。この病の多くは現代では簡単に治る病気である。それがこんなに重くのしかかっていたのかという思いと、現代では、病気への畏れを忘れているから糖尿病など生活習慣病がはびこるのだという思いが去来した。――(あとがきより)
Posted by ブクログ 2019年07月30日
難病の多かった江戸時代には重病人は医者だけでなく祈禱師をよび癒してもらっていたという。疫病が流行れば無病息災を祈願し、七草粥や節分の鬼やらい、土用の丑の日にうなぎを食べる、絵馬に願掛け、祭をするといった現代にも続く
年中行事も生まれていった。病に対する当時の風刺画等も掲載されており当時の様子もこの...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月05日
江戸時代の病気やその治療法を当時の錦絵や挿絵を使って解説。江戸時代には即効性のある西洋薬がほとんどなかったので、とにかく病気にならないように食事をはじめとする養生に気を付け、神に祈っていた。現代ではイベント化してしまっている昔からの通過儀礼も、江戸の人にとっては、健康と息災を祈る真剣で重要な行事だっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年03月07日
装丁に使われている紙が、江戸小染花だったのでにんまり。
好きな紙だし、、そんな名前の紙を使う心意気や良し、という。
中身は非常に分かり易いし、本当に絵がふんだんで興味深かった。
もちろん文章もとても分かり易い。
手術の様子とか、そんなことまでしていたんだ!と思うこともあれば、
信仰心が今より格段...続きを読む
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