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初の「平民」首相として、本格的政党内閣を率いた原敬。戊辰戦争で敗れた盛岡藩出身の原は苦学を重ね、新聞記者を経て外務省入省、次官まで栄進する。その後、伊藤博文の政友会に参加、政治家の道を歩む。大正政変、米騒動など民意高揚の中、閣僚を経て党の看板として藩閥と時に敵対、時に妥協し改革を主導。首相就任後、未来を見据えた改革途上で凶刃に倒れた。独裁的、権威的と評されるリアリスト原の軌跡とその真意を描く。
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Posted by ブクログ
功績は大きいが、欲もあり、目的のためには手段を択ばないところもあるマキャベリアンで、でも理想もある。 とても複雑で魅力的な人物だと思った。
小説みたいで、原敬が死ぬ直前からの描写には涙が止まらなかった。 本を読む前は平民宰相という印象しかなかったけれど、とてもグローバルな人間で、日本を考えて、着々と総理になっていく様子は、彼は日本のトップになるべくしてなったんだ、と痛感した。 同時に、明治から大正にかけてのギラギラした時代が伝わってきて...続きを読む、あの情熱がある時代は失われた30年と言われる世代に生まれた私としては羨ましくなってしまった。
初の本格的政党内閣、平民宰相、暗殺された総理大臣と、歴史的に有名で、日本の近代史では必ず登場する原敬。そのわりには、その個性が分かりにくい人なのではないでしょうか。本書では「原敬」について、生い立ちから、最後までを辿ることで、その魅力と業績を知ることができます。それによって、「本格的政党内閣」や「平...続きを読む民宰相」が当時の社会や世界に与えたインパクトの大きさを知ることができます。現代では見られない、将来を見据えた行動と、その結実としての総理大臣。国を考えての様々な行動が、昭和天皇含めて、戦後の日本にもつながる重要な影響を与えた人であることを教えられます。賛否の否もあった人であるゆえに、その人間的な苦しみから、為したいものへの執念が世の中を巻き込んで大きな影響を発したこと、今の私たちにも学ぶべきこと多数あると思います。
初の本格的な政党内閣を実現した「平民宰相」原敬の評伝。原は、粘り強い現実主義者として、傑出した政治家だったと再認識した。また、年齢を重ねるにつけ、円熟していく様がよくわかった。現代の、特に野党の政治家にも参考になる点が多いと感じた。
西園寺公望。原敬の上司。原を政友会の総裁に推薦した。 爵位。大衆の支持を得るため、爵位の受けることを避けた。p.212 原敬刺殺の犯人。国鉄・大塚駅の分岐器を操作する末端の公務員。p.294
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原敬 「平民宰相」の虚像と実像
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清水唯一朗
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