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かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。 コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編。
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Posted by ブクログ
優しく切なく、胸に小さな痛みが込み上げてくる五篇の短編集。 人と交わるのは辛くて苦しいけど、やっぱり自分を救ってくれるのは人なんだなぁと。 窪先生の作品を読むと、いつもそう思います。 辛い時には、空の星座を見上げよう☆
220ページ 1400円 5月10日〜5月10日 5つの短編集。すべてに星の話が出てくる。『真夜中のアボカド』綾は、双子の妹を亡くし、恋人だと思っていた人は実は妻子もちだった。妹の恋人はまだ妹のことを引きずっている。『真珠星スピカ』母を交通事故で亡くしたみちるは、いじめら れており保健室登校をして...続きを読むいる。母さんの幽霊が現れてからは、家では母さんと話すことはできないけれど、料理を教えてもらう。『星の随に(まにまに)』想は父の再婚相手の渚さんと弟の海くんと暮らしている。ある日帰るとドアガードがかけられており、家に入れなくなっていた。それからドアが開けられるこくはなくなり... どれも短い話だけど、深くて考えさせられる話。コロナや近しい人を亡くした家族の思い、虐待、いじめ、離婚など、さらりと話の中に滑り込ませている。考えさせられながらも、未来に向かって進んでいく形で物語がしめられていて良かった。
星座をモチーフにした短編集、どれも切なくて泣けてしまう。中でも「真珠星スピカ」が良かった。 交通事故で突然亡くなった母親の幽霊が主人公にだけ見え、転校して来てからイジメを受けている生活の支えになっていた。家の外には出られない母だったけれど、同級生のイジメをやめさせる為こっくりさんの場(?)をかりて...続きを読む娘を助けた。 もう母の幽霊には会えなくなり、父と二人の生活に慣れていく事が悲しいと結んである。 突然事故で死んでしまった、だけど残した娘が心配でならない母の心情を感じた。
人間は誰かと真に心を重ね合わせることはできないけれど、それでも誰かと心を通わせることを求めてしまう。そんな切なさを描くヒューマンドラマ。第167回直木賞受賞作。 ◇ コロナ禍によるリモートワーク。出勤の慌ただしさから解放されたことを喜んだ綾だが、それも最初の1週間ほどだった。...続きを読む外食どころか外出もままならない毎日に気は滅入るばかり。 けれど、そんな生活に潤いを与えてくれるものが綾には3つある。 1つめは、婚活アプリで知り会った麻生さんとの交流。 32歳の綾にとって、純朴で誠実そうな麻生さんとの愛を育むことが大きな希望となっている。 2つめは、30歳直前に急死した双子の妹の恋人だった村瀬くんとの交流。 一卵性双生児の妹の死が綾に与えたショックは大きい。だからこそ、綾以上にショックを受けて未だ立ち直れずにいる村瀬くんと、妹の命日に会ってともに妹の死を悼むことは、綾の心の修復に欠かせない年中行事だ。 3つめは、アボカドの水耕栽培。 食べ終えたアボカドの種を育ててみようと思い立ち、水耕栽培を始めた。その成長具合いを目にするのが、綾の日々を彩る癒やしになっている。 麻生さんとデートや小旅行を楽しみ、村瀬くんと妹の思い出を語り、アボカドの小さな成長に目を細める。ささやかな日々の幸福。 けれど、それは長くは続かなかった。 (第1話「真夜中のアボカド」) 誰かを愛するということ。大切に思う人と訣別するということ。 誰でも生きていく上で、決して避けては通れない切なさに直面した人たちを描く短編集。全5話。 * * * * * ああ、人生ってこんな感じで転がるときがあるなあ。そう思いました。 劇的な何かが起こってスルスルと解決することって滅多にない。 