須永朝彦小説選

須永朝彦小説選

825円 (税込)

4pt

4.2

「一語の揺るぎもない美文、人工の言葉でできた小宇宙…」。須永朝彦を敬愛してやまない山尾悠子が遺された小説から25作品をセレクト。〈耽美小説の聖典〉と称された『就眠儀式』『天使』から、密かな注目を集めつつ単行本化を見なかった連作「聖家族」まで。吸血鬼、美少年、黒い森の古城…稀代の審美眼を有した異能の天才が描き出す官能と美の迷宮へようこそ!

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須永朝彦小説選 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    〈冥府よりの誘惑者、あるいは暗い美青年としての吸血鬼〉を創出し、天使や妖の美に悦んで屈服するマゾヒスティックな願望を描いた、耽美小説の極北。編者・山尾悠子。


    吸血鬼小説を読み漁っていたころ、『就眠儀式』『天使』は特にお気に入りの作品集だった。旧仮名遣いの綺羅綺羅しい文体と、主人公と読者を暗い森へ

    0
    2022年05月19日

    Posted by ブクログ

     本書巻末の「編者の言葉」を読んで、須永朝彦という人物を知ったのは、後半生のアンソロジストとしての仕事を通じてだったのだなあ、と分かった。

     作家としての作品は初めて読むものばかり。確かに読者を選ぶ作品が多いとは思うが、掌編と言っても良いような作は面白いし、読みやすい。
     もっとも、『小説全集』刊

    0
    2021年12月03日

    Posted by ブクログ

    ・須永朝彦を知つたのはいつのことであつたか。私は歌人としての須永をほとんど知らない。歌人であつた、歌集を出してゐるといふことを後に知つた。私が須永を最初に知つたのはやはり「就眠儀式」であつたと思ふ。これは1974年に出てゐる。私が見つけたのはこれよりもかなり後のこと、めつたに行かない書店でたまたま見

    0
    2021年11月05日

    Posted by ブクログ

    今年2021年5月に没した耽美幻想派の作家の作品から
    山尾悠子がセレクトした逸品集。
    収録作は、

     契
     ぬばたまの
     樅の木の下で
     R公の綴織画
     就眠儀式
     神聖羅馬帝国
     森の彼方の地
     天使Ⅰ
     天使Ⅱ
     天使Ⅲ
     木犀館殺人事件
     光と影
     エル・レリカリオ
     LES LILLAS――

    0
    2021年10月01日

    Posted by ブクログ

    山尾氏の巻末解説によると、今や定番と言って良い、誘惑者としての美青年吸血鬼の原型を産み出したのは須永氏なのだそうだ。ただ、そうしたものとして読むには、ここに現れる者たちはすごみがありすぎるかも知れない。
    集められたものはほとんどが掌編。形式から言えばショートショートだが、そう捕えると異形で、形式のミ

    0
    2022年02月12日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2012年4月に廉価版「天使」を読んで以下のように書いた。
     *
    もっともっと凄まじくおどろおどろしいものを想像していたのだが、意外にポップ。
    にやりにやりと口元が緩んでしまう。
    しかしまあ、それだけかとも思う。
    薄い夕暮れの中にさまよう程度のもので、別の世界や遠いところへ奪取していかれるほどのもの

    0
    2021年10月13日

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