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【死にたいキャバ嬢×推したい腐女子】 焼肉擬人化漫画をこよなく愛する腐女子の由嘉里。人生二度目の合コン帰り、酔い潰れていた夜の新宿歌舞伎町で、美しいキャバ嬢・ライと出会う。「私はこの世界から消えなきゃいけない」と語るライ。彼女と一緒に暮らすことになり、由嘉里の世界の新たな扉が開く――。推しへの愛と三次元の恋。世間の常識を軽やかに飛び越え、幸せを求める気持ちが向かう先は……。金原ひとみが描く恋愛の新境地。
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Posted by ブクログ
最高だ〜。あらすじに示されるギラギラ感に気圧されて読むのが遅くなってしまったけど、中身は相変わらず硬派。 異なる環境/考え方の人間たちと交流することで自己が開けていく物語、といえば簡単だけど、主人公の拗らせ方がなかなか強力なのでところどころ笑ってしまった。 多くの登場キャラクターが骨太で、またすぐ...続きを読むにでも彼女たちに会いたい。ライは「荒川アンダーザブリッジ」のニノのイメージを描きながら読んだ。あと焼肉食べたくなる。
自分に向き合おうと、これまで多くの自己啓発本を読んできたけれど、わたしがやってきたのはただの向き合うふり、だったように思う。 読みながら、自分がどんな人間か、評価を加えず、矛盾に感じる部分も含めて書き出してみることにした。 これまで手をつけられなかった自分の痛いところに触れてしまったような感じもある...続きを読むけれど、不思議と苦痛を感じずに書き出すことができた。 この作品は、いつもの金原さんの、強烈で鋭い痛みを伴う物語とは少し違った、壮大な自分探しの物語だ。さらに、主人公がリスカやODや浮気をしないというところも、これまでの金原さんの作品とはちょっと違うところかもしれない(お酒は飲んでる)。 死にたいキャバ嬢と推したい腐女子の物語ってどんなだよ! と、思っていたのだけれど、ホストやオカマも主要キャラクターにいるもんだから、なかなかカオス! それぞれのキャラクターの個性は強く、アンバランスではあるけれど、物語の中での関係性としては、バランスが取れている。 人生のある瞬間、とても濃密な人間関係を味わう時がある。職場でも、学生時代の友人でもない、趣味の繋がりともちょっと違う、一見、共通点がなさそうに見える関係。今はもう、連絡すら取っていない、どこで何をしているのかも分からない、過ぎ去った人間関係。でも当時は、それが全てだった。長い人生の中の、ほんの一瞬。その一瞬を、とても鮮やかな筆致で描き出している。 作中では、主人公の腐女子(由嘉里)が、「マトモな考え方」、いわゆる「一般的な考え方」を持った人物として描かれている。だから、彼女の偏見は今多くの人が持っているであろう偏見だし、読みながら自分にも偏見が多々あることに気づかされる。 死にたい、という気持ちは分かるけど、死にたいキャバ嬢(ライ)が言う死にたみの意味はよくわからなかった。 隣人が、死を思わせる言葉を発したら、どうにか助けたいと思う。そういう感覚で、由嘉里はライを救いたいと思っている。ライに生きていて欲しいと思っている。ストレートにそれを伝える。たぶん、一般的な感覚だと思う。 しかし歌舞伎町の住人たちは皆、そんなライの死にたみは知っているけど、由嘉里のようにまっすぐに止めようとしたり、生き続けることを押し付けない。でも、ライを心配して奮闘する由嘉里のことも決して放置せず、話を聴いて、そばにいてくれる歌舞伎町の住人たち。 この作品に出てくる歌舞伎町の住人たちは、ライの死にたみに強く踏み込むことをしていなくて、その気持ちを受け止める、というところに留めている。その根っこにあるものはなんだろうと考えさせられる。ライのことを深く知っていてそうしているのか。深くは知らないけれど、歌舞伎町の住人たちが皆それぞれ、ライが抱える死にたみに近いものを抱えているのか。ライに死んでほしくないけど、ライが死を選ぶなら仕方がないのか。 そこに踏み込まないことは、優しさなのか、共感なのか、諦観なのか。 ライの死にたみを理解しよう、助けようともがく由嘉里。 その中で、これまで想像もしてこなかった、さまざまな価値観に触れる。 由嘉里が歌舞伎町の住人たちと交流することは、自分が縛り付けられていた価値観から解放され、自分の生き方に向き合うことでもあったのだ。 自分がされたら嫌だけど、それを相手にしてしまうことって、ある。 相手にかける優しい言葉を、自分にはかけてあげられなかったり。 わかってはいるけど、うまくできないことって、たくさんあるんだよな。 わかってないのに、わかったふりをしてしまうことも。 多くの複雑な人間関係を経験してきたからこそ、味わえる作品だったりするのかな。 そんな金原さんは、文學界新人賞の選考委員をつとめているわけだけど、一言「何でもいいよ! 小説書けたら送ってみて!」と短くもシンプルで包容力のあるコメントをされていて、選考委員であるにも関わらず、そこに全く評価を感じさせない言葉に、愛を感じる。この作品に出てくる人たちとも重なる、目の前にいる人を救済しようとする愛を、金原さん自身からも、ひしひしと伝わってくる。