作品中でも、うまく解決したのは第3話「真珠星スピカ」ぐらいで、主人公がいじめから救われ、父親との距離を縮められたのは、すべて母親の幽霊のおかげというファンタジー的展開があったから。(でもこの手の話は大好きなんですけどね。)普通こうはいかないものです。 ただし、現世での力を使い果たしたからか、それとも冥界の禁忌を犯したからか、母親の幽霊は主人公の前から消え去ってしまいます。 これもお伽話的でよかったけれど、少し切なかった。 第1話「真夜中のアボカド」第4話「湿りの海」は、好意を寄せた相手との突然の別れが描かれているのですが、そもそもこの恋は心の隙間を埋めてくれる存在として大切にしていたものです。 期待が大きかったぶん失ったことを知ったときのやるせなさを思うと、こちらの胸も痛んでしまいます。主人公たちのその後の立ち直りを願わずにはいられない作品でした。 人には、誰かと心の交流を図りたい、1人でいることに耐えられない、というときがある。そんなことをじわっと感じてしまいました。 気に入ったのは以上の3話でしたが、あとの2作品もよかった。 16歳の少年の初恋を描いた第2話「銀紙色のアンタレス」の甘酸っぱさも微笑ましかったし、第5話「星の随に」で描かれた小学4年生の男の子の、「母」というものへの慕情も、胸を締めつけられるように感じました。 物足りなさも含め、余韻の大きな短編集だったと思います。
短編集。コロナの真っ只中に書かれたからか、手洗いやマスクなんかの描写がたびたび出てくる。 この頃は先が見えずに不安だったなあ、と当時のことを思い出す。 寂しく悲しい話が多く、それもコロナ禍だったからだろうかと思う。 『真珠星スピカ』は一番好きな話。亡くなったお母さんに守られる娘。悲しい中にも暖かさを...続きを読む感じる。
何とも言えないいい話ばかりでした。押し付けがましいところもなくて、すうっと胸に染み込んできました。遥か昔に置いてきてしまった心を夜空の星と共に思い出しました。
星にまつわる短編5作品。 5つの作品、好みもあると思いましたが、どれも優しさに満ちていて、人生のツラさをほんの少し癒してくれるような1冊でした。 ○真夜中のアボガド 3年前一卵性双生児の妹が急逝した主人公は婚活アプリ中だけどなかなか上手くいかず。義弟になるはずだった男性と妹を偲ぶ食事をする。2人と...続きを読むも前向きにならないと…と⭐️3 ○銀紙色のアンタレス 夏が大好きな16歳の高校男子、夏休み海で泳ぐため田舎のおばあちゃんの家へ。歳を重ねるごとに重量を感じる予感。さわやかな青春ストーリー⭐️4 ○真珠星スピカ 学校でいじめられるようになった中学一年の主人公。だけど、交通事故で亡くなった母がそばに居てくれて…ファンジー要素盛りだくさんだけど、優しさとユーモアありで一番好きな話でした⭐️5 ○湿りの海 バツイチ男性が離婚してアメリカに渡った妻と娘を想い、隣に越してきたシングルマザーとその娘を都合のいいように代りにしようとしてるようにしか見えず…個人的には⭐️3 ○星の随に 小学4年の主人公、継母との関係がうまくいかなくなり、同じマンションに住む老婆に救われる。この男の子が良い子すぎて…⭐️4 直木賞受賞作だったのですね、なるほど…読んで良かった。
短編で読みやすい 強く生きようと勇気をもらえる 星がテーマでお話しへの組み込みかたが綺麗 物語の主人公たちのその後の人生も考えさせられる
星をテーマにした短編5作。 特にコロナ禍を題材にした2作を読みながら、小説家の手では、コロナはこのように描かれるのか…と感心した。 人間誰もがそれぞれの出会いがあり、別れがあり、喜びがあり、悲しみがある。その中で、痛みを感じるのは自分だけではないと、切ないながらも背中を押された感じがした。
不思議な読後感。短編五作。主人公の年齢が実に幅広く10歳男、13歳女、16歳男、32歳女、37歳男。喪失とそのままならなさを抱えながら生きねばならぬのはどの年齢でも同じなのだけれど、受け止め方が年齢なりに異なって描かれていて秀逸。
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