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海辺のちいさな部屋で。もう二度と訪れることはないかもしれない東京で。延々と改装工事が続く横浜駅の地下通路で。そして、タイの洞窟にサッカー少年たちが閉じ込められていたあの夏、きみは部屋から姿を消した。どうしようもなくこんがらがっていく世界を生きるわたしたちの姿を演劇界の気鋭が描きだす、15年ぶり待望の第二小説集。
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Posted by ブクログ
コミカルでシュールで掴みどころのなさと独特なビートがわたしにはとても心地よかった。日本語って楽しい。
5編からなる短編集。すべての語りが一人称ですすんでゆく。解放とは何かを問うような作品群。とくに表題作ブロッコリー・レボリューションでは「ぼくはいまだにそのことを知らないでいるしこの先も知ることは決してないけれども」との前置きを何度もくりかえしながら、逃げていった「きみ」のはなしを「ぼく」が語る。ぼく...続きを読むが知る由もないきみの話。なんとも不思議な視点。だけど違和感なく受け入れられるし読めてしまう。革命的手法だ。解放されていない恐ろしさがじわじわとくる。美しい景色やゆったりとした日常との対比も見事。
一文が長く、ひらかれた漢字が多く、段落も少なく、と話によってはとても読みづらさを感じてしまった。視点がマクロになったりミクロになったりした点はユーモア。 表題が1番好きだったけど、どの話も起承転結が曖昧で不思議な読書体験だった。
短編集5編 文体が独特で、自分の行動を説明するのに物を解説するような淡々とした言葉の連なりの醸し出すリズム感が不穏で心地よい。ストーリーなんてあってもなくてもどうでもいいような、ただ文章によって喚起される空気の中に浸っているそんな小説。 突然訪ねてきた見知らぬ男のラップで始まる「ショッピングモールで...続きを読む過ごせなかった休日」と表題作が良かった。
劇作家岡田利規の久々の短編小説集。語り手が知り得ない視点から描かれる小説は、感情的な衝動を排し、なぜかやさしい印象を与える。三島賞受賞の表題作は、読んでいる時には村上春樹の小説のように思えるが、暴力性も救いようのない性描写もなく、人と人との分かり合えなさを淡々と描いている。 確か作者は東日本大震...続きを読む災をきっかけに首都圏を離れて移住したとどこかで聞いた。本作品に描かれる「世界中の人間みながツーリストになればいいんじゃないか」という甘い空想は、そうした作者の移住体験とも無縁ではないのかもしれない。確かにこの歳になって「あと何回旅行できるのか?」とか、旅行による非日常的な世界を求めて変わらない日常を過ごしていることとか、とりわけコロナ禍で「旅行」や「観光」の意味や価値は大きく変化している。 ミドルクラスの観光客の戯言に辟易するレオテーの吐露は、なんとなく情報にアクセスして「わかった気になる」現代人への強烈なカウンターと感じられた。優しい語り口の中にある怒りのようなものが現れた描写であった。 最初の短編「楽観的な方のケース」は、表題作よりは幸せなファンタジーで、読んだ後に、なぜか自分もパン屋に行く頻度が増えた。小説は不思議な力があるもんだ。
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