奏鳴曲 北里と鷗外【電子特典付き】

奏鳴曲 北里と鷗外【電子特典付き】

2,000円 (税込)

10pt

明治時代のニッポンにも、感染症との終わりなき闘いに挑んだ二人の男がいた。
コロナ禍で、「感染症学」に注目が集まるなかで、医師である著者が、北里柴三郎と、軍医・森鴎外のライバル物語を描く。
ドイツ留学を経て、ペスト菌を発見し、「日本の細菌学の父」の異名を持つ北里。
一方の鴎外は、同時期にドイツで学び、帰国後、陸軍で最高位である軍医総監にまで上り詰めた。
二人は、互いへのライバル心を燃やしながら、「感染症から国民の命を守る」という同じ目標へと突き進んでいた。
その二人がなぜ道を違え、対立したのか。
誰も描かなった、北里と鴎外の相克の物語が誕生した。

【電子特典】
全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。
電子版あとがき 『奏鳴曲 北里と鴎外』

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奏鳴曲 北里と鷗外【電子特典付き】 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    医学、細菌の歴史。
    明治以降の日本の医療に関して学べる。
    政治、医療、軍隊。
    羨望と妬み。
    ワクチンと思惑。
    過去から学ぶことは多くある。

    0
    2023年07月22日

    Posted by ブクログ

    北里柴三郎と森林太郎(鴎外)を対比させた歴史小説。

    著者の日本の歴史小説は初めてだと思います。
    (海外の歴史小説ではゲバラ系がありましたが)
    コロナ二部作はイマイチでしたが、本作は力作、習作と思います。
    物語としては柴里パーツと森パーツに分かれている構成です。
    柴里パーツは史伝的な叙述なのに対し森

    0
    2023年03月10日

    Posted by ブクログ

    分厚くて読み進められるか不安だったが、ややこしい時代背景を、北里については客観的視点から、鴎外については、''ぼく"という一人称で、主観的視点からよく描いている。2人は同じ時代に生きたものの、文献上絡みはあまり残っていないとのことだが、おそらく実際こうだったのでは?と素

    0
    2022年04月26日

    Posted by ブクログ

    コロナ黙示録は読んでいてつまらなかったが、これは興味深く読めた。人の命の現場に置いて、政治的な理由で物事が曲げられてしまう状況への海堂さんの怒りは、この作品を読めば理解できると思う。ただ怒りに任せて作品を書いても、その怒りに同調しない限り不快感が増すだけだ。この作品は上手くそれを回避しているから読め

    0
    2022年04月07日

    Posted by ブクログ

    北里柴三郎と森林太郎(鴎外)の一生と日本の明治時期の医学の創始の出来事がこの二人に焦点を当て語られている。文部省と内務省の軋轢、そこに陸軍、海軍軍医部が絡む非常にややこやしい関係でそこに生きた北里と森。部門のバックを得ながら、二人は頂点を極めていくが、本当のところは誰が一番笑ったか?
    ただどちらにし

    0
    2022年03月21日

    Posted by ブクログ

    チームバティスタシリーズを書いた海堂尊が、北里柴三郎と森鴎外を題材して書いた、ということで歴史エンタメと思ったが、2人を取り巻く明治から大正時代の医学関係の権力闘争を描いた歴史書、450頁近くになる中身の濃いズッシリ思い作品を愉しむにはその時代の歴史的背景や世界情勢の知識まで必要とする。
    その時代を

    0
    2024年03月31日

    Posted by ブクログ

    ほんの断片しか知らない医学界の雄の北里柴三郎と森林太郎(鴎外)の2人に焦点をあてた作品。
    熊本の片田舎から飛び立った武骨な大鷲 北里と山口県津和野から舞い立った繊細な胡蝶 森、タイプが対照的な2人は衛生学で国を支えようとの思いは同じだが事あるごとにすれ違ったり反発したりで、ついに並び立つことが無かっ

    0
    2022年05月27日

    Posted by ブクログ

    北里柴三郎と森鴎外の二人に焦点を当てそのライバル心からの確執や周りの人々の友情駆け引きを描き,明治から大正の激動の医学と公共衛生の成り立ち発展を詳細に語っている.医師としての技量より研究者や政治家的な才能が問題となって,自分の利益のためには民衆の犠牲はどうでもいいとした森鴎外の勝手さには呆れてしまっ

    0
    2022年05月25日

    Posted by ブクログ

    常連のおばあちゃんが「海堂さんが本当に書きたかったのはこういうのなのよ!」と熱弁を振るっていったので、興味が湧いて読んでみた。

    正直、あまり楽しめなかったけれど、それは自分の知識不足のためだと思う。
    北里と森の脚気論争があったことは知っていたけれど、政治的な時代背景はわからない。
    でも、詳しく知り

    0
    2022年04月29日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    官僚は国家の歯車との例えがあるが、近代国家の体をなす前の明治期に、巨大な歯車となって近代国家の体裁を整えていった俊英たちの物語。コロナ禍の今読むと、二人が志したことの重要性がよくわかる。同じ道を目指しながら、軍務と恋に翻弄され、行政官として権威にこだわるあまり、真実から遠ざかり、文学者にならざるを得

    0
    2022年11月22日

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