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バーの重い扉の向こうには、非日常の空間が待っている。そこは、酒だけを売っている場所ではない。客のひとりひとりが、バーテンダーと対面し、一期一会の時間を購い、空間に戯れる町の“秘境”である。そこには、シキタリもあれば、オキテもある。しかしそれらは、居心地をよくするものでこそあれ、がんじがらめの規則ではない。これから出かける人の背中をそっと押し、行き慣れた人をさらなる一軒へ向かわせる、体験的バー案内。
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Posted by ブクログ
バーに関するエッセイ。 バーというとなんだか敷居が高く緊張する場所だが、このエッセイは、バーを身近に感じさせてくれる。 何を頼んだらよいかわからなかったり、恥ずかしかったり、自分が何を飲みたいのかを把握していなかったりで、足が遠くなるものですが、この本を読むとバーに行ってみたくなる。 単に酒を...続きを読むつくって飲ませてくれるところというよりも、ある意味コミュニケーションとして「カクテルを作る」ということなのだということがよく分かった。 また、バーの扉はだいたい入りづらくなっている。それはバーが異世界であるという演出。これから日常と違う世界に入るということを体験させてくれる場所。 そして、入りづらいけれど、中に入ると受け入れてくれる。 ということ。 日常を忘れる為のリフレッシュの場所。演出された場所ととらえると良いのだと思った。 バーテンダーがどんなことを考えているのか、客のどんあことが嬉しくて、あまり好ましくないのかなども書いてあって、面白い。 また、バーは、アメリカから生まれたというのは意外と知らなかった。 確かにヘミングウェイがフローズンダイキリが大好きだったとかいう逸話があったなーと納得。
バーでのマナー・楽しみ方、カクテルの豆知識などがコンパクトにまとまっている。これを読めばバーでの愉しみが増すはず。
バーに行きたくなる。別にルールや作法など気にしなくてよいのだろうけど、やはり少しは知識があったうえで楽しむところだと思う。
知識としてのうんちく、有名店の歴史、分かりやすく書かれていて 普通の本ならくどくなるような内容も、もっと深く読みたいと思わせる くらい適切な分量での紹介。 とくにバー、バーテン(テンはTenderのこと)との、客としての 向かい方については、普通の飲食の感覚、心構えとは違うという ことを実感させて...続きを読むくれる。そして、もっともな指摘である。 バーという非日常空間に行く、何故バーに対して敷居を高く感じるのかも 再認識することができる。 無性にバーに行きたくなる一冊。
Barでお酒を飲んだことがあるでしょうか?利用したことがない人は「敷居が高そう」「酒を飲むなら居酒屋で十分」という理由が多いのではないでしょうか?酒を楽しむ場所はいろいろあり、Barもその一場所であります。しかし、Barでしか味わえない酒の楽しみ方があると思います。本書を読むとそれがよくわかります。...続きを読む本書の内容は、Barの歴史、バーテンダー、カクテルの楽しみ方から過ごし方など、主に著者の体験をもとに書かれています。そのためリアリティがあり、読んでる方も特別な空間を感じることができます。ウンチク度も高いですので、一読の必見ありです。
本書は『バー』という対象の中で、主にバーテンダーとカクテルに絞って書かれている。 ある意味それらがバーというもののほとんどと感じるかもしれないが、ボクなどはバーに行ってもカクテルはあまりオーダーしない。名前は知っていても、レシピまではそれほどわからない。 ただ、たとえば書くことを『ドイツのジン』や...続きを読むボクのフィールドとも言える『アイラモルト』などに限ったとしても、十分に一冊の本にはなる世界でもあるので、かなりざっくりとしたエッセイと言えるだろう。 本当にざっくりとした構成で、あまりまとまった感はないのだが、気軽に読めて面白いとも言える。 代表的なカクテルについてページを割いているが、単なるレシピでは記憶に残らない事もいわく因縁故事来歴も端的に記載しているのでわかりやすい。 最後の方には、こんなバーは嫌だ的な覚書のような箇所があり、頷けてしまう。実際には同じくらい問題ありの客がいるのだが。 それはバーの格式(料金)に比例して少なくなっていく傾向にはあるようです。
66歳の著者が、「dancyu」エッセイ連載のため、 近寄りがたかったバーに50歳から足を踏み入れ、 その後15年間続いたバー巡りの経験を元に、バーの魅力を存分に語る。 まず「第1章・バーへの心の準備」と題し、日本のバーの歴史や、照明と音など そもそもバーとはなんぞや?についての解説が始まる。 続...続きを読むいて「第2章・バーに入る」では、バーテンダーという職業の人となりが紹介される。 そして「第3章・カクテルを楽しむ」でダイキリ・マーティニなどの有名カクテルの由来、 楽しみ方を知ることが出来る。 最後に「第4章・バーの時間の過ごし方」で著者の失敗談も交えながら、実際にバーで過す際のハウトゥが紹介される。 あたかもバーで隣に座った客から、あるいは馴染みになったバーテンダーから グラスを傾けながら話を聞いているような錯覚に陥る。 心の準備も出来上がった処で早速近所のバーに出掛けようか。
バーから始まる人付き合いに憧れて読んだ一冊。 バーでの振舞い方から、お酒の解説、バーの起源など、全てがバーに関する記述。どこか、ほろ酔いのときのような、まどろんだ気分で気持ちよく読めるのは著者の力量だろう。 これを読んだからといって、すぐに常連のように振舞えるわけではもちろんないのだけれど、その敷居...続きを読むを30センチは低くしてくれることは請負いな一冊。
以前読んだ別のバーに関する著書はお酒の紹介が中心だったのに対し、本書は「バー」の紹介が中心だったように感じた。 バーでの振る舞い方などが様々な視点から書かれており、参考になった。
半分も読んでいない途中から、とてもバーに行きたくなりました。でも時間がなくてなかなか行けない。 バーの楽しみ方や、カクテルの楽しみ方など、いや、ほんっとバーに行きたくなりました。 バーのルールやマナーなどもあって、一人でも行ってみようかなー という気になりました。
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