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落語専門誌「季刊落語」の編集部は総員二名。入社早々配属された間宮緑は,その場で辞表を書こうかと世をはかなみかけたが,何とか気を取り直した。唯一の上司兼相棒は,この道三十年のベテラン牧大路。二と二を足して五にも十にもしてしまう,並外れた洞察力の主である。牧編集長にかかると,寄席を巻き込んだ御家騒動や山荘の摩訶不思議,潰え去る喫茶店の顛末といった“落ち”の見えない事件が,信じがたい飛躍を見せて着地する。時に掛け合いを演じながら,牧の辿る筋道を必死に追いかける緑。そして今日も,落語漬けの一日が始まる……。
...続きを読むPosted by ブクログ 2009年10月04日
落語専門誌の編集部員を主人公にした連作ミステリ短編集。巧いですな。よどみなくスラスラと読ませる文章です。落語とミステリは相性もいいですしね。でも物足りなさも感じるんです。推理の筋道が飛躍しすぎているようにも感じるんですよ。探偵役の考え方に共感し得ない部分がある為でしょうかね。それとも落語という「芸」...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月10日
創元推理短編賞佳作を受賞した、表題作を含む五編を収録した、大倉崇裕さんのデビュー作です。
落語を主な題材とした日常の謎系ミステリで、探偵役の推理が冴えすぎてる感はありましたが、収録作はバラエティに富んでいて、そこに創意工夫が見られます。
作中で取り上げられる演目は、知っているものが少なくても興味...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月19日
『福家警部補』好きなんだけど
デビュー作は日常の謎系だったのね。
落語雑誌の編集部員が主人公で
ホームズがそこの編集長さんだから
自然、落語関係の事件が多いけど
合間に主役の緑ちゃんの
友達や家族が関わる事件もはさまるから
ちょうどいい感じに楽しめました。
落語のあらすじも作中でうまいこと
わか...続きを読む
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