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気がついたら好きだった。ただ、それだけ――。20歳も年上の写真家に振り回され苦悩する、高校写真部の部長・都。彼女が新たな被写体に選んだラグビー部の同級生・隆之は、同性のチームメイトに密かな恋心を抱き、葛藤していた。傷ついた心をいたわり合うふたり。やがて、それぞれに決断の時が訪れ……。愛に悩み、性に戸惑いながらピュアに生きる18歳の等身大の青春像を瑞々しく描く、不朽の青春小説、待望の新装版(重複購入にご注意ください)。
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Posted by ブクログ
新装版ということで、これは再読しなければ!と思い読みました。高校生の頃読んだ時より、今読んだ方が第1章がセンセーショナルに感じました。青春小説という言葉は不似合いな感じがします。
みっともなくて、バカバカしくて、それでも儚く美しい大人への反抗。 ふたりの関係を友ではなく愛と表現するところにすべてが詰まっている気がする。 鋭いことばとやさしさに息が苦しくなる。
よかった〜!隆之が親にドカンと言った時、とてもスカッとした〜!!! 出ていけ!と言ったはなから出ていくなと言われたり、ほんと何がしたい?って思うよね。自分の思う通りにいかないからって無闇矢鱈にあたってない?親に向かってなんて口のききかただ!って怒る人すごく多いけどさ、親がそんなんじゃ示しがつかなくな...続きを読むい? こんなふうに育てた覚えはない!っていう人も多いけど、逆になんでそんなに自分の子育てに自信があるの?って思うよ。私は完璧にやったつもりですがどうしてこんなことになってしまったんでしょう、私はこんなふうにしたつもりはありません。って事が言いたいんでしょう?子育てなんて正解不正解ってあんまないだろうし、完璧に行えるわけないんだから、それで自分の思った通りの育ちにならないからって子供に当たるのは絶対違うと思うんだよね。これは私がまだ親という立場に立ってないからこそ言えるんだろうけど、できればこの考えを忘れずに子育てをしたいと思う。まぁ理想は子育て自体をしない事なんだけどね。 私はこの作品結構好きで、北崎を切れない都の不完全さも好きだし、隆之の心境の変化とかも好き。北崎みたいな男って客観的に見るとクズ!ってわかるのに実際にハマっちゃうと沼みたいでほんと嫌だよね〜。嫌ないい男!! でもやっぱり親との関係性のとこが1番好きかな。
表紙に惹かれて購入。1994に初出した物語とは思えないほど今の世の中にも当てはまる物語。世間ではタブーとされてきた恋愛や性の多様性についても考えるきっかけに。 好きになったのがたまたま異性だった。 二分の一の確率。
愛情が恋愛だけでなく様々な立場で様々な形であることがわかる本。 出てくる大人(光輝以外)主人公たちに接しているように感じて、愛情は色んな形があるけどそれを愛情と勘違いをして押し付けるということやタクシーの運転手たちのような大人が多くて、光輝のような大人になっていきたいと思った。
この本を読み終わった今、学生時代を思い出して胸がチクチク痛んでいる。特別華やかな思い出がある訳じゃないけど、なんだかんだで楽しかったな。 自分の気持ちを抑えてまで、相手の為に動くって言うのは相当な愛と思いやりだよなー。
登場人物の恋愛や性に対して、弱冠、高校生ながらも戸惑いながらも前と進もうとする描写が繊細に描かれている。
今回の主人公の一人である高校三年生の隆之は、幼馴染である宏樹に魅入られ続け、気持ちを告白できない心の内の悩み・葛藤が綴られる。 もう一人の主人公となる女性の都は、隆之が通う高校の同級生で、二人の男女を超えた不思議な関係は、物語の大きな核となって話は進む。 他に数人の男女の重い関係も複雑に絡み合い、個...続きを読む々の迷える心理描写が見事に描かれている。 同性同士でも好きになる事は自然な現象だと私は思う。 人は異性同性に関係なく、お互いに大きな影響を分け与え合うことがあり得ると云うことだ。 気持ちの繋がりだけではなく、肉体をも含めてもっと強い絆を求めたとしても、世間が言う処の異常行動だと私は思えない。 さすが村山由佳女史は、社会の常識から弾かれた人々を描写する観察力には感服するばかりだ。
スピンアウト(?)作を先に読んだみたいで、「えっ?」という感じでした。 どちらを先に読むかで印象がガラッと変わってくると思います。 ただ、最後はなんだか書きっぱなしで・・・ その後、どうしてくれるんでしょうか・・・
平積みにされていたから新刊だと思って買った。 同性に恋をしたから変態なんてことない。とか好きになった相手が男か女かなんて二分の一の確率だ、とかほざく主人公に対し、 正直「LGBTQに対する一般論を偉そうに語る女が出てくるな・・・」とか思いながら読み進めていた。飽きてきて、携帯で本書を調べてみると...続きを読む1994年の小説だと出てきて驚いた。 まだ、今のような認識がなかった頃に、当たり前のこととしてそれを書いていたこと、それを語る主人公が周囲から変人として見られていたことに時代の変化を感じられて面白かった。
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