蛇にピアス、アッシュベイビー、アミービック、ハイドラ、星へ落ちる、って金原ひとみさんの作品これくらいしか読んだことなくて、全部暗くて猥雑な作風(それが大好きだった)だったからこの話のあらすじを見たときは「えっ、金原ひとみさんってこういうの書くの!?」って驚いた。ちょっと冗談じゃないくらい良かった…。...続きを読む 登場人物たちの愛があってもどんなに好きでもどうしたってわかりあえない、共感することもない、でもそばにいることはできるしずっと思ってることはできるって姿勢がすごく好き。 ゆかりの『でも、会えない人を熱烈に愛して思い続ける才能が、私にはあるんです。』って台詞はフィクションの登場人物やアイドル、芸能人を推してる人間には刺さるよ。それだけじゃなく、この台詞が発せられるタイミングも泣きそうになるくらい良かった。大好き。
共感することが多すぎた。 なんか生きる希望をもらった気がする。 恋愛に執着しなくてもいいんだって思えた。
金原ひとみさんの作品の中では割とポップな印象。主人公のキャラクターでそう感じるのかな。 サンカク?知らない肉の部位がいっぱい出てきた
主人公のオタク度合いの解像度が高い! 高すぎて共感できすぎて、どんどんのめり込んでしまった。主人公と同じようにライに救われて、ライを通じて出会った登場人物たちに救われた。ライっていわゆる「オタクにやさしいギャル」に近い存在だけど、そしてそういう人は実際には存在しないと言われることが多いけど、この世界...続きを読むにはライがいるんだなあ、と自然に思えた。この世界にライがいてよかった。 分かり合える人と分かり合えない人だったら、当然だけど、分かり合える人とのほうが仲良くできる。オタクはオタク同士で仲良くなるし、オタクの中でも同ジャンルの人とのほうがさらに仲良くなりやすい。でも生きていると、どうしようもなく分かり合えない人にどうしようもなく惹かれてしまうこともあるかもしれない。そういうとき私はどうするだろう。自分の世界を変えてしまうか、相手の世界を変えようとするか、それとも分かり合えないまま他の共生方法を探すか。どんな手段を取るにしてもとにかくたくさん考えなければいけないんだと思う。 【読んだ目的・理由】フォロワーがおすすめしていたから 【入手経路】買った 【詳細評価】☆4.5 【一番好きな表現】私がトモサンに救われているように、皆何かこういう個人的な救いをストックして、辛い時に頓服のように利用して生き延びているのかもしれない。(本文から引用)
読んだ人によって響く箇所も響き方も全く同じじゃないし、同じものを見て全く同じ響き方をする人はいないと理解することが大事だと思った。 これは自分語りだけど、他人からの感情の温度と湿度が苦手で、分かり合う事ってきっと無いなと思いながら生きている自分がいることを分かってほしい。みたいな事とか、この本を読...続きを読むんでいる中で自分の中身がとめどない事になっていたように感じる。腹の中にある玉が自分の中身をねじ切りながら還元していくような感じがした。 読んでいく中で思うことが多すぎてまったく言葉にならないので、もうしばらくこの本借ります先輩ごめんなさい!
金原ひとみの小説の中では、希望の持てる展開だったのではないかと思う。いつもは酒、男、セックスばかりの作品が多かったので、今回は読みやすかった。 ミート・イズ・マインの設定が面白くて、よく考えてたなと感心する。 主人公の由嘉里は最初は自分に自信もなく好きにはなれなかったが、ライに拾われ、アサヒやオシ...続きを読むンとも出会い、どんどん変わっていく。オタクである事を隠さず、自分自信を認めるようになり、母親にも言いたかった事も言えるようになり、とても成長した。 ただ金原ひとみらしい表現はそのまま生きていて、好きな作品になった。 卑しさのない人と接する時は、高い白いワンピースを着てカレーうどんを食べるくらい気をつけるが、卑しい人の前では、安い黒Tシャツでカレーうどんを食べるくらい気が楽だという。すごい例えだけど、何か分かりやすいかも。 ・「自分にはよく分かんねえなって奴見た時はさ、可哀想とかバカだなとか思うんじゃなくて、自分よりめっちゃ楽しいこととか面白いこと知ってんじゃねぇかと思った方がいいぜ。」アサヒ ・「無駄に自分を貶めるような言い方はしない方がいい。」ライ ・「何でも知ることができるからこそ取捨選択をして、何を知っていて何を知っていない自分であるべきかをあ、服をコーディネートするみたいに考え続けなければならない。」ユキ みんないい事言うな。
必ずチェックする作家さん
深くてリズミカルで勢いとパンチ力のある文章が大好きです。韻踏んでる箇所が多くて面白かった。 癒しさえ感じる
銀行に勤める由嘉里は、合コンで泥酔して倒れたところをキャバ嬢のライに助けられ、その流れで一緒に暮らすことになる。 推し活が生きがいで腐女子を自認する由嘉里の語りが軽妙で、これまでの金原作品とはかなり雰囲気が違って戸惑うが、内容は相当深くて重たかった。 由嘉里は、自分を肯定してくれ、何にも執着せず...続きを読む消えたいと願っているライに惹かれ、彼女が何とか幸せになって生きてくれるように手を尽くそうとする。 多様性が言われて久しい。いろんな価値観や生き方を互いに尊重し認め合うことがよしとされる。確かに恋愛して結婚して子どもを育てて、という型どおりの「幸せ」の押し付けは違うと思う。 では、生きたくない、消えたい、消えているのが本来の自分、というライの「死にたみ」をそのまま肯定していいのだろうか。事情を聞いたり、頑張って生きようよ、などと励ますのは、とんでもなく野暮でダサい行為なのか。難しい問いに由嘉里と一緒に悩んでしまった。 ハッピーとは言い切れない結末だけど、やれるだけのことをやった由嘉里が清々しくて救われる。尊重はしても迎合はしない。テーマは重いが、由嘉里とホストのアサヒ始め、オシン、ユキとのやり取りが温かく楽しかった。
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