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空想が日常の子ども時代、誰もが異世界へと旅する時間を持つ。物語に没頭する喜びは、ずっとあなたを支えてくれる。本を開いて、自分の中の子どもに会いにいこう。『クマのプーさん』から『ゲド戦記』まで――中島京子・初の児童文学エッセイ集。
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Posted by ブクログ
直木賞作家の中島京子さんが書く児童書入門のエッセイ。素晴らしくてするする読めて、ここから児童書を読む日々が始まったくらい。 プーさんも読んだことがなかった。どこがおもしろいのか、どんな部分がステキなのか、中島さんはどう感じたのか、そこがすごく伝わってきてワクワクしながら読んだ。 ナルニア国物語も不思...続きを読む議の国のアリスも読み直してみると素晴らしい。(中島さんが紹介してくれた鏡の国のアリスはなかなか難しいが) それは子どもの時とは違い、人生経験がふえて、頭の中の映像を鮮明にすることができるようになったからだと思う。 ぜひ入門書として、ここから児童書沼にお入りください。僕はもうどっぷりつかっています。
中島京子さんは子ども時代に幸せな読書体験をしている。 お姉さんとともに毎月の一冊づつ好きな本を買ってもらい、その本を繰り返し読み、お互い交換して、声に出して朗読し、すっかり頭に入れて、覚えたフレーズを日常会話で使って生きてきたそうだ。大人になった姉妹は、二人に共通する言葉を使い合う。なんて素敵な姉妹...続きを読むだろう。 子どもの頃好きだった児童文学18冊を再読し紹介している。 それらの本の想い出と溢れる愛が伝わる。さらに大人になってから読み返すからこその気付きも語る。 『トムは真夜中の庭で』をトムではなハティ目線で読み返してみたくなる。読みたい本がいっぱい。
中島京子が選ぶ子どもの本。18冊。 子どもの頃に読んだ時と現在で感じることの差なども興味深い。 「トムは真夜中の庭で」を読んでなかったのでさっそく読まないとと思った次第。
取り上げられた児童文学は、18作品。あまりにポピュラーな作品ばかりだけど、短くまとめられた書評は、独自の視点で書かれてあり、共感しきりである。なぜ、銀河鉄道を読むのが怖かったのか。あしながおじさんと結婚して幸せになりました、のエンディングが物足りないのはなぜか?大人になってしまったウェンディの哀しみ...続きを読むとは?これを読んで、この中の作品を読み返してしまったのは、私だけではないかも。
児童文学のあれこれを思い出とともに語る。古典作品の魅力は様々に語られてきていたが、また新たな着眼点の魅力を知る。 現代の目では気になる部分を指摘しつつも、それをも魅力的に語る筆者の想いに心を寄せる。児童文学は楽しいと改めて思い知る。
めっちゃいいですよ。 紹介されている18作の児童文学の中で、読み直してみたいものが幾つもありました!
あの、中島さんによる、児童文学エッセイ。幼い頃から、こんなにも児童文学に親しんでいたなんて、羨ましい。しかもお姉さんという、価値を共有できる人までいて。 私が児童文学を読み始めたのは、大半が、20歳をすぎてからだ。私にとっての最初の児童文学は、小学4年生の時母から与えられた『くまのプーさん』で、金...続きを読む色のシールがついていたので良い本だろうと思ったとのこと。プーさんはすぐに私の友達になった。同じく銀のシールがついていたという理由で、宮沢賢治も与えられたが、この時はさっぱり興味を持てなかった。天才詩人の卓越した感性に、スカスカの脳みそな小学4年生の私はとてもじゃないがついていけなかった。父からは子供の頃の愛読書だったという岩波文庫の『ロビンソンクルーソー』(本書には紹介されていない)をプレゼントされた。こちらは、かなり夢中で読めた。『宝島』も、この頃読めていたらどんなに良かっただろうと思う。出会うタイミングというのはとても大事だ。このエッセイを読みながら、私もたくさんの物語を思い出して、その頃の自分に思いを馳せた。 もちろん、中島さんはもっとたくさんの児童文学を読んでいる。ここに収められたのは、「子供の時間を思い出しただけではなく、大人になったいま、書いてみようと思わせた18作」にすぎない。 読んでみたけれど、さほど面白くなかったものもあったそうだが、それでもまだたくさんの「書いてみようと思わせた」物語があるに違いない。あの物語についても、この物語についても、中島さんの話を聞きたかった、と思う本がたくさんある。ワンダーランドについて語り合える大人は、周りにそういない。 コロナ禍で家にばかりいた頃に、色々な本を読み返したことがこの本のきっかけらしいので、これからは多忙になり難しいかもしれないが、ぜひさらに18作追加して、もう一冊作って欲しい。熱望。
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