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Posted by ブクログ
出来すぎだよ、この男は。
「終身検視官」倉石義男。 死体に残されたわずかな違和感も見逃さず、周囲の見立てを次々と覆していく。 あまりに何でも見抜くので、一回ぐらい失敗してくれね?と思うほど。
でも面白かったのは、倉石が主役でありながら、物語の中心に居座らないこと。 それぞれの話には、それぞれの人生があって、それぞれの事情を抱えた人間がいる。 倉石自身が語り手になるのではなく、そんな人たちの人生に「最強の検視官」が現れる。
だから事件の真相以上に、その死に至るまでに何があったのか、残された人間に何があったのかが印象に残った。
無愛想で組織にも媚びない。 それでも人のことはよく見ていて、必要な時には黙って手を差し伸べる。 検視能力だけでなく、そこまで出来すぎている。
全8編。 平成の刑事ドラマを1話ずつ観せてもらったような、人間ドラマの短編集だった。
それにしても智子どこいった?
Posted by ブクログ
キムタクドラマの原作!と思って購入したら、違った!内野聖陽の方でした。しかも、ドラマ観てなかった。しかも、この本、読んだことありました。チーン。
ビブリアというアプリで記録してて
「さすが!面白くて一気読み」と書いてた。
臨場ー終身検視官、倉石。カッコイイ!
横山秀夫さんの警察小説の中で、最高傑作。
昔、落合信彦さんが好きで、ハードボイルド小説にハマってた時期があった。
あ、落合陽一さんのお父様ね。
今の時代には使えない様な言葉や言い回しもあるんだけど、だからこそ痺れる。
フィクションだからこそ、味わえる男気。
こういう世界、好きなんだよなあ。
全8編のうち、最初の「赤い名刺」が一番好き。もちろん、全編傑作なんだけど、
「17年蝉」で終わるのが、またイイ!
燻銀の味わいでございます。何度も読んでも感動できる没入できるなんて、本当に
凄すぎる。
Posted by ブクログ
臨場のドラマは、再放送でちらっと見たことあるくらい。
実は、横山秀夫さんの本を読むのもはじめてだったりする。
おもしろくてすらすら読めたし、短編集として語りすぎないところもよかった。
主人公の倉石はやたら偉そうで、「終身検視官」と呼ばれている、警察の中で特別扱いされている変人。
でも倉石のシンパは多数いて、倉石のもとで学びたい警察官たちから「校長」とまで呼ばれて慕われている一面もある。
完全一匹狼では、警察組織でやっていけないもんね。
教場と似たタイプの小説だと思う(どちらが先か、私はわからない)。
おもしろかった。またドラマ見たいな、再放送ないかな、とチェックしたくらい。
ただね、女性修習生の事件は胸糞悪すぎる。「声」というタイトルの話ね。
得も言えぬ魅力的な(それも性的に)女性というのは、小説に時々登場しますね。
顔が整っているとか、セクシーなメイクや服装をしているとか、そういうことではなくてむしろ地味なんだけど、「ソソる」ってやつでしょうか。
それも、出会う男全員がその女性に狂っちゃうくらいの。
私は女なので、男の人のこういう間隔が全く理解できない。
知り合いの中年男性は、以前「不幸そうな女がいい」と言ってたけど、そういうことなのだろうか。不幸そうというのも、語彙として違う気がするが。
地味で見た目を気にしていないタイプだけど魅力的とか、幼児でも成人男性を狂わせる魅力って、その男性たちがそういう嗜好、性癖だったという理由しか見いだせないんだが・・・。
男は「この子に狂わされた」と思うようだが、そんな身勝手な男の理屈で狂わされているのは、ただただ女の方なのである。
検事と事務官すらも、その女性の気を引くために嫌がらせじみたことをするという、公私混合はなはだしい。あ~やだやだ。こんなこと現実ではありえないでしょ。でも、例の検察の事件を考えると、まったくないとも言い切れない気がしてしまう、それもまた嫌な気持ちに拍車をかけるのだ。
Posted by ブクログ
あらすじ
倉石検視官を中心とした、色々な事件とその真相を描く短編集。
良かったところ
本格派っぽい語り口ながらも短編集で、個々の物語は簡単にするすると読めます。読後感も良い話が多く、基本的には救いのある物語になっているところも良いです。
うーんなところ
強いてあげればリアリティが薄いかもしれません。
刑事組織や私生活のリアリティはどれほどあるのか、1番の疑問は検視官がこんなにバシバシさながら名探偵のように事件の真相にたどり着くことは可能なのか、と思わざるを得ない明晰さでした。
まとめ
勝手に本格派刑事モノの長編と思ってしまっていたので、いい意味で裏切られました。軽くサクッと読める短編ながら、文章が綺麗で言葉がスっと入ってくる感じがあり質が高いなと感じました。シリーズ化されているなら他のものも読んでみたいです。
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