小説 西海屋騒動

小説 西海屋騒動

1,540円 (税込)

7pt

3.0

人生そのものが
博打なんだよ

転がる賽に金は生えぬ
罪深き人
欲求は満たされる事を知らない
――――柳亭左龍

てめえらは、何度俺から奪えばそれで気が済むんだ。
軽井沢の有名旅籠の次男として育った理吉。裕福な環境で恵まれた生活を送っていたものの、なぜか家族との距離を感じ、心はいつも満たされずにいた。そうした心の飢えを埋めるかのように兄・新吉のものをくすねては、新吉と喧嘩になる毎日。やがて新吉は侠の世界に飛び出すが、理吉は家業の手伝いをするのみ。旅籠の下働きの定丸に誘われるままに、博打を覚えたがために家を追われ、西海屋に流れ着く。番頭の慶蔵のもとで頭角を現すが……業と欲に呑まれ、因縁に絡み取られていく――

因果と侠の中で揺れ、流転と転落の男の物語――小説 古典落語シリーズ第4弾!

松浦シオリ・装画

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小説 西海屋騒動 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    いつも何かを求めていた。
    自分の出自を知ることになり、家を出た。
    兄の持ち物がいつも欲しくてたまらなかった。
    家族の中で孤独を常に感じていた。
    理吉は、胸の中に大きなブラックホールを飼い慣らしていたのだった。

    強いものに惹かれ、自分がそれに成り代わる。
    殺人を繰り返し、血で汚れた人生となる。

    0
    2021年06月28日

    Posted by ブクログ

    初代燕枝が新聞に連載した原作を元にした書き下ろし
    この落語は聞いたことがない。

    軽井沢の脇本陣の次男理吉は空虚感を持て余し、10歳で博奕に手を染めて勘当されて高崎の居酒屋の奉公人となるが、そこの主夫婦は理吉の実の母親を殺して奪った金で店を始めていて、娘”お柳”を博奕の借金で売り飛ばそうとしたため、

    0
    2021年03月18日

小説 西海屋騒動 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    二見書房
  • ページ数
    328ページ
  • 電子版発売日
    2022年06月01日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    5MB

